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ロシアンチョコレート【前編】 -02-

Category : SS( ロシアンチョコレート 【前編】 )
「和はともかくとして。唯、お前はそんなのんびり言ってていいのか」
梓から貰ったチョコもこの中に紛れちまったんだろう。
いつもの能天気な様子の唯に、私は少々呆れながらそう言ってみる。
「だって本当にわからないよー」
「まあ、似たような箱も多いのは確かね…」
そのまましばらく、テーブルの上に散乱するチョコレートの箱を見つめる私たち。

「とにかくこんな悠長な事してる場合じゃないぞ、唯」
ただチョコの山を見詰めても、事態はちっとも進まない。
「うーん、そうは言われても…」
「それにしても二人ともよくもらってるわね」
「和ちゃんだってそうじゃ~ん」
「私のはこの中の五分の一くらいでしょ。他は全部唯と律が貰ったものなんだから」
確かにそうだ。だから尚ややこしい。

「唯はどんな箱だったか覚えてないのか」
「ううん。後の楽しみで見ようと思ってたから…」
「うーん、私も実はもらってすぐに紙袋に詰めてたからなあ」
一つ、一つ。誰からどんな包装紙で包まれていた箱を貰ったかなんて、覚えちゃいない。

「でもねえ、律。せめて澪からもらったチョコくらい、どんな物だったか覚えてないの」
和がちょっと責めるような口調で、私にそう言ってきた。
「いや、だってさー。澪の奴、私がチョコ貰うたびに拗ねてんだかなんか知らないけどさ」
澪は放課後押し付けるように、私が他の子から貰ったチョコを入れておいた紙袋の中に、自分のチョコを強引に入れてしまったのだ。
「だからゆっくり包装紙を見る余裕もなかったよ」

包装紙を包むリボンの中に、手紙入れているから。

これじゃどれだかわからなくなるだろう、と抗議した私に対する澪の返事。
ちょっと不機嫌さが混じった声だった。

「あら、じゃあそれを探せば」
「実はその手紙、さっき床の下に落ちてたのを拾った処でして…」
私が今手に持っているそれは、澪からのメッセージカード。
ぶつかってばらけた際、リボンからはずれて落ちてしまったのだろう。
も、わかんね。

「…そうなの。それじゃあ仕方ないわね。で、唯は」
「え?」
「だから、梓ちゃんから貰ったチョコがどんなのだか、少しは覚えてないの?」
「うん、ちっとも!」
「…覚えておいてあげなさいよ、まったく」
唯のあっさりとした答えに、和は苦笑するばかりだ。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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