スポンサーサイト

Category : スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

いいなづけ 第十一作目 - あとがき -

Category : SS( いいなづけ 【11】 )
↓証拠。
新聞部企画受付箱に入っていた一枚の提案書より。

【企画提案書】
①学校のアイドル、軽音部三年生秋山澪独占インタビュー。
②学校一のおしどり夫婦、田井中夫婦の日常を密着取材。
三年T.Kより
-------------

ムギちゃんは充実した趣味を持ち、毎日新鮮な気持ちで楽しい
学校生活を送っているんだろうなと思っています。
ムギちゃんはこのままでいて欲しい。

しかしまた話が長めになってしまいました。
いつも長くなってすいません。読まれる方はしんどくないかなあ、と
いつも申し訳なく思うんです。
もう少し、せめてもう少しコンパクトにしたいなあ。

関係ないですが最近私もミステリーばかり読んでます。
しかも古典的なもの、アガサ・クリスティーとか。面白いです。

「いいなづけ 三年二組 琴吹紬の場合」読んで頂きありがとうございました。
スポンサーサイト

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

いいなづけ -09- 三年二組 琴吹紬の場合

Category : SS( いいなづけ 【11】 )
「そういえば、次の日のお昼休みに律がどこへ行ったか澪は知ってるの?」
「え、ああ」
その後輩の子にお返しを持って行ったって聞いてるよ。
今までもらってばかりだったからって。お礼にって。
「お返し…」
「変なところで律儀ね、律は」
和ちゃんがまた少し笑った。澪ちゃんもつられたように笑顔を見せた。

「でも澪の独占インタビューか。ファンクラブではそういう発想出なかったわね。新聞部の企画としては悪くないわね。まあそれはともかくとして、ムギ的にいうと謎は後は二人が仲直りした時の会話だけ、かしらね」
「そうね」
「だ、だから大した話は…謎って何?」
「本当に話し合いだけで仲直りしたの?」
澪ちゃんにそう聞いてみる和ちゃんは、ちょっとからかっているような笑みを浮かべてる。
「ど、どういう意味だよ、和!?もちろんそうだよ!」
慌てている澪ちゃんを見ていると、どうもそうは思えないけど。

まあ、今日はそれぐらいにしましょうか。ミステリーは謎があるから面白いのだから。
でも、解けない謎はないわ。真実はいつもひとつ!
「…ムギは二時間物のサスペンスドラマだけじゃなくて、その手のアニメも好きなの?」
つい呟いてしまったその台詞を聞いて、和ちゃんがちょっと呆れたように私を見ている。
「もちろん。謎やトリックのお話は大好きよ」
でも女の子たちが仲良くしているのを見るのが一番好きだけど。
…それは心の中だけで答えるとして。

「うぃーす」
「和ちゃーん、来てたんだ!」
唯ちゃんと律ちゃんが来て、唯ちゃんは今日は梓ちゃんにではなく和ちゃんに抱きついてる。
「ちょっと、唯」
「わーい。一緒に勉強しよー」
「そのためにここに来てるんでしょ」
二人の仲睦まじい雰囲気を微笑ましく見つめながら、私は律ちゃんに近寄った。
「ねえねえ、律ちゃん」
「ん、なんだ、ムギ?」
「あのね、前に新聞部の部長さんに…」
律ちゃんにさっきまで私達が話した内容を言って、それとなく聞いてみる。
「屋上で澪ちゃんになんて言って仲直りしたの?」
「え!?」
ちょっと慌てる律ちゃん。
「べ、別に。話して誤解を解いただけだよ」
「それだけー?」
「な、なんだよ!それ以外に何があるんだよ」
「そう」
二人とも同じ答え、つまんないわーと内心で呟く。でもやっぱり聞くだけ野暮なことがあったのかな、なんて想像してしまう私。その場に居合わせなかったのは残念。
「はー。もうその話はパス。ムギ、お茶入れてくんない」
「了解でーす」
いいや。今度また二人が忘れた頃にもう一度聞いてみよ。
そう思いながら私は遅れてきた二人のためにまたいそいそとお茶の用意を始めたのでした。

