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ロシアンチョコレート【後編】 -02-

Category : SS( ロシアンチョコレート 【後編】 )
「なんだかんだ言って澪先輩のチョコを、一番最初に食べるんですよねー、律先輩は」
梓が僅かに苦笑しながらそう言った。
「へ?…ああ、まあ、な。と、当然だよ」
「誰でもフリーダムに受け取るけど、最初に味わって食べるのはもちろん澪ちゃんのチョコだけよね、律ちゃん」
うふふと笑ってそう言うムギ。
いや、これは単なる偶然でして…、などとは口がさけても言えない状況。

「…まあ、当然だよ」
あはは、と乾いた笑いを浮かべながらそう答える私。
しかし表情とは裏腹に、私は先程とはまた違った意味で冷や汗をかいていた。

なんだかえらい恥ずかしいことを皆の前で言ったり、してるんじゃあないか、私。

今頃さっきまでの自分の態度を思い出して、顔が熱くなってくるのを感じつつも、それとはまた別に内心では、素晴らしいタイミングで澪のチョコを選んで食べた奇跡を、心の底から神に感謝もしていた。神様、ありがとうございます!

チラリと和の方を見てみると、両手を小さく左右に広げた。
「セーフ」という意味だろう。確かにギリギリセーフのタイミングだ。
「よ、良かったねえ、りっちゃん」
微妙に口元が引きつった笑いを浮かべながらも、唯は私にそう言ってくれた。

す、すまぬ、唯。
偶然とはいえ、私だけなんとか逃げ切りセーフをしてしまって。
「あずにゃん、私もあずにゃんのチョコを一番最初に食べるからね!…い、家に帰ってから」
唯が苦しそうにそう言うのを、私は内心忸怩たる思いで聞いていた。
本当にすまん、唯。

「はい。でも澪先輩程うまく出来てはいないと思うので」
そんなに期待しないで下さいね、と梓はちょっと気後れした様子でそう言った。
「大丈夫だよ!あずにゃんの気持ちが入ったチョコだもん!世界一美味しいチョコに違いないよ!!」
「先輩…」
「よーし、じゃあ、さっそく!………家に帰ってじっくり味わおうかなあー」
唯、よくぞ言いなおした!、と内心で友に喝采の声を上げる私。
…てゆうか、もう帰った方がいいぞ、唯。これ以上ボロが出ないうちに。

「そうね、唯。今日はもう帰りましょう」
「和ちゃん」
「ちょっと私も用事を思い出したし。良かったら一緒に帰りましょう」
そう言いながら、和がチラッと私の方を見てきた。え?…ああ。
「そうだ、和。良かったらこのチョコ全部持っていっていいよ」
「あら、せっかく貰ったのにいいの、律」
「ああ。私は澪のを食べたし、もうそれでいいんだ」
「律…」
私の言葉に、少し感動した様子を見せる澪。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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