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どっちの君も好き【後編】 -あとがき-

Category : SS( どっちの君も好き 【後編】 )
このお話はハートフルな学園ラブストーリーを目指しました。チガウカナ?

ええ、友人が「ハートフルなお話らしいよ」と勧めてくれた某魔法少女アニメを
見て「これのどこがハートフルだ!」と叫んだのとは違います。
原作者さんがそう言っていたとか。友達も騙されたクチだな、こりゃ。
(わからない方ごめんなさい。スルーして下さい)スイマセン。

澪ちゃんは軽音部に入っていなかったら、美人さんだけどやっぱりそんなに
目立たない大人しい生徒として、ごく平凡な(澪ちゃん的には平穏な)
日常を過ごしていく事になるのかなと思って書いてみました。
律ちゃんは軽音部に入ろうが、入るまいが人気者ってイメージがありまして。
軽音部の皆は部の発展のため、さらには律ちゃんの恋を応援するためいろいろ
(和ちゃんも巻き込みつつ)画策しています。

例えお互いが違う部であろうとも律x澪はジャスティスなのでーす。

「どっちの君も好き【後編】」を読んで頂きありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

どっちの君も好き【後編】 -11-

Category : SS( どっちの君も好き 【後編】 )
三年生になって新入生歓迎ライブで、私は始めてステージに上がってライブ演奏をした。
もう死にそうなくらい緊張したし、始まる前はぼろぼろだったけど、ライブ後はとても幸せな気分だった。律もすごくご機嫌で「学園祭も一緒にやろうぜー!」と叫んでいたのだけど。
ライブ後になんと私のファンクラブができてから(どうしてそんなのができるのだろう?)、律は途端に態度を翻して「澪は学園祭は出なくていい!」と言い出したので、唯たちがぶーぶーと文句を言った。

「なんでだよ、律」
新歓ライブで何か間違ったことをしてしまったかな、と思い心配になって聞いた私に、律はいまいち曖昧としたことしか言わない。
「うふふ。律ちゃん、澪ちゃんにファンクラブが出来て心配なのよね~」
「え?」
ムギの言葉にちょっと顔が紅くなる私。
「な!?ちげーよ!そんなんじゃない!」
むきになってニコニコと笑うムギに否定する律を、唯や梓もニヤニヤと見ていた。
「そうなんだ~、りっちゃん」
「案外独占欲強いんですね、律先輩」
「だから違うって!」
皆に冷やかされる律には申し訳ないけれど、私はほんのちょっとだけ今までの私の気持ちがこれでわかったろー、なんて思ってしまった。
でも私の方でもライブ後に下級生からプレゼントをもらうようになったりして、それが断りきれなくてつい受け取ってしまう私に律が「な、断れないんだよなー」と言うことに反論ができなかったのでおあいこだった。
でもライブに出た事で、今まで律が見ていた世界が私にもわかるようになったのは、とても嬉しいことだった。

音楽室に皆と合わせた音が響き渡って、私の耳にも心にも沁み渡っていく。
前奏が終り私に目配せする唯に笑って返しながら私はマイクに向かって声を出す。
ヴォーカルなんて絶対私の柄じゃない。
でも軽音部の皆となら死にそうな程緊張しても、恥ずかしくても、人前で演奏することも歌うことができたのだ。
曲の間奏の合間にチラリと後ろを見てみると、楽しそうに満面の笑みでドラムを叩く律をみて、やっぱり律はああでなきゃと思う。しかめ面で演奏する律なんて見たくないよ。
私の視線に気付いたのか、両手を激しく動かしながらも少しにやりと笑う律を見て私は少し顔を紅くなった。すぐに視線を前に戻してベースの演奏に集中する。
まったく目ざといやつ。
そう思いながらも律の深く重く響くドラムの音を聞きながら私もリズムを合わせていく。
それは律だけでなく私も望んだことだった。

律や皆と一緒に演奏する。

願いがかなった今、私はどんな表情をしているのだろう。
少なくとも前みたいに一人で勝手にいじけて、暗くなったり、落ち込んでいたりしていたときの私よりはずっといい顔をしているんじゃないかな、なんてことを思ったりして。

