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ロシアンチョコレート【前編】 -08-

Category : SS( ロシアンチョコレート 【前編】 )
「む…。で、律は」
「はい?」
「だから律はどれくらいチョコ貰ったか見せてよ」
「…」
なんだかちょっと不機嫌な様子を醸し出しながら、澪はそう言った。

そんな澪のちょっと怒っているような、不満そうな声が部室に何となく緊迫した空気が張り詰めさせた。梓に抱きついていた唯と、それを邪険そうに離そうとしていた梓、そしてなぜかどこか楽しそうなムギと、きょとんとした顔を見せる和…とここに居る全員が、不穏な空気を纏い始めた私たちを見詰めている。

そんな周囲の視線を感じながら、私はこの状況をどう逃げようかと頭をフル回転させていた。
「いや、そんなのどうでも…」
「見せて」
「え、でも」
「律」
澪のしつこさに思わず内心白旗を揚げる私。
まあ、いい。とりあえず澪のチョコが入っているかどうかはわからないが。
「ほら、これくらいだよ」
さっき適当にチョコを詰め込んだ紙袋を、私はテーブルの上に置いた。

本来私と唯、和の三人分のチョコ。
だけど先程慌てて詰め込んだそれらのチョコは、紙袋二つ分に無造作に入れられていた。
つまり三人分÷紙袋二つ=一、五人分。
和のチョコの分が入っているから、本来私が貰ったチョコの数より少し多いかもしれない。
紙袋の重さを腕に感じながら、私はそう思っていた。

「多いな…」
「いや、澪に言われたくない」
和の分のチョコが混じっていたとしても、見た目だけなら澪が貰ったチョコの数の方が多そうだ。
「私のは、そのファンクラブの人たちからとかで、そんなに深い意味は…」
「関係ないだろ、そんなの。数だけなら毎年澪の方が多いの事実なんだから」
「そんな事…」
「あるよ、あるある」
なんだか話が変な方向に行っているような、いや、これも毎年の事だったような…。
そんな微妙な気分になりながらも、何となく話を止められない私と澪。

「私は、別にそんなにチョコが欲しい訳じゃない」
太るし、とかブツブツと小声でそう呟く澪。
「だったら断ればいいだろ。なんだかんだ言って毎年私より多く貰ってるくせに」
「だ、だってそんなの!断るの悪いし…。大体り、律だっていつも何も考えないで、ホイホイと笑って受け取ってるくせに!」
「私は別に太るのなんて気にしてないもーん。それにチョコくらいなんだよ。ただのイベントで貰うお菓子くらい、フリーダムに受け取るよ」
すらすらと出てくる自分の言葉を耳で聞きながら、私はちょっと内心であれ?と思っていた。

…もしかして私、なんか怒ってる?
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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