ちなみに新聞には結局澪ちゃんの独占インタビューは載らなかったけど、軽音部全員交えてのインタビューには協力したの。律ちゃんからのお願いで。
同じ部長としての情けかしら。優しいわね。
それが功を奏したかどうかはわからないけど、新聞部はなんとか奮闘したらしく最近出したばかりの新聞は概ね好評を得たようで来季の部費もなんとかなりそう、とお礼を言いに来た新聞部部長に「インタビュー料としてアイス奢れー!」と叫んでいた律ちゃん。

今日は用事があって来ない梓ちゃんの代わりに和ちゃんを含めて五人でのんびりティータイム。もちろんこの後ちゃんと試験勉強をしなくちゃだけど。
「それにしても新聞部以外からも記事企画の応募なんてあったんだ」
紅茶を飲みながら律ちゃんがポツリとそう呟いた。
「あったわよ。私も一~ニ案思いついて入れたの」
私もそれに参加していたことを明かした。
「へえ、ムギが。どんな企画?」
澪ちゃんが感心したような表情で私を見てそう聞いてきた。
「ふふ。大したことじゃないわ」
「え~、それで、その企画は通ったの~?」
唯ちゃんがケーキを美味しそうに食べながら私に聞いてきた。
「残念だけど没になってしまったの」
「そう。…ってまさか、ムギ!?」
和ちゃんが何か気付いたように私を疑わしそうな目で見つめている。
「何、和ちゃん?」
「…い、いえ。別にいいけど」
何も言わなかった和ちゃんを見ながら「やっぱり鋭いわ~、和ちゃん」なんて思っていたことはもちろん口には出さなかったわ。
別にそんなに悪いことしたわけではないと思うけど、やっぱり少し反省するべきかしら。
でも証拠不十分で仮釈放ってこんな気分かしらね。うふふ。

「それは残念だったなー、ムギ」とケーキを美味しそうに食べながらそう言ってくれる律ちゃんにとびきりの笑顔をみせて私は「紅茶のおかわりはいかが、律ちゃん?」とティーポット片手に聞いてみるのでした。

end

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

いいなづけ -08- 三年二組 琴吹紬の場合

Category : SS( いいなづけ 【11】 )
「それで二人はどうやって仲直りしたの?」
紅茶をおいしそうに飲む和ちゃんは私に、少しだけ楽しそうな顔をしてそう聞いてきた。
二人がもうとっくに仲直りした事は、さっき話した事でもあるし和ちゃんも知っている。
そうでなければ今日和ちゃんも含む皆と一緒に、試験勉強をする予定になるわけがない。

「遅れてごめん、ムギ、和」
私が説明しようとしたとき、ちょうど澪ちゃんが音楽室に入ってきた。
「お邪魔してます、澪」
「いえ、ってなんか変な言い方だな、和」
「まあ、一応私は軽音部員じゃないから」
いつもの席に座る澪ちゃんに私は紅茶を入れて差し出した。
「ありがと、ムギ」
「どういたしまして」
お茶を入れる作業が私は好きだった。家ではいつも私は入れてもらう方だけど。
澪ちゃんの話では、唯ちゃんと律ちゃんはさわ子先生と話があるらしく、もう少し遅れてくるとのこと。

「そうだ。澪に直接聞いてみようかしら」
「え、何を?」
和ちゃんはさっきまで私が話していた事件(澪ちゃんはそんな事件ていう程の事かムギ、と言ってちょっと苦笑していた)のオチを澪ちゃん本人に聞いてみる事にしたみたい。
「ムギー」
「ごめんなさい。別に和ちゃんならいいかなって思って」
ちょっと照れながら私に抗議する澪ちゃんに、私は少しだけ頭を下げた。
「まあ、和ならいいけど」
「で、律とはどうやって仲直りしたの?」
「どうって…」
元々新聞部の部長から再度説明されるまでもなく。
澪ちゃんはあの写真を見たまんま受け取ったわけじゃあなかったらしいの。
「浮気とは思わなかった、と」
「う、浮気って。まあ、そうだけど…」
「浮気」という言葉に少し照れる澪ちゃん。

新聞部部長に謝罪された後、澪ちゃんはいつもどおり部室に来て律ちゃんとなにから話せばいいか悩んでいたんだけど、部室に来た律ちゃんが澪ちゃんを見るなり手を引いて屋上に連れて行かれたのだそうだ。
「で?連れて行かれてどうなったの」
「まあ、そこで律からちゃんと話を聞いて、つい隠そうとしたことも謝ってくれて。
それで私も昨日は言い方悪かった、ごめんって謝って」