律。私を好きになってくれて、「好き」って言ってくれてありがとう。
私、今すごく楽しいよ。唯たちとも友達になれて。
律のお陰で私の世界はもっと広がったんだ。

感謝の言葉が心に溢れていても、相変わらずの恥ずかしがりやな性格はそうは簡単に直らなくて、なかなか律の前では告白の返事したあの時のように素直になれない。
けれどいつか必ず言おうと思ってる。

今日もこの後文芸部に戻って、そこでも私の大事な世界が待っている。
そして部活が終れば律が、軽音部の皆が私を迎えに来てくれるだろう。私の大事な世界はどんどん広がっていくのだ。
律のドラムの音にあわせて私はそんな事を思いながら、皆と同じように笑ってベースを指で奏で、自分の声に歌を乗せていく。

end

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

どっちの君も好き【後編】 -10-

Category : SS( どっちの君も好き 【後編】 )
学園祭が終ってから、久しぶりに律の部屋に遊びに行ってみると、部屋の中にはライブ後にもらったと思われるおびたたしいプレゼントの山が無造作に置いてあった。
「おい、律…」
「ああ、また時間ができたらちゃんと片付けるよ」
さしてそれには関心がないように言う律。でもファンからのプレゼントを結構大事にしているのを私は知っている。手作りのぬいぐるみなんかがよく部屋のあちらこちらに飾ってあるし。
「でも、お菓子とかは早く食べないと…」
「そんなにいっぺんに食べられるかよ」
確かにそうかもしれないけど。

プレゼントの袋を少し整理しようと思って片付けていると、すぐ側に積んであった雑誌が足に当たって崩れてしまった。
「大丈夫か?」
「うん、…ん、あ、これ」
崩れた雑誌の間から見つけた一冊の本。
「え、うちの同人誌…?」
ぺらぺらとめくった一つページの端が折られていた。
「わあ、み、澪!?」
私の手からひったくるように本を奪う律。
「なんだよ。それうちの文芸部が発行した本だろ」
律が今手に持っている本はついこの間、学園祭で発表した本だった。
「え、ま、まあな」
律は少しバツが悪そうに視線を上に向けてなにやらとぼけた顔をする。
そんな態度の律を不思議に思いながらがも、彼女がうちの同人誌を持っていたことにちょっと驚いた。いつも小説とか詩はあまり読まないのに。特に詩は読んでると背中が痒くなるー、なんていっていっつも敬遠してた律なのに。

「律、もしかして読んでくれたんだ…」
「いや、別に。そんなんじゃないしー。ムギがもらってきてて、私の鞄に勝手に入れただけだよ」
背中を向けて誤魔化そうとする律。
「ふーん」
「な、なんだよ」
「別にいいけどね、読まなくてもさ」
そう言うと私も律に背を向けてプレゼントの袋の片づけを再開する。それにしても結構いっぱいもらってるなー。ライブ中のこ、こ、告白なんてファンにとってはそんなに関係ないのかなあ。
「それに、律もすんなりもらってるわけで…」
「え、何か言った、澪?」
「別に!」
なんか急に腹立だしい気分になってきた。
「…澪」
釈然としない気分のままプレゼントの袋を大雑把に分けていた私に、律が後ろから声をかけてきた。

「なんだよ」
「……本当はこれ、読んだ」
私は律の言葉にはっとなって振り返る。
「そ、そうなのか」
「うん」
軽音部に渡した歌詞がほとんどだから、律だってもう知ってる内容だとわかっていても、読んだと言われて私は少し恥ずかしくなってきた。
「本当は一年生の時の本も読んでる」
「え!?」
これには本当に驚いた。一年生の時読んでみてと奨めても「むず痒くなるからいい」と言って本を受け取らなかった律なのに。
「澪のはちゃんと全部読んでる」
「律」
律は静かに私に近づいてくる。
「本にさ、軽音部に書いてくれた歌詞とは違う詩があるだろ」
「え?」
すぐ側で、私の耳元で囁くように話す律に私は胸をドキドキさせる。
「『冬の日』って詩」
「う、うん」
それは軽音部へ渡した歌詞とは別の、本のために書いた詩。
ううん、正確には軽音部へは出せなかった歌詞。
「あれさ、誰かモデルいるの?」
「…」
律の突然の質問に私は顔を真っ赤にしてしまった。そんな私の態度がもう答えみたいなものだった。

