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君の側にある旋律 【20】黒と白の世界の合間に (後編)-01-

Category : SS( 君の側にある旋律 【20】 )
桜ヶ丘学園寮の玄関前。
中央ロビーの壁に掛けられていた時計の針が、ちょうど一つになった頃。
学園中等部に所属する秋山澪は、夜更けに雪まみれになって帰ってきた自分の幼馴染兼護衛を抱きしめていた。

「…私の誕生日、覚えててくれたんだ、律」
寮の中とは言え、玄関近くのロビーは少々冷える。
ましてや寒い外から帰ってきたばかりの彼女の体が、少しでも温かくなるように。
澪はぎゅっと律の体に回した両手に力を込める。

「忘れてるかと思ったよ」
ちょっぴり笑いながら、澪はそう言う。
「…そんな訳ないだろ」
何年一緒に居ると思ってんだよ。
律もそう言って少し笑った。

「そうだな…」
「忘れてはいないけどさ。今回は帰るのが間に合わなくなるかもって焦ったよ」
なんせ出るのも遅かったし、着いたら時間ギリギリなだけでなく雪まで降ってるしさー。
そう言った律の体は、先程まで雪まみれだったが今は雪も消え、ひんやりとした水気だけが残っていた。

「バカ。こんな雪の日に慌てて帰ってきたらあぶないだろ…」
抱きしめる律の体をとても冷たい事に、澪は今更ながらに気付く。
「こんなに冷たくなって…。風邪引いたらどうするんだ、バカ律」
「えー、そんなバカバカ言うなよ。やっぱり誕生日のお祝いはその日の内に言わないと…て、澪。そろそろ離れないと澪まで冷えちゃうだろ」
そう言って律は澪から離れようとしたが、澪はますます強く律を抱きしめるばかり。

「澪ー」
「いいからじっとしてろ」
冷たい律の体を抱きしめているのだから、自分だって寒くなるはずなのに。
律がこんな雪の中、無理して寮に帰ってきてくれたのは私の…。
そう思うと、澪の心がどんどん温かい気持ちで満たされていき、寒さなどちっとも感じない。

「澪…」
ちっとも離れる様子のない澪に、律は観念したようだ。
ほんの少しためらった後、律は両手を澪の背中に回した。
「律」
「もう日は越しちゃったけど…」
時計の針はすでに十二時を回っている。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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