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文芸部からの助っ人【後編】 - 01 -

Category : SS( 文芸部からの助っ人 【後編】 )
「紅茶をどうぞ、秋山さん」
優美な動きで、紬が彼女の前に紅茶を出す。
部室に入ってからずっと緊張しているのか、どこか固い表情が解けない彼女。
だが紅茶の香ばしい匂いが、その緊張を少し解いたようだ。
「あ、…そのお構いなく」
彼女は僅かに笑みを浮かべて、紬に軽く礼を言う。

「いえいえ。男ばかりのむさくるしいこの部に、久しぶりの女の子が来たんですから、万全のお持て成しをしないとね」
「むさくるしくて悪かったな」
「まあまあ、律君。あ、秋山さん。ケーキも持ってきてるんで、良かったら食べてくださいね」
「やったー、ケーキだ」
紬の言葉に喜びの声を上げたのは彼女ではなく、さっき俺のせいでちょっぴり三途の川を垣間見てきた唯だ。
「小学生の時に亡くなったお爺ちゃんが、手を振ってるのが見えたよ…」
とは、意識を取り戻した後の唯の言葉。

「あ、でも…」
「遠慮しないで下さいね。うちの家ではいろんな方からいろいろ頂き物をもらうんですけど、いつも食べ切れなくて」
残すのはもったいから、秋山さんに食べてもらった方が助かるんです。
紬はいつもの鷹揚とした柔らかい笑顔を向けながら、彼女に気を使わせないようにしていた。
いつも思うけど、紬のこんな処は見習いたいぜ。

「…そうですか」
「ええ、だからご遠慮なく。唯君も好きなの選んでいいよ」
「わーい、いつもありがと紬君」
「律君は…ケーキはいいよね」
「ああ、パス」
俺は甘い物はちょっと苦手だ。まあ、軽い菓子パンくらいなら食べられなくもないけど。
「え、…そうなんだ」
部室に入ってからずっと、俺の目の前の席に座っていた彼女が、ちょっと驚いた顔をしながら小さくそう呟いた。

「ん?ああ、俺あんまし甘い物は好きじゃないんだけど…。それがどうかした?」
「へ、ああ、ううん…別に」
なんとなく不思議そうな顔をする彼女に、俺もちょっと首を傾げた。
なにかそんな変なことを言っただろうか…。
俺は内心そう思っていたが、さしてそれ以上問いかけることはしなかった。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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