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君の側にある旋律 【20】黒と白の世界の合間に (後編)-04-

Category : SS( 君の側にある旋律 【20】 )
「っ…」
お湯が僅かに傷に沁みて、思わず律は小さな声を上げた。
澪が沸かしてくれた温かいお風呂に入ると、心底冷え切っていた体がどんどん温まっていくのを律は感じていた。だが熱いお湯が、彼女の体についたたくさんの傷を再確認させてくれる。

今回の「鬼」や「魔族」との戦いで負った傷は、いつもよりずっと多い。
寮に戻る前、防寒対策も含めて帽子を深く被り、服を何枚も着込んでおいた甲斐あって、澪には怪我したこはばれていないようだが。
後でこっそり薬を塗っておかなきゃな、と湯に沁みる傷を見ながら律はそう思っていた。
長からもらった膏薬は、只の傷薬などではない。軽い怪我ならすぐに完治するくらいの、特別な術が施された物だ。まあ、それでこれらの傷はなんとか誤魔化すとしても。

「今回は危なかったな…」
律はやや自戒をこめてそう呟いた。
どんどん一人先行して山奥へと入っていったお陰で、「狗神使い」が操る無数の狗たちを、一人で相手する羽目になってしまった。
「長にも怒られちゃったしなー」
ポツリとそう呟いた律は、内心ちょっと苦笑していた。
その表情はまるで、いたずらがばれたときの子供のような感じだった。

魔族である「狗神使い」を倒し、魔界へと押し戻した後。
律はすぐに山を降りて本陣へと戻った。
前線から本部へと戻っていた長に会うと、律は今までの経緯を報告した。
長は律の身が無事だったことに心から安堵した様子をみせた。

律が魔族を退し、東の結界を無事に守ったことを賞賛しながらも。
命令に背いて単独行動をしたこと、自分を心配させたことについて軽く律を叱った。
「君に何かあったら、私だけでなく澪がどんな思いをするか…」
そう言って律の頭に軽く撫でた。
長に心配を掛けてしまったことに、律は心から反省した。
それ以外にも、確かに今回は早く帰らなければという焦りが、やや自分を独断専行が過ぎた面があった。大いに反省しなければいけないだろう。だがそれはそれとして…。
「平沢唯、か」
じっとお湯に浸かりながら、律は山の奥で会った少女を思い出す。
今回は彼女のお陰で、危うい処が助かったことは否定できなかった。

歴史ある魔封じの一族、平沢家。
現在は「協会」と緩やかな同盟を結ぶ彼の家が、今回独自の判断であの「鬼」封じに参戦した旨を、律は本部に戻ってから長に聞いた。但し唯が律に言ったように、あくまでも「協会」が主で自分達はサポート役に徹するとのことだったが。
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