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文芸部からの助っ人【後編】 - 07 -

Category : SS( 文芸部からの助っ人 【後編】 )
「まあ、そうだね」と紬。
「てゆうか律君、先輩のこと忘れてない?」と唯。
「先輩はもう卒業だろう。てか先輩入れたとしても、男ばかりはかわらねえし」
「そうだけど。…それが何か?」
そう言った唯は、不思議そうに首を傾げていた。

「だから!そんな男ばかりのバンドにだなぁー」
俺は先程紬から手渡された、文芸部発行の同人誌を手に取った。
そしてどこかきょとんとした顔を見せる二人の目の前に、俺は見開きした同人誌を突きつけるように見せると、二人に見開きにしたページのある部分を指でさした。
そこには彼女が書いた、それはもうメルヘン溢れた女の子らしい詩が印刷されていた。

「男ばかりのロックバンドに、こんなメルヘンチックな詩が合うと思ってんのかよ!」

二人に向けてそう叫びながら、俺は過去の記憶をリアルに思い出していた。
その昔。彼女が作文コンクールに入賞して、全校生徒の前で朗読した時のことを…。

***

「みおちゃん、どうしたの?」
「りっちゃん…」
公園のブランコに座り、途方に暮れた様子で目には涙を浮かべている女の子。
また泣いてたのかな、とその時も俺はそう思った。本当によく泣くなあ、と。

話を聞いてみると、明日の全校生徒の前でコンクールに入賞した詩を読むのが、嫌で嫌で仕方ないのだとか。
「どうして、すごいじゃんか。俺なら皆に自慢するな」
「なら、りっちゃんが発表すればいいじゃない!」
俺が何気なくそう言ってみると、いつもは大人しいみおちゃんが珍しく大きな声を上げてそう言ったのだ。
「みおちゃん…」
「あ、ごめんなさい」
みおちゃんは一度俺にそう言って謝ると、またぐずぐずと泣き始めた。
本当に、泣き虫な奴。でも…。

「よし、ならうちで練習しようぜ!」
「え?練習…?」
「そうだよ。ほら、行くぞ」
俺はそう言って強引に彼女の手を取って歩きだした。
「あ、り、りっちゃん」
「大丈夫、大丈夫。練習すれば恥ずかしくなくなるって!」
驚いた様子の彼女を無視して、俺はそう言って笑ったっけ…。
きっとあの時くらいからだろうな。
泣かないで、笑って欲しいなぁ…なんて俺が思うようになったのは。

そうだ、きっとあの頃くらいから…。

end
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ジャンル : 小説・文学

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