スポンサーサイト

Category : スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

君の側にある旋律 【18】 黒と白の世界の合間に (前編)-07-

Category : SS( 君の側にある旋律 【18】 )
「いや、澪、落ち着いて。確かに私の言い方が悪かった。本当に、あの…」
「もう、いい…」
「は?」
小さく呟くように言った澪の声が聞こえず、律は耳を彼女の方に向けて聞き返した。

もういい!律のバカー!

耳元で大音量で叫ぶ澪の声に、律の頭の中でキーンとした音が鳴る。
思わず両手で耳を塞ぐが、時すでに遅く体をふらつかせてしまう。

「バカ律!もう勝手にしろ!」
それだけ言うと、今だ頭を両手で抱えフラつく護衛(形式上!と内心で付け足す澪)を、ポーンと部屋から追い出す主。
「ちょ、ちょ、澪しゃん」
主の名前を呼びながら、ドア前に倒れ込む護衛に一瞥もくれず。
澪は大きな音を立てながら、ドアを勢いよく閉めてしまった。

***

はぁ、はぁ。
自分の吐く白い息が、闇の中に現れては消えていく。
他には誰も居ない静かな山の中で、己の呼吸だけが響いているような気がする。
気付けば周りには何の気配もない。
先程まで戦っていた「鬼」たちも、その姿を見せなくなっていた。

律は一旦剣を持った手を下に降ろす。
相変わらず振り続ける雪が、彼女のやや金色から茶色へと変わった髪や、身につけている防備用の肩当てに降り積もっていく。
「ふぅ。どうやら押し返せたみたいだな」
一度は崩壊した結界も、今は再度構築が成されている。

他二箇所ある陣営の方は定かではないが、何とかこちらの「東」の方は「鬼」の進行を食い止められたようだ。総崩れになりつつあった東側が立て直せたのは、いち早く救援に駆けつけた彼女のお陰と言えなくもない。
本部からの命令を無視してしまったとはいえ、律の功績は低くない。

またとにかく、一旦は東の陣営に居る術者たちに合流しなくては。
律はそう思いつつも、今は少し体を休めようとじっとしていた。
普段はあまり手にせぬ「長」から譲り受けた剣を片手に、律は息を整え気を練る。

「いつのまにやら随分山の奥まで入ってきたみたいだなぁ」
先程まで共に「鬼」と戦っていた結界師や退魔師も、いつのまにか置いてきてしまったようだ。
今は人の気配も、鬼の邪気も感じない。
律はこれ幸いとばかり、先程までの戦闘によって消耗した「気」を練るのだった。
関連記事

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

Comment

非公開コメント

プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

当サイトはリンクフリーですのでリンクをしていただけると嬉しいです。相互リンクもよろしければ大希望です。

当サイトはまんがタイムきらら原作、アニメ「けいおん!」中心の非公式サイトです。
原作者様、出版会社様、制作会社様とは一切関係ありません。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
けいおん時計
リンク
ランキング

FC2Blog Ranking

RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。