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先輩たちの事情【1】 - 02 -

Category : SS( 先輩たちの事情 【1】 )
彼女がうちの部に来てから二日程たった。

「秋山さん、来ないねー」
「そうだな」
「きっと今、頑張って歌詞を作ってくれてる処なんだよ、きっと」
「そうだな」
歌詞が出来たら持ってくると言っていた彼女だが、今の処姿を見せる様子はない。
ちなみにさっきから僕や唯君の言葉に、適当に答えているのは部長の律君。

「…律君、なんだかおなざりの返事だなぁ」
「別に。ただライブが近い訳でもないし、歌詞がまだ出来てなくても問題ないしな」
唯君にそう答えた彼は、お茶のおかわりを僕にお願いしてきた。
彼の頼みを聞いて、僕は躊躇なく立ち上がる。
ティーポットを片手に持ちながら、もう片方の手で彼のカップを受け取った。

自分で言うのも何だか、僕の家は結構な資産家だ。
家には執事やメイドが数人居て、僕が頼めば紅茶などたちどころにやってくるだろう。
僕の家で働く彼らは、皆とても優秀だ。彼らに文句など一つも無い、けれど。
ここでは僕が執事のように振舞っていた。

「まあ、明日彼女が来なかったら僕が一度声を掛けてみるよ」
艶々とした陶器を片手に、僕は紅茶をカップへと注ぐとそれを律君に渡す。
「サンキュ」
お茶と彼女への確認、その両方を兼ねて彼は御礼を言ってくれた。

「楽しみだねぇ、歌詞」
「そうだね」
いつもののんびりとした口調で話す唯君に、僕も同意する。
チラリと横目で律君を見ると、彼は紅茶を飲みながら何だか微妙な表情を浮かべていた。
律君はきっと、彼女がうち(軽音部)に来てくれるのは嬉しい反面、どんな歌詞が出来ているかと思うと心配しているのだろうと思う。

確かに学祭で文芸部が発行した同人誌に掲載されていた彼女の詩を読む限りでは、彼の心配もあながち間違ってはいない。彼女が書いた詩は以前律君が言った通り、確かに乙女チックあふれるメルヘンたっぷりなものだった。男三人のバンドである僕たちに、それが合うかどうかは確かに考えものだけど。

「あんまし、期待しない方がいいかも…な」
ぼそりと、律君はそう呟いた。
「えー、そうかな?」
「ま、それは見てのお楽しみだね。それより歌詞ももちろん大事だけど、僕としては他の問題がね、どうかなと思って」
僕は手を顎に当てながら、ちょっぴり意味深な言い方をしてみる。
今回彼女に歌詞を依頼するにあたっては、部の問題だけでなく誰かさんの恋愛問題も絡んでいる訳でして。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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