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君の側にある旋律 【18】 黒と白の世界の合間に (前編)-03-

Category : SS( 君の側にある旋律 【18】 )
二人がそんな風に話している間にも。
黒い影で構成される壁からの、押しかかるような圧迫感が増していく。
「まずい!ここは一旦…」
引くぞ、と一人の退魔師が口に出す前に、闇を裂くような一筋の光が二人の術者たちの目を掠めたかと思うと、黒い壁のような影の真ん中に、ぽっかりと大きな穴が開いた。
穴の中心に、金色の髪を靡かせる一人の少女が居るのを二人の術師は見つけた。

「よっと!」
どこか陽気な声を上げながら、小柄な身に合わぬ大きな剣を振り回している。
少女が剣を奮うたびに、黒い塊だった影のそこかしこに小さな隙間が出来る。
「ありゃ、本部からの増援か?」
「あれは…秋山家の眷族だな」
退魔師の少々呆気に取られたような呟きに、隣に居た結界師が答えた。

「秋山家の、へぇ。なかなかやるねぇ。お、影を完全に分断したぞ!」
俺より強いな、あの娘!
退魔師はそう言いながら、どこか楽しそうに助っ人に入った少女を見ている。
「おおー、助かるねえ…てか、おいおい、もしかして増援はあいつ一人だけかよ!?」
「いや、それはまだわからんが。しかしあれが…」
剣を持った少女は、その小柄な身に羽を纏うかのように。
空中を飛ぶように「鬼」と戦う様子を見た結界師は、感心したように一つ息を吐いた。

噂には聞いた事があった。
秋山の眷族で金色の髪と同じ色の瞳を持った、若き退魔師が居ることを。
その少女は幼いころから退魔師として実戦に赴き、数々の実績を誇っているとか。
「へえ、それがあいつだってのか?」
「ああ、協会に所属している俺も始めてみたが…」
そう話す彼らも、長年「鬼」や「魔」と戦ってきたプロだ。
けっして己の力を過信もしていないが、低くも見積もってはいない。
だがそんな彼らでさえ、少女の軽やかな動きに見蕩れてしまう。

「まだ若くみえるな」
「実際若いんだよ。まあ、確かにあの若さであれだけの退魔の実績を持っている奴は他には居な…いやあと一人居るか」
「ほう、それは?…おっと」
黒い影の攻撃を避けつつ、壮年の退魔師は術を唱えながら剣を奮う。
術を帯びた剣を浴びた「鬼」は、奇声を放ちながら消えていった。

「やれやれ、のんびり話している暇はないな」
「確かに」
ここを死守しなければ、「鬼」たちは山を降りて人里へと向かうだろう。
「とりあえず小娘には負けていられねえ」
「同感」
二人の術師たちは目を合わせると、一度顔を頷かせる。
そのまま体を横に向け、黒い影が集まる方へと足を向けた。
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