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「いいなづけ 第二作目 -あとがき- 」

Category : SS( いいなづけ 【2】 )
律ちゃんもいろいろ苦労してます。
美人の『許婚』がいるので仕方ないですね!

基本二人はラブラブで甘いお話を書こうとしているつもりなのに、
ちょっとばかしシリアスっぽくなってしまうのは、文章力の無さに
尽きるのでしょう。

第三作目はいかにして二人が『許婚』になったかを書く予定です。たぶん。

「いいなづけ 2年2組 田井中律の場合」を読んで頂きありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

いいなづけ -03- 2年2組 田井中律の場合

Category : SS( いいなづけ 【2】 )
「ごめんくーだーさーい」
玄関から人の呼ぶ声に、澪の母親は笑みをこぼしながら迎えた。
「あらお帰りなさい。りっちゃん」
「…いや、そこはいらっしゃいでしょ。おばさん」
すまして挨拶する幼稚園の頃から知っている幼馴染の母親に、一応律はそう言ってみる。

「あら、いいじゃない。あと数年もすればそうなるんだから」
今から慣れておいて損はないわよー。
損得がどこらへんにあるか律にはわからないが。
とりあえずそれには答えず、家に上がらせてもらう。

階段を上りノックもせずにドアを開ける。
「澪ー!来た、ウォ!」
「ノックぐらいしろっていつも言ってるだろ!」
開けたと同時にクッションが律の顔に飛んできた。よける間もなく顔面直撃。
自分の顔からずり落ちる枕を受け取りながら「まあまあ」と笑ってごまかす。そのまま律はクッションを小脇に抱え、澪のベットにボスっと音を立てて座った。

帰宅すると同時に届いたメールは澪だった。
律は制服から私服に着替えると買ったお菓子を抱えて秋山家にいそいそとお邪魔しにきたのだが、澪の母親から彼女が抱く未来設計図を玄関で聞かされ、澪本人からは枕を直接顔面に受けるという歓待を受けた。
「和に迷惑かけなかっただろうな、律」
「んー、別にー」
本当かー。澪はイマイチ信用していないようだ。

律は口ではそう言ったが、和には部の事でいつも迷惑をかけている事にちゃんと申し訳ないと思っている。だから今日も言われるままに事務処理を片付けたのだ。といっても律がきちんと会議にでていれば、無駄な作業もしなくてすんだのだが…。
でも今日はどちらかというと私が迷惑をかけられたような気がする。
もちろん和のせいではないけれど。
内心律はそう思っていたが、それもあえて口には出さない。

ベッドに寝っころがり律は雑誌を見ていた。澪もそんな律にさして気にせずパソコンの画面を見つめる。二人はいつもこんな感じでどちらの部屋でもお互いが好きなように過ごしている。
幼い頃からの長い付き合いなので、妙な遠慮などもうとうに無くなっている。
遠慮はないが長い付き合いだからこそ、律は澪の微妙な気持ちの揺れにけっこう鋭い。

「澪ー」
「んー?」
「今日なにかあった?」
「え」
慌てたように澪は椅子を回転させて体を後ろに向ける。
律はうつぶせに寝ながら、目線は雑誌に向けたままだ。
「な、なんで?」
「んー、なんとなく」
雑誌のページをめくる音が律の耳に妙にはっきりと聞こえてくる。言おうかどうしようか。
そんな雰囲気が澪の方を見なくても律にはわかる。はー、またあれかな。
「別に何もなけりゃないでいいけど」
無理をしてまで聞こうと思っているわけではないので、律はそう言って話を切ろうとしたが「律」と澪が呼びかけたので雑誌を閉じて上体を上げ、ベッドの上に座った。

「何?」
「……………やっぱり今日律を待っていれば良かった」
「…」
思ったより時間がかかりそうだし、今日はコンビニによるつもりだったから「先帰っててくれ」とメールしたのだが。どうやら一人で帰ってて何かあったらしい。
何かはもうわかっているけれど。
「あいかわらずモテモテですなあ、澪しゃん」
「ば、バカ律。まだ何も言ってないだろ!」
「でもそうなんだろ。まあどっかの学校の男子生徒に告白でもされたんだろー」
見事に図星だったらしく澪は真っ赤になって俯いた。