それで仲直り。

澪ちゃんははい、おしまいとばかりに口を噤み紅茶を一口飲んだ。
「それだけ?」
「そう」
和ちゃんが澪ちゃんから私の方に視線を向けた。
「私もそれだけしか聞いてないの。律ちゃんに聞いても教えてくれないの」
もう大丈夫だから。昨日はいきなり帰って悪かったよ、って、私達に謝ってくれて。
「あら、そうなの」
ラストは盛り上がりに欠けるわね、ムギ。
和ちゃんがそう言ってちょっと笑った。

「そうね。屋上で二人がどんな話をしたのかがわかれば、もう少し盛り上がるかもしれないけど…」
それはもうサスペンスというより恋愛ドラマになっちゃうけど。
でもサスペンス物でも恋愛要素はよくあるし…。
私と和ちゃんが期待を込めた視線を澪ちゃんに向けた。
「な、なんだよ。大した話してないよ」
「大した話じゃないのなら、教えてくれてもいいじゃない、澪」
「うふふ、そうね」
「うう、だ、駄目…」
なぜか顔を真っ赤にして照れながら拒否する澪ちゃん。
なにがあったんでしょうか?それを聞くのは野暮かしら。

「まあ、いいわ。それにしても澪は本当に少しも疑わなかったの、その写真を見て」
「…」
「私は見てないからわからないけど。どうなの?ムギが見た限りでは」
「うーん、確かに抱き合っているようには見えたわ」
またもや私たちは視線を澪ちゃんに集中させる。
澪ちゃんは少し目を下に向けて、何か考えているみたいだった。
「…疑うというより」
「いうより?」
和ちゃんが話を促そうとする。
「律が最初隠そうとしたから…」
この写真は多分なにかの拍子にそうなっただけだろう、と理性では思っていたけれど。
慌てて新聞部の部長と一緒にインタビューがどうこう言い出したから。
「ちょっと不安になっただけ」
そう言った澪ちゃんの顔は少しだけ憂いているようだったけど、すぐにいつも律ちゃんに拳骨落とす前の、ちょっと怒っているような顔になった。

「誤解なら、誤解って早く言えばいいのに。隠そうとするから少し腹が立った」
「まあ、隠そうとする気持ちも少しわかるけど…」
和ちゃんがちょっとだけ律ちゃんの肩を持つ。
「律が澪に話をしたかどうかはわからないけど…。澪だって本当は気付いてるんでしょう。
たぶん律がその写真を撮られた時、その子に告白されたんだって」
「…」
「ただいつものようにお菓子もらっただけなら、律もそれほど隠そうとはしなかったかも」
私も和ちゃんと同じことを考えていた。

- そんなの当たり前だ!誰かに言ったらたたじゃおかねえ!

あの時律ちゃんはそう言った。新聞部の二人もそれは絶対に話さないと。
「そうかもね…」
澪ちゃんは落ち着いた声で私達の憶測に相槌をうってくれた。
律ちゃんだけの問題ではないものね。自分に告白してくれたあの子のためにもだし、心配させるから余計な事(と言ったらあの子には申し訳ないけど)は澪ちゃんの耳になるべく入れたくなかったのかも。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

いいなづけ -07- 三年二組 琴吹紬の場合

Category : SS( いいなづけ 【11】 )
無言でケーキを食べる軽音部部員5名。
「あ、あの、澪先輩…」
「何だ、梓」
「い、いえ、何も。あ、ムギ先輩。お茶のおかわり…いいですか?」
「ええ、梓ちゃん」
澪ちゃんになにか声をかけようとした梓ちゃんが、不機嫌一色と言った澪ちゃんの声色に恐怖し、思わず私に紅茶のおかわりをお願いしてしまった梓ちゃん。
ティーポットから梓ちゃんのマグカップに紅茶を注ぐ。
「な、なんか、今日は静かだねえ~」
居心地が悪そうな唯ちゃん。それでもケーキを食べる手は止めないのが唯ちゃんのすごい所だと私は思うの。

「おい、澪」
「なんだよ」
この重苦しい雰囲気にとうとう我慢が出来なくなったらしい律ちゃんが、正面に座る完全に機嫌を損ねた『許婚』の名前を呼ぶ。
「だから、さっきのは誤解だって言ってるだろ」
「さっきのって何のこと」
つんとした態度で律ちゃんから顔を背ける澪ちゃん。
「…あのなあ」