「澪」
律がトレードマークのカチューシャを取る。律の長い前髪がはらりと目の間に落ちる。
「『前髪を下ろした君を見てみたい』て書いてたろ」
そこまで言ってニヤリと笑う律。まったくわかってやってるだろ。
「ねえ、誰のこと?」
「…バカ律」
私の悪態に律は少しも気にしていないように笑った。
「みおー」
「わ!?」
律が急に勢いよく抱きついてきたので、私は後ろに倒れこんだ。
「ちょ、律!」
文句を言おうとした目の前に律の顔があった。優しい目で私を見てる。
律の瞳を見ていると私の体が動かなくなってしまう。
「澪…」
律は優しく私の名前を呼んで唇を私のそれとあわせようとした。
「ちょ、ちょっと」
「嫌?」
「そ、そうじゃないけど…」
いきなりすぎるよ。
顔を真っ赤にしながら目を逸らす私に律はくすりと笑った。
「前に言ったろ」
「え?」
「『今からはそうする』って」
それってこれからは自分の気持ちに素直になるってことなんだよなー。
そう言って私の頬に手を掛け、優しく唇を合わせてくる。
私は恥ずかしい気持ちを抑え、目を閉じて律の唇を柔らかさ感じていた。

「ベースを弾いてる澪も好きだけど、文芸部で本を静かに読んでいる澪も大好きだよ」

キスの後、私を抱き締めながら律はそんな事を言った。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

どっちの君も好き【後編】 -09-

Category : SS( どっちの君も好き 【後編】 )
学園祭が終了してからしばらくは、私は時々廊下を歩いていると意味深な視線で見られるようになった。その度に恥ずかしさで顔を俯かせていたけれど、さすがに一ヶ月もたった頃にはそんな事も少なくなり、私自身も少しはそれに慣れてきた。

律は前とまた同じように部活終了後、私を迎えに来てくれるようになって(今では時々唯たちもよく律と一緒に来るようになった)その度に文芸部の友人や後輩からも最初は散々冷やかされたけれど、最近はもうすっかりそれにも飽きたのか、今では何も言わなくなっていた。
まあ、時折ちょっとニヤニヤしながらこっちを見ていたりするけれど。

文芸部の部長である先輩と、軽音部OGで律たちのライブ観にきていたあの人が無事にうまくいってお付き合いするようになった、とこっそり律から聞いた。
確かに部長は最近部室でも楽しそうな表情をよくしていて、部員たちがそれについてこっそりいろいろと噂話なんかをしていたりする。
真相を知っているのは私と律くらいだ。

私はといえば、部長の許可ももらって、最近では軽音部と文芸部両方の部へ顔を出すようになっていた。時折家からベースも持ってきて時間がある限りは音楽室で一緒に律たちと演奏するようになっていた。
「澪先輩が来てくれて助かります」
いつもぐうたらな先輩たちを練習させるのに苦労していた梓が、涙ながらにそう言ってくれるのを嬉しいなと思いつつ、毎日律たちに真面目に練習させるのは大変な苦労だった。
「ほら、充分休憩したろ!もう練習しろよ、律、唯!」
「えー、澪ちゃん、もうちょっと休憩しようよ~」
「そうだぞ、澪。もう一杯ムギの紅茶を飲んでからでも…」
「はい、律ちゃん。おかわりどうぞ」
「いつまで休憩してるんだ!ムギ、お茶のお代わりはいいから!律!お前は部長なんだろ、もうちょっと真面目にしろ!」
ほらほら立って、立って。
三人を追い立てるように席から立ち上がらせる。
「はー、生真面目なんだから、澪しゃんは」
「お前が不真面目すぎるんだ!」
まったく。この前一緒に演奏したいってずっと思ってた、なんて真剣な顔で私に言ったのはどこのどいつだっけ。
ちょっと怒りながらも、その時のことを思い出していると、他にもいろいろ思い出してきて少し顔が紅くなってきた。そんな私の様子にも気づかず、渋々立ち上がってドラムの前に座る律。
唯たちも観念したように楽器の側に行く。