おお、私ってばやっぱり超能力者と内心で感心しつつ、さして嬉しくもないと不愉快な気分になっている自分をはっきりと自覚する。
「…ちゃんと断ったし」
小さな声で澪がそう言うと律は顔には出さなかったが、内心はひどく安心していた。
「…怒ってるのか」
何も言わない幼馴染に、澪は心配したようにおずおずとした雰囲気でそう聞いてきた。
「いや、なんでだよ。別に怒っちゃいねーよ」
ただちょっと不愉快な気持ちが抜けないだけだよ。心の中で律はそう付け足す。

「…怒ってる」
「怒ってないってー。…それより怖くなかったか」
律は立ち上がって澪の側に行き、綺麗な黒髪をゆっくりと撫でた。
突然髪を撫でられた澪は、始めは驚いて少し体をこわばらせたがすぐに体から力を抜いて、側にいる律にもたれかかった。
「大丈夫」
「そっか」
澪が男女問わずしょっちゅう告白されて。それについては慣れているつもりの自分でも、やはり時々とても不安になる。コンビニから帰る途中思い浮かんで無理やりに消したネガティブな考えが頭をよぎる。

澪。澪はいいのか。
私なんかより澪にふさわしい人はこの世にごまんといるだろうに。

中学校に入学する前。澪に私達が『許嫁』の事を隠しておこうと言われた時。
律は気にしていないようにあっさりと了承したが、内心はひどく悲しかった。
澪がそう提案してきたのはからかわれるのが嫌だからとわかってはいたが、本当は私との関係が嫌になったのではないかと思いひどく不安な気持ちになった。

それでも澪が困っていれば律はけっしてそんな彼女を放っておいたりなどしなかった。
そんな事はできなかった。澪が怖がって行くのをためらっていた時も一緒に告白場所に赴き、その場にいた相手に文句を言われてもさして律はこたえなかった。まあ、申し訳ないとは素直に思ったけれど。
家で断る練習を二人でしたり、後で泣いてしまう澪をなぐさめたりと。
律はできる限りの事はした。

3年生の時思わず、逆恨みで澪を責めてきた女生徒達に思いっきり『許嫁』である事を暴露した時は、さすがに後でまずいと焦った。約束したのにあんな場面で言ってしまって。その事実はすぐに学校に広まってしまうだろう。
恐る恐る澪の家に行って謝罪すると、澪の方が泣いて謝ってくれた。
からかわれるのももちろん嫌だったが、いつも澪をからかった男子と喧嘩になって怪我をする私を心配してそう提案したのだと分って律は嬉しかった。
それから澪は律との『許嫁』である関係を隠す事はやめようと言ってくれた時は、部屋を飛び出して走りだしたい気分だった。

それでも高校に入ってますます綺麗になって、自分を必要とせずともうまく周囲とやっていけるようになった澪に対して、さて自分は?という気分になるのを打ち消す事ができない。
「律?」
不安な気持ちが顔に出ていたのだろうか。澪が心配そうに律を見つめる。
「いや、それなら良かったよ。うーん、それにしてもなんか腹減ってきたー」
ごまかすつもりで律はお腹に手をあてた。
「さっきお菓子食べてたじゃないか」
「あんなのじゃ足りないよー。澪ー、腹減ったー!」
「やれやれ」

結局律はそのまま秋山家で晩御飯をいただいた。
ハンバーグのおいしさを絶賛する律に澪の母親が「大丈夫、作り方はちゃんと澪に教えておくから」将来の食生活は心配ないわよ、といい笑顔で宣言され、律はとりあえず「は、はあ」と曖昧に答えた。
「何言ってるの、ママ!」
真っ赤になって自分の母親に文句を言う澪と、「はは」と力なく笑って言い合う母娘を見ている律。仕事の都合で遅くなる父親を除いて、秋山家の晩餐は平和に過ぎていく。

