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君の側にある旋律ⅩⅣ -あとがき-

Category : SS( 君の側にある旋律 【14】 )
律ちゃんと唯ちゃんの緊張関係は続きますが、でも二人は親友です。
唯ちゃんは夏休み一杯放浪の旅へ…て違うけど。

ほんの一時期ですが歴史ある古都に住んでいた私。
お話上でも二人がこっちに来てくれるのは嬉しい限りなのですが。
アニメのオープニングも良かったな。
ありゃどう見ても…てそれはどうでもいいとして。

澪ちゃんの強いご要望により、早々に修学旅行定番の地を後にした二人。
律ちゃんもようやくいつもの調子に戻りました。
次回からはまた学園でのお話になりまーす。

「君の側にある旋律ⅩⅣ 姫と護衛の里帰り(後編)」を読んで頂きありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

君の側にある旋律ⅩⅣ 姫と護衛の里帰り(後編)-10-

Category : SS( 君の側にある旋律 【14】 )
新幹線が出す時速とは比べ物にならない速度で、のんびりと走る鈍行列車の中。
平沢唯は一人窓の外をぼんやりと眺めながら、いつもの如くアイスを食べていた。
車内には唯と、他数人しか乗っていない。

「澪ちゃんに手を出したら許さない…か」
何気なくそう呟いた唯は、暇つぶしのつもりか手に持っていたアイスの棒をくるくると器用に指で回している。棒の先についてあったものは、もうすっかり彼女の胃の中に納まっていた。

「私」は何もする気、ないんだけどなあ…。

ゆったりとした進む電車の中、延々と続く田園とその先にある山を見つめながら、唯は今度は心の中でポツリとそう呟いた。

遠くの空ではほんの少し灰色に染まった雲が、電車の進む先を覆うように広がり始めていた。
だがぼんやりと窓の外を見つめ考え込む彼女は、変わりゆく天気にまだ気付いていなかった。

end

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君の側にある旋律ⅩⅣ 姫と護衛の里帰り(後編)-09-

Category : SS( 君の側にある旋律 【14】 )
「あ」
駅の構内で買ったお弁当を食べた後。
澪は本を読み、律はイヤホンを耳に音楽を聞きながらそれぞれ退屈な電車の中での時間を潰していると、窓の方を見た澪が不意に声を上げた。
「律、律。ほら、富士山だ」
澪に促されて律は身を乗り出して窓の方を眺めた。
「来る時もうっすらとしか見えなかったけど。今日もいい天気だから良く見えるな」
澪は嬉しそうに律に向かってそう言った。行きの新幹線で富士山が見えたとき、律は「おい、澪、富士山見えるぞー」とはしゃいだ声で教えてくれたのは律の方だった。

「やっぱり綺麗だな」
青い空の下、白い雪の帽子を被っているような富士山がはっきりと澪の目に映る。
「…そうだな」
澪に答えるように、律がぼそりとそう呟いた。
「…ん、律?」
律の口調に気付いた澪が、顔を窓から律の方に急いで向ける。
「あと一時間くらいかな。よし、食後のデザートといくか、澪」
そう言って律はちょうどやってきた車内販売のお姉さんを止めると、どのお菓子を買おうか悩み始めた。
「澪は何がいい?唯じゃないけど、ここはアイスも捨てがたいよなー」
お姉さんにいろいろ見せてもらいながら、澪に話すその口調はすっかり元に戻っていた。

「…律」
「よし、これにしよう。澪もこれでいいだろ!」
律は手に取った二つのアイスを澪に見せる。
目の前にアイスをつきつけられた澪は「なんでもいいよ」と少し笑ってそう答えた。
「うし。じゃあこれ二つとー、あ、あとそのお菓子、あ、そうそう、それです…」
律がお姉さんにあれこれと言いながら、お菓子を取ってもらっている。

…なんでもいいよ、いつもの律に戻ってくれたら。

アイスだけでなく他のお菓子を楽しそうに選ぶ律を見ながら、澪は内心そう思いどこかホッとした気分になっていた。

「…て、こら、律、そんなに買ってもしょうがないだろ」
「えー、でもこれこそ旅の楽しみの一つな訳でー」
「でもそれ買いすぎだって。…すいません、これとこれは結構です」
「ええー」
「ええー、じゃないの。これだけお願いします」
律はちぇー、と一度口を尖らせような仕草をした後、まだぶつぶつと文句を言いながら鞄から財布を取り出していた。

そんな律の様子が子供みたいでなんだかおかしくて、澪はまた少し笑ってしまった。

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君の側にある旋律ⅩⅣ 姫と護衛の里帰り(後編)-08-

Category : SS( 君の側にある旋律 【14】 )
律は道場の門を潜り、下の町へと続く階段まで唯と共に来ていた。
律より数時間早く道場を立つ唯を見送るためだ。
時折山から吹く涼しい風が、二人の髪を靡かせる。もう夏の終わりは近い。

