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君の側にある旋律 【19】黒と白の世界の合間に (中編)-05-

Category : SS( 君の側にある旋律 【19】 )
己の幼馴染兼護衛が、学園から遠く離れた場所に居た頃。
桜ヶ丘学園中等部寮内「643」号室では。
本日誕生日を迎えた秋山澪の「誕生パーティー」が開催されていた。

- おめでとう、澪ちゃん。
- おめでとー、秋山さん。

部屋の隅々から上がる、お祝いの声。
「ありがとう、皆」
友人たちの祝福の声に、澪は嬉しそうに御礼を返していた。
「はい、ではケーキの登場でーす」
「わ、すごいな、ムギ」
ムギが用意したケーキは、澪の想像をはるかに超えた大きさがあった。
その巨大なケーキの上には、十五本の蝋燭が立てられている。

「澪ちゃん、消して」
「一気、一気!」
友人たちの声に応えて、澪は勢いよく蝋燭に息を吹きかける。
数度息を吹きかけると、十五本の蝋燭が全て消えた。
おめでとー、とまた友人たちからの楽しそうな声。
「ありがとう、本当にありがとう」
皆のお祝いの声を聞いて、少し照れているのか頬を少し紅く染める澪は、嬉しそうに何度も御礼を言った。

***

寮の消灯時間ギリギリまで、澪の誕生日パーティーは続けられた。
だが明日も普通に学校があることもあり、パーティーに参加した友人たちは消灯時間を過ぎる頃には、それぞれ自分の部屋へと戻っていった。

「…澪ちゃん?」
パーティーの後片付けをしていたムギが、不意に部屋のドアを開けて出て行こうとするムールメイトに声を掛けた。
「どうしたの?」
「あの、…ちょっと喉が渇いたから自販機でジュース買ってくる」
「え?…そう」
「うん。あ、ごめんね、ムギ」
部屋の片づけをしてくれているムギに、澪は申し訳なさそうにしながらそう言った。

自分も手伝うといったのだが、本日の主役がそんな事しちゃ駄目よ、と言って断られたのだ。
澪の言葉にムギは「気にしないで。それより今の時間は寮内でも寒いと思うから気をつけてね」とだけ言うと、また片づけを始めた。
澪は「わかった」と短く答えると、ドアを開け部屋を出て行った。

寮の玄関近く、吹き抜けのロビーに設置されている数台の自販機の前。
澪は温かいココアを買った後、それを飲むこともせず、しばらくその場に留まっていた。
「はぁ…」
温かいと言うより、まだ熱いと言えるココアの缶を手で弄びながら、澪は一つ大きな溜め息を吐いた。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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