田井中律は秋山澪の『許嫁』でありたいと願っている。

もしできればこれからも。

end

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

いいなづけ -02- 2年2組 田井中律の場合

Category : SS( いいなづけ 【2】 )
田井中律と秋山澪が、親同士が決めた『許嫁』である事は学校中が知っている。

律としては学校でそれを意識した事はないし、ことさら強調した覚えもない。
しかし先程生徒会室で「承認」を得てきた曽我部先輩のように、たまに気を遣ってわざわざなんやかやと確認してくる者がいる。

曰く「秋山さんを明日私達の買い物に誘おうと思ってるけど、田井中いい?」とか、「-田井中先輩には申し訳ありませんが、秋山先輩の事が本当に好きです。絶対うまくいかないとはわかっているんですけど、この想いだけでも伝えたいのですけどよろしいでしょうか?-」と書かれた可愛らしい手紙が自分の下駄箱に入っていたり…とか。

思わずその手紙を下駄箱で見つけた時、勘違いして同じように靴をはきかえようとした澪にばれない様に慌てて鞄に隠した私の立場はどーなる!と自宅で手紙を読んだ律が、そう叫んだ記憶はけっして古くない。

それらの出来事には多少うんざりしているものの、概ね律は理解し許容していた。
無理もないのだ。澪は綺麗だし頭もよくて、スポーツだってけっこう得意な学校のアイドルみたいな存在だから。ちょっと人見知りな所や怖がりな一面はあるけれど、ファンクラブや澪に憧れる生徒たちにはそれすら魅力の一つとして映るだろう。
ちょっと複雑な気持ちはもちろんあるけれど…。

結局紙にサインした事でようやく先輩から解放されて生徒会室を後にした。
部屋を出ようとした際、和が律の肩に手をかけて「本当にお疲れ様」と言った声は、さっきよりトーンが低かったような気がする。

どことなく釈然としない気分のまま学校を出て家の近くのコンビニへ入る。弟の聡に週刊誌の漫画を買ってくるのを今朝頼まれていた。雑誌コーナーで少し立ち読みをしながらも何となく頭の中では先程の「秋山澪ファンクラブ」の事が気になっていた。

昨年学祭が終わった後発足されたファンクラブ。
設立当初は別に何かアクションを起こすにあたって、律に許可を求めてくるような事はしてこなかった。ただ学祭後、澪本人が何回か告白された時『許嫁』がいるとの理由で全てお断りしたのをきっかけに、段々と律にも確認を取ってくるようになってきたのだ。
その度に律はちょっと投げ遣り気味に「私の事はどーでもいいから」と答えるのが常だったが、あまりに適当に答えていたのがまずかったのか一度澪に「律はど、どーでもいいと思ってるんだな!」と拗ねられ、泣かれてしまった事があった。

あの時は澪の機嫌を治すのに苦労したよなあ。
律としては澪が生来の人見知りを克服していろんな人と遊びにいったり、話をしたりする事はけっして悪い事ではないと思っている。だからこそ周囲は自分の事など気にせず気軽に澪を誘えばいい、そんな気持ちから「自分の事はいーから…」と言ってきたつもりだった。しかしそれは澪からしたら自分の事は律にしたらどうでもいい存在なのかと思ってしまったのかもしれない。そんな気は律にはもちろんない。

でもさあ…私が「駄目」といったら中止になるものなんだろうか…?