音楽室に戻ってくる間、律ちゃんは事の経緯をずっと澪ちゃんに説明していたのだけど。
部屋に戻って私が持ってきたケーキとお茶を皆が食べ始めても、澪ちゃんはずっとこんな調子で不機嫌さMAX。
「いつまで怒ってんだよ。つーか、怒られるような事してないぞ、私は!」
「…隠そうとしたくせに」
「だから、新聞部の部長に急に言われて…、その変な誤解されたら面倒だなって」
「面倒!?そうだよね。どうせ私は面倒な女だし!」
「だから、そういう意味で言ったわけじゃなくて!」
だんだんヒートアップしてきた二人。
二人の斜め前に座る梓ちゃんがオロオロとした様子で先輩たちを見ている。
唯ちゃんもフォークを口に入れたまま、事態の成り行きを固唾を呑んで見ていた。

「本当に何もないなら、さっさと言えばよかったじゃないか!」
「だから、それは!」
「インタビューだって…。一回くらい受けてみれば、なんてさ。変だと思ったよ!」
「そ、それはついそう言っちゃったけど。とにかく私は何もしてないんだぞ!」
あれは単なる偶然だし、事故だし!
ちょっと前のめりになって話をしていた律ちゃんが、急に力が抜けたように椅子に深く座って紅茶をちょっと飲んだ。
「ったく。こっちはどっちかっていうと被害者だぞ」
まあ、確かに律ちゃんはあの写真のせいで新聞部に脅迫されちゃったわけで。
「…身に覚えがあるからそんなのに引っ掛かるんじゃないのか」
「澪!」
律ちゃんの怒りを含んだ声に、一瞬その場に居た全員がはっとしたように体を強張らせた。

「今日は帰る」
吐き捨てるようにそう言って律ちゃんは立ち上がった。
律ちゃんは私にケーキとお茶のお礼を言った後「悪い、唯、梓」と二人を見ずにそう言って鞄を肩にかけて足早に部室から出て行ってしまった。
「澪先輩」
律ちゃんが出て行ってからしばらく皆黙っていたけれど、梓ちゃんが心配そうに澪ちゃんの名前を呼んでも澪ちゃんはずっと黙っていた。
「今日は皆もう帰りましょうか…」
私の提案に返答はなかったけれど、皆立ち上がって帰り支度を始めた。

***

ええ、その日は結局そのまま帰ったの。次の日?それはもちろん気まずかったわ。
そうそう覚えてる?教室でも二人がちっとも目をあわそうとしなかった時があったでしょ。
そうなの、そういう理由だったの。
ごめんなさいね、心配かけさせちゃって。え?ああそうね。
私が謝ることじゃないかもしれないけど。一応ね。

次の日のお昼休みに私と唯ちゃんで四組に行ったの。ええ、新聞部の部長さんに会いに。
律ちゃん?お昼休みに入った途端教室からどこかへ行っちゃって。まあ、律ちゃんはお昼休みはクラスで他の子たちと話をしてたり、不意に姿を消したりするのはたまにあるけど。
後で聞いても「ちょっとぶらぶらしてた」って言うだけで。
ええ、それがどこへ行ってたのかわからなくて。そこがまだミステリーの謎が残っている部分ね。
え、別にミステリーとかじゃない?そうかしら。

私と唯ちゃんから昨日の軽音部での二人の様子を聞いて、部長さんものすごく申し訳なさそうな様子だったわ。それでその日の放課後、新聞部室に来てもらった澪ちゃんに平謝りで。
写真の件もちゃんと説明して。
もちろん律ちゃんが後輩の子と話をした内容は約束どおり言わなかったわ。
澪ちゃんには写真は撮ったけど、会話は聞こえなかったって。
ちゃんとあれはこけそうになった女の子を助けようとしただけだって。

…ふふ、そうね。そんな写真使って、律ちゃんを脅迫までしようとしたのにねえ。
まあ、部長さんも悪気はなかったと思うの。どこまでも新聞発行の為だったと思うわ。
もちろん良いことじゃあないけど。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

