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君の側にある旋律 【19】黒と白の世界の合間に (中編)-02-

Category : SS( 君の側にある旋律 【19】 )
「見えた!」
残った力を振り絞り、律はその場まで風のように走る。
それを阻止するかのように、黒い影の狗たちは律の周りを囲み行く手を邪魔しても、律は剣で薙ぎ払いながら前へと進んでいく。
あともう少しで式神が示した場所へと迫った処で、先程感じた魔族の邪気とは別の、誰か違う気配に律は気付いた。律は一旦動きを止め、暗い闇だけとなった周囲をじっと見詰める。

「…!?」
闇から突如現われた相手を見て、律は思わず言葉を失う。
彼女の目の前に居る相手は、身長は二メートルくらいは楽にありそうな、犬の頭に人の体を持獣人だった。先程から律が僅かに残る気を使って式神を飛ばし、必死に居場所を探していた相手…魔族!

狗たちを操る「狗神使い」でもある獣人は、目の前に居る若き退魔師を一瞬睨みつけた。
咄嗟に律は剣を前に向け、相手の次の行動に備える。しかし「狗神使い」は律の事など無視したかのように、その巨体を物ともしない速さでその場から離れた。
「ん?」
何も仕掛けず、逃げるようにこの場を離れた相手に律は少々拍子抜けする。
と、同時に先程の魔族とは違う別の気配を感じて、律は慌てて振り返った。
「誰だ!」
律がそう叫ぶと同時に、周囲に無数に浮かび上がってくきたのは、複雑な文様と文字が描かれた円陣。

「これは、…封魔円!?」
闇の中浮かび上がってくるのは、魔を封じる際に描かれる円陣。
「協会」に属する術者たちも用いられるものだが、今律の側で開かれる円陣は、独特な文様と文字が描かれていた。
その円陣に描かれた文字を、律は昔一度見たことがあった。
確か、そう。あれはまだ、自分が学園の初等部に居た頃…。

律が過去を思い出している間にも、そこらかしこから現れる「封魔円」が狗たちを淡い光と共に封じ込めていく。先程までしつこく自分を追い掛け回していた狗たちが、いとも簡単に封じられていく様を見て、律は内心僅かに驚いていた。
「…まさか、平沢家?」
「ピンポーン、その通りです」
ポツリと呟いた律の言葉に、彼女の頭上から返事が返ってきた。慌てて視線を上げる律。

「どーもー」
木の上に居たのは、律と同じくらいの少女。
「お前は、確か…平沢、唯だっけ?」
「あ、覚えててくれたんだー。貴方はえーと、田中さんだっけ?」
「…田井中」
「あー、そうそう!田井中律さん!」
ごめん、ごめんと謝る木の上の少女を見ながら、律は「今回は平沢家まで参戦してきたのか…」と内心で呟いていた。
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