「澪ちゃんも弾いていくでしょう」
キーボードの前に立つムギがニコニコ笑ってそう聞いてきた。
「うーん、まあ一曲くらいなら」
今日は文芸部の活動がある日だから、いつまでも軽音部には居られなかった。
「えー、つまんないよ~」
「ごめん、唯」
「じゃあ、とりあえず一曲」
「そうだな、梓」
…もう私は三人を「琴吹さん」、「平沢さん」、「中野さん」とは呼ばなくなっていた。
「うし、何やろか?」
律がスティックをくるくる回しながら皆にそう聞いてくる。
「そりゃあ澪ちゃんが一緒なら澪ちゃんの作詞した曲だね」
「唯」
「ですね」
「梓も」
「じゃあ、『ぴゅあぴゅあ』か『ふわふわタイム』のどっちかで」
「ムギ…」
皆を名前で呼べるようになってから、私はいつも彼女たちの名前を呼ぶとき、嬉しい気持ちが胸に溢れてくるのを感じずにはいられない。
「んじゃ、そーすっか。澪、どっちがいいー?」
「え?いいの、私が選んで」
いいよ、いいよ~と皆が楽しそうにそう言ってくれた。
「じゃあ…」
少し迷った後に曲を選んだ私。
「よーし、んじゃいくっぜー。1、2、1・2・3・4!」
律のスティックの音にあわせて演奏が始まった。

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ジャンル : 小説・文学

どっちの君も好き【後編】 -08-

Category : SS( どっちの君も好き 【後編】 )
「でも、澪」
律の今までの想いを聞いて、どう返事をするのが一番いいのか考えていた私に、さっきよりずっと真剣味を帯びた声で律が私の名前を呼ぶ。
「さっきライブ中で言ったことは冗談とかじゃないから」
はっとなって顔を上げてみた律の顔は紅くなっていたけれど、その瞳がまっすぐに私を見つめている。
「でもさっきも言ったとおり返事は別に無理して…」
「律!」
律の言葉を遮って私は彼女の名前を叫んだ。
もう馬鹿馬鹿しい勘違いも、無駄な嫉妬も自分自身に嘘つくのもうんざりだ。
今、本当の気持ちを言わなくてどうする!私は今度は正面から律に抱きついた。
「み、澪ー!?」
「私も律が好きだ!ずっと、子供の頃から…」
やっと素直になれた。
律の体を抱き締めながら私は胸の内がとても軽くなるような気がした。

小さい頃から地味で大人しくて人見知りが激しい、友達だってそんなに多くないこんな私にとって、律はいつも眩しい太陽みたいな存在だった。
高校で軽音部に入ってライブをするたびに学校で有名になって、たくさんの女の子から騒がれて告白もされたりする律に私はずっと引け目を感じていた。明るくて社交的で誰からも好かれる彼女に私は似合わない、…そう思っていた。
恋人とかだけじゃなくて、友達としても。
律の幼稚園からの幼馴染という関係だけが私の心の支えだった。
言葉でも態度でも。一度も律にそんな素振りは見せなかったけれど。
「澪」
「好きだよ、律」
でもずっと好きだった。

私に抱きつかれている律が、両手をそっと私の背中に回した。
「ありがとう、澪」
耳元で囁くようにそう言ってくれた律に、私は内心でお礼を言うのはこっちなんだ、と思っていた。声に出してもそう言いたかったのに、今は胸がいっぱいで何も話すことができなかった。
「…やっぱりあの時、強引にでも文芸部の入部届けを奪って破ればよかったよ」
少し体を離して私の目を見ながら笑ってそんなことを言う律。
「…奪ってしまえば良かったのに」
私も笑ってそう答えた。
私のその言葉に少し照れたのか律はちょっと目を逸らしてから、また視線を戻してじっと私を見つめた。どうしたのかなと思っていると「今からはそうする」と宣言するようにそう言うと…。

私にそっとキスをした。

私たちが桜ヶ丘高校に入学してから二度目の学園祭も、もう終ろうとしていた。

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ジャンル : 小説・文学

プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

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当サイトはまんがタイムきらら原作、アニメ「けいおん!」中心の非公式サイトです。
原作者様、出版会社様、制作会社様とは一切関係ありません。

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