「寮に戻るのか、唯?」
すでに寮は開いている。唯がここには寮が開くまで、と言っていたことを思い出したからだ。
「ううん、ちょっとまた用事が出来て~。そっちに行ってから学園に戻るよ」
「…仕事か?」
「まあ、そんなのものかな。あ、ちゃんと二学期が始まる前までには戻るよ」
「そうか…」
「りっちゃんたちは今日帰るんでしょ」
「ああ、お嬢様のご要望だ」
夏休みはもう少し残っていたが、お祭りの時話したとおり澪は寮が開き次第帰る旨を屋敷の者に話していた。
「あはは。澪ちゃんはよっぽどりっちゃんのその喋り方や態度が嫌なんだろうね~」
「…」
唯にそう言われて少し照れたような様子を見せる律。
「いいじゃん、いいじゃん。寮に居た方がりっちゃんだって気が休まるでしょ」
確かにそれはその通りだった。

「ここの結界もなかなかのもんだけどさ」
唯はぐるりと辺りを見回して、何気ない様子であっさりと言う。
「…不用意にそういう事言うなって」
いかにもそれでは平沢家の人間が、『協会』の総本山でもあるここを偵察にきたみたいに聞こえてしまう。
「あはは、そうだね」
唯はテヘと舌を出して誤魔化すように笑う。
「じゃあね、りっちゃん。また学園でね。お師匠さんにもよろしく言っておいてね」
昨日から突然入った仕事で慌しくここを出て行った律の師匠に、別れの挨拶と感謝の言葉を言えなかったのが唯としては心残りだった。
「わかった。まあ、師匠のことはそんな気にしなくていいから」
「そうもいかないと思うけど…。じゃあ」
お世話になりましたー。
唯はそう言って律に手を振りながら山を降りて行ったのは、つい数時間前の今朝のことだ。

道場に背を向けて山を降りて行く唯の後ろ姿を見ながら、律はいつか本当に唯と戦う日がくるのだろうか、とぼんやり考えていた。
『協会』だけでなく他の団体とも時には緩やかな同盟を結び、時には対立することもある、古来から誰の干渉も受けず独自の道を行く『平沢家』。
過去には『協会』と対立し戦ったこともある。それはそんなに古い話ではない。
もし本当にそうなった時、私は唯に勝てるだろうか…。
律の心に一抹の不安が湧き起こる。いや、それ以上に。

私は唯と本気で戦えるだろうか…。

寮のルームメイトで同じ軽音部の仲間。
そして退魔師として何度も協力し共に戦ってきた私の「相棒」…。
この間の夜はっきりと唯にも宣言し、以前からそうなった時は悩まないと心に決めていた律だったが。それでもそう考えてしまう時もある。

「…まあ、その時はその時さ」
すぐには解けない問題を深く考えるのは律は嫌いだし苦手でもあった。
「さて、そろそろ戻って私も帰る準備をしなくちゃ」
律は今はもう見えなくなった、大きめのバックを背負い町へと続く階段を降りていった唯の姿を思い浮かべる。しかしすぐにそれを振り払うように勢いよく体を翻すと、道場の中へと足早に戻って行った。

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君の側にある旋律ⅩⅣ 姫と護衛の里帰り(後編)-07-

Category : SS( 君の側にある旋律 【14】 )
…律と唯の二人が、道場の門前で話をしてから数日後。

秋山家の姫と護衛は学園に帰るべく、来たときと同じようにまた新幹線に乗っていた。
学園の寮が開くその日の朝。二人は澪の実家である秋山本家の門をくぐり、たくさんの巫女や神官たちに見送られ、澪の実家を後にした。
来たときと同様、駅まで約一時間程かけて車で送ってもらう。
新幹線乗り場に到着した二人は、お昼のお弁当などを律が買い込んで準備万端とばかりに乗り込んだのだった。

「…おみやげ、これで足りたかな」
忘れ物ないかなあ、と新幹線に乗り込んでからアレコレと気を揉む澪。
「大丈夫だと思いますが」
まだ口調が護衛モードの律。それが朝から少し機嫌の悪い澪には、なんとももどかしくて苛ただしい気分を増長させる。澪が機嫌を損ねているのは律の丁寧な話し方だけでなく、ついさっき門で巫女たちに挨拶を交わしていた時のことが最大の原因だった。
律は若い巫女たちから早々に学園に戻ることをずいぶん残念がられ、こっそりその内の数人とメールアドレスの交換や、お菓子などをもらっていたことを澪は見逃さなかった。

「女たらし…」
「は?何かおっしゃいましたか、お嬢様」
「別に」
澪はそう言ってプイっと拗ねたように顔を窓の方に向ける。彼女は窓際の席に座っていた。
「はぁ…。あ、お嬢様少し早いですがお昼にしましょうか」
通路側に座る律が、さっき買ってきたお弁当を取り出そうとする。
「まだいい。なあ、それより律…」
「でしたらとりあえず、飲み物でも」
そう言って律はペットボトルを澪に渡した。
「…ありがと」
にっこりと笑って渡された澪は、とりあえずお礼を言葉を口にする。
もう実家を離れて新幹線に乗り込んだのだから、そろそろ口調を元に戻せと澪が言おうとしても、その度に何となくうまくはぐらかされてしまう。
結局言うのを諦めた澪は、律から受け取ったペットボトルのお茶を軽く飲んだ。
それから律と話をすることもなく、ぼんやりと窓の外を眺めていた。

律はそんな澪の様子をさりげなく見つめながら、今朝自分より一足先に道場を出て行った唯のことを思い出していた。

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書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
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ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

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