いいなづけ -06- 三年二組 琴吹紬の場合

Category : SS( いいなづけ 【11】 )
「いいじゃん、見せてよー」
「あ」
そんな部長二人の努力を、一瞬にして無にする唯ちゃん。天然のなせる業ね。
「やっぱり写真ですね」
澪ちゃんの方に気を取られていた新聞部部長は、ポケットに入れていた手をあっさり唯ちゃんに引っ張られ、持っていた写真を出してしまった。
唯ちゃんと梓ちゃんが新聞部部長の手元に顔を寄せる。
「「あ」」
綺麗に声を揃える軽音部ギター担当の二人。

「見せて」
事態の展開に思わず律ちゃんは手の力が抜けてしまったのでしょう。律ちゃんの手から逃れた澪ちゃんが、新聞部部長の後ろに回りこんで、唯ちゃん達と同じように写真を見ました。
見てしまいました。
澪ちゃんが静かな動作で、新聞部部長さんの手から写真を奪います。

一瞬静まり返る新聞部部室。

最初に動いたのは、ほわほわ天然娘さんと猫耳がとっても似合う可愛い私の後輩さん。
脱兎のごとく新聞部のドア近くまで逃げて寄り添う二人。
いつでも部屋から出ていける準備万端。さすが他の人たちより軽音部内で律ちゃんと澪ちゃんに長く付き合っているだけはある、素早い行動。
そんな軽音部部員とは反対に、いまだ事態を正確に読めていない新聞部部員の皆様は部長さんを含め、ただ固まって立ちすくむばかり。無理も無いと思うけど。

「律」
しばらく無言で写真見つめていた澪ちゃんが律ちゃんの名前を呼びました。
その声はちょっと低いです、冷たいです、急に部屋の中が冷えてきたような気がします。
確かに季節はもうすぐ夏になりますが、でもまだクーラーは効いてないはず。
「はひ」
上擦った声で答える律ちゃん。
一度律ちゃんの名前を呼んで再び黙る澪ちゃん。またもや静まりかえる新聞部部室。
「あ、あー、澪。まず最初に言っておくけど、誤解だから!」
さっきは言葉にならない返事をした律ちゃんだけど、少し冷静さを取り戻したのかちゃんと話をしようと努めているのがわかる。だけどその額にものすごい汗を掻いているのが少し離れた私の所から見えたわ。…ハンカチを貸してあげるべきかしら。

「…誤解」
相変わらず写真から目を離さない澪ちゃん。
「そう!誤解。それは事故だったんだ!その子がこけそうになったから…」
「誤解なら、…何で隠そうとしたんだ」
「え、いや。隠そうというか」
「それになんで新聞部の部長さんがこんな写真持ってるの?」
「え!?あ、あのー」
澪ちゃんに矛先を向けられて、狼狽する新聞部部長さん。
それを使って貴女の『許婚』を脅迫していました、とはさすがに言えないみたい。

「別に隠そうとなんて私はしてないぞ!さっきそれを見せられ…」
「あー、田井中さん!今日はありがとうございました!軽音部の今後の活動を新聞部一同心から応援しています!では今日はこれまでです!」
頭を下げつつ、律ちゃんの体を押して部屋から出そうとする部長さん。
「ちょ、こら!そっちからも澪に説明を!」
ありがとうございましたー!部員全員で頭を下げて挨拶しつつ、私たちを部屋から出そうとする、素晴らしい団結力を見せる新聞部。
「お、お邪魔しました?」
「ど、どうも」
「お茶ご馳走様でした」
唯ちゃんと梓ちゃんと一緒に私も挨拶をして部屋から出た。

写真を持ったまま静かに部屋を出る澪ちゃんと「こらー!話まだ終ってないぞー」と新聞部の部屋の前で叫ぶ律ちゃん。
「さあ、私たちも部室に戻りましょ」
私は訳がわからないといった感じの唯ちゃんと、梓ちゃん、写真を持って固まっている澪ちゃんと、なにやらそんな澪ちゃんに話かけている律ちゃんにそう言って部室に戻ったのです。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

当サイトはリンクフリーですのでリンクをしていただけると嬉しいです。相互リンクもよろしければ大希望です。

当サイトはまんがタイムきらら原作、アニメ「けいおん!」中心の非公式サイトです。
原作者様、出版会社様、制作会社様とは一切関係ありません。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
けいおん時計
リンク
ランキング

FC2Blog Ranking

RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。