律は読んでいた雑誌を置き、頼まれた漫画と好きなお菓子を買ってコンビニを出た。
コンビニから家まで帰る途中、律は取りとめもない思いに捉われる。
自分の本心、そう心からの本音を言えば…。
律はいつまでも澪には子供の頃のように人見知りが激しくて怖がりで、何かあるたびに「りつー」と自分の後ろに隠れる気弱な女の子のままでいて欲しかった。

幼い頃からいつでも律は澪を守ってきたつもりだった。
いじわるな男の子からも、いつもうるさく吼える大きな犬からも。勝手に嫉妬して集団で澪を責めてきた同級生たちからも。
でもいつまでも私達は子供じゃない。澪だって昔よりずーと強くなっていた。今では誰から告白されてもきちんと自分で断る事もできるようになったし、暗がりをそんなに恐れたりもしない。
たまにホラー映画観た後怖がって律にずーとくっついていたりするけれど、そんなのは大した事ではない。(そんな映画借りてくるな!と毎度お約束の鉄拳はくらっている。)

時々律は思うのだ。
…私と『許嫁』なんて澪にとってそれは本当にいい事なのだろうか。
そんな風に考え出すと律の気持ちは少し重くなる。
それでもこんなの私のキャラじゃないぜー、と嘯いて玄関のドアを開けて元気に「ただいまー」と告げた。靴を脱ごうとしてかがむと同時に、制服の上着のポケットに入れた携帯からメールの着信音が聞こえた。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

いいなづけ -01- 2年2組 田井中律の場合

Category : SS( いいなづけ 【2】 )
ちょっと生意気なれど、軽音部唯一の可愛い後輩の不機嫌さを取り払うならばと重い腰をあげた途端、音楽室のドアが開く音がして生徒会役員の和が現れた。
理由を聞く時間も与えられず、首根っこ捕まれた状態で生徒会室に拉致されると、先日すっかり出席を忘れていた部長会議の内容の確認と、煩雑な事務作業を有無をもいわず強要された。

「まったく。ちゃんと会議に出ていれば、そんなにややこしい事でもないのよ」
和のあきれたような声を右から左に流しつつ進めた事務作業は、多少時間が掛かったけれど滞りなく終了した。
「じゃあ、あたしは帰るから」
「はい。ご苦労様」
そう言ってやれやれと体を伸ばしながら立ち上がった時、それまで別の作業をしていた現生徒会長が猛然と軽音部の部長の正面に立ちはだかった。

「曽我部先輩?」
和は一つ上の、いつも知的で大人な風貌漂う会長のすばやい動きに驚いた。
「田井中さん」
同じ生徒会役員の後輩の呼びかけは聞こえていないのか。
突然生徒会長に呼ばれて頭の上に?マークを浮かべている、黄色いカチューシャがトレードマークの一つ下の後輩の目の前に一枚の紙を差し出した。
「ぜひこれにサインをお願いしたいの」
意味もわからずその紙を受け取って見てみるとそこには、「秋山澪ファンクラブ 春のお茶会開催のお知らせ」と書かれてあった。

「サイン?」
「そう、ここに。一番下」
律が紙の下を見てみると、名前を書く欄がありその横に「承認」と文字が印刷されてある。
「あの…なんですか、これ?」
「お知らせ」の紙を持って固まっている友人の代わりに和が聞いてみる。
「今度秋山澪ファンクラブ会員の皆でお茶会をしようと思うの。もちろん秋山さんも呼んでね」
まだ本人には出席の有無は確認していないけど。会長はテヘとごまかすように笑った。
「でもまずはその前に『許嫁』である田井中さんの承認を得ておかなきゃと思って」
「…」
現会長の話に、和が脱力したように机に手を置いた。
いつもの面倒見の良い大人な先輩はどこへ…。

「それで書いていただける?」
再度サインを促された秋山澪の『許嫁』こと、軽音部部長田井中律は力なく答えた。
「私の事はホントどーでもいいんで、…まず本人に確認して下さい」

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いいなづけ 第二作目 -はじめに-

Category : SS( いいなづけ 【2】 )
リズム隊 律x澪パラレルストーリー

第一作目が澪視点。つづいて律視点で『いいなづけシリーズ』第二作目です。
二人が子供の頃からの『許婚』というトンデモ設定。

そのトンデモ設定を全然OK!読んでやるぜという方は
「いいなづけ -01- 2年2組 田井中律の場合」からどうぞ。

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プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

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