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ロシアンチョコレート【前編】 -03-

Category : SS( ロシアンチョコレート 【前編】 )
「うーん、ちょろっとは見たんだけど。でも、こーんなに一杯あると特定する自信ない」
「だなぁ」
唯の言葉に私も納得する。私もなんとなくは覚えているんだけど…。

「包装紙は赤っぽかったような…」
「うーん、結構赤系多いわよ」と言って、チョコの山を見つめる和。
「リボンは金色だったような…」
「なんか黄色系のリボンも一杯だねえ」と言うのは唯。
「だー、わかるかー!」
似たような箱とか、包装紙多すぎ!

「はぁ…。まずいわねえ」
和はそう言うと、一つ小さな溜め息を吐いた。

***

唯がさっき私に言った通り。
軽音部部室へと向かう階段途中で、私たち三人は出会い頭にぶつかってしまうという不幸な事故にあった。その際に私、唯、和の三人が持っていたチョコの袋が、それぞれの手から離れて階段の下に一緒くたになって落ちてしまったのだ。
そんな訳で、現在音楽室内にあるテーブルの上に拾い集めた三人分のチョコの山を見ながら、私たちは途方に暮れている訳だ。

それにしても昨今のバレンタインデーは本命の男子だけでなく、義理チョコに加え友チョコとかいろいろな名目がついて、以前よりずっとチョコを渡す人数が増えていっていると思う。
それは女子高である我が桜ヶ丘高校でも例外はなく、今年も今日一日でたくさんのチョコが教室内を所狭しと飛び交う始末。

まあ、バレンタインというイベントそのものは、私は嫌いじゃない。
「タダでチョコが一杯食べられる!」なんて言っている唯じゃないけど、私だってチョコは好きだ。
それをたくさんゲットできる今日は、なかなか楽しい日だ。ま、お返しはしなくちゃだけど…。

しかし毎年この日は、私の幼馴染で親友でそして「許婚」でもある澪の機嫌が、かなり悪くなる日でもあった。高校ではファンクラブもある澪は、小学校の時から私より多くチョコを貰っているというのに。私が他の子からチョコを貰うのを、それはもう拗ねる、拗ねまくる。
そして最後にはなぜか泣く。

「み、澪のチョコは一番に食べるぞ!てか、本当は澪のチョコだけでいいんだ、私は!」
そんな許婚の機嫌を直す、というか泣きやます為。
毎年恥ずかしい台詞を力説していた私だったが。(正直勘弁して欲しい…)
「これはまずいな…」
チョコの山を見ながら、私は内心少々焦っていた。

他の子のチョコと混ざって、澪のがどれかわからなくなりました。テヘ
なんて言ったら、一体どれだけ機嫌を損ねるか。
怒るというより拗ねる、そりゃもう拗ねられること間違いなし。
そんで最後に泣かれでもしたら、もうどうすりゃいいんすかねー。

「まあ、もう素直に聞くしかないかもしれないわね」
「え、澪に?」
「他に誰に聞くのよ」
和の言葉に、私はちょっとばかり身震いする。
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ジャンル : 小説・文学

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