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文芸部からの助っ人【前編】 - 01 -

Category : SS( 文芸部からの助っ人 【前編】 )
女の子が蹲って泣いていた。

顔を自分の腕の中に埋め、肩を僅かに揺らしてその子は小さな泣き声を上げている。
その子はちょっとした事ですぐに泣いた。
他の奴がちょっとちょっかいを出すと泣き。
大きな犬を見ると脅え、そいつが吠えでもしたらまた泣いて。
先生がちょっぴり怖い話をしたら、怖いと言ってポロポロと涙を零す。

どうしていつもそんなにすぐに泣いちゃうだろう。
その子が泣いて肩を揺らすたびに、綺麗な黒髪が僅かに揺れるのを見ながら。
俺はいつもそう思っていた。

まあ、それでもそれらの理由で泣くのはまだ理解できるけどさ。
「髪、綺麗だね!」とか、「100点取ったんだ、すげー!」とか。
そんな誉め言葉にまで「恥ずかしいよ…」て、後で泣いちゃうんのはなぜなんだろう?

泣き虫な奴。

俺は最初はそう思い、ちょっと呆れてたりもした。…でもなぁー。

***

「悪い、遅れた」
そう言いながら部室のドアを開けると、中にはすでに唯と紬が来ていた。
「お疲れー、律君」
「お疲れ様」
「いやー、なんか大変だった」
おおげさな素振りを見せながら俺はそう言って、いつもの席にドカッと音を立てて座り込んだ。
すぐに紬が無駄のない動作で、お茶を入れて出してくれる。

「サンキュ」
「どういたしまして。それで、律君。女の子たちから熱い心配の眼差しから解放された気分はどう?」
僅かにからかいを含んだ口調で、そう聞いてくる紬。
「別に。只の風邪だっつーてんのにさー。なんか皆勝手な憶測でどんどん話広がってるし」
俺は眉間にちょっと皺を寄せてそう答えた。

学祭のライブ終了直後、風邪による発熱のためにステージ上でぶっ倒れてしまった俺。
学祭の次の日は学校を休み、さらに日曜日を挟んで二日程家で静養していた。
一日休んだかいもあって、今ではすっかりよくなり、こうやって週明けの今日は元気に学校に来たわけだが。放課後、いつも通り唯や紬と一緒に部室へ行こうとする途中、なぜかいろいろ女の子たちに呼び止められてしまった。

「もう体は大丈夫なの?」
彼女たちからそう聞かれるたびに、俺は「只の風邪だから」と答えるだけだったが。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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