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いいなづけ -あとがき-

Category : SS( いいなづけ 【1】 )
『いいなづけ』シリーズ第一作目は澪ちゃんのお話。

うちのHPではどの話でも澪ちゃんはとってもモテモテです。
それでいろいろ苦労してます。
そんな澪ちゃんには案外『いいなずけ』がいた方が、日常の中でいろいろ楽になるのでは?
と妄想してみたり。
律っちゃんの方がいろいろ考えてちょっと悩んだり…とか。
てなわけで第ニ作目は律っちゃんが主役です。

「いいなづけ 2年1組 秋山澪の場合」を読んで頂きありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

「いいなづけ -04- 2年1組 秋山澪の場合」

Category : SS( いいなづけ 【1】 )
「あれは今思い出してもおかしくなってくるな」
澪はあの時の場面を思い出すと少し笑ってしまう。
怖い思い出でもあるし、恥ずかしい気持ちもあるけれど。
あの時はやっぱり嬉しかった。

入学前に『いいなずけ』の件は隠しておこうと提案した時、律はさして何も言わなかった。
「わかったー」とすぐに納得してくれた。
自分で提案しておいて、あまりにもあっさりと律が承諾したので、澪はとても不安な気持ちになったものだ。律は本当は私と『いいなずけ』の関係なんて、深く考えていないのではないだろうかと。それともこれを機にいずれ解消しようとでも思っているのかも。
不安な気持ちを抱えつつも、いつも困った事があればちょっぴり澪をちゃかしたり、からかったりしても必ず側にいてくれる律に、澪はだんだんと安心してきていた。

学校で澪が女生徒達に責められ、思わず律が二人の関係を暴露した次の日。
家にやって来た律は申し訳なさそうに澪に謝った。
隠しておく約束だったのにごめんと。
本当は私はいつも学校のみんなに言ってやりたいと思っていたけれど、澪が嫌がるだろうと思ってずっと黙ってたけど。ついあの時は腹が立って言ってしまった。ごめん。

とてもバツが悪そうに言う律に、澪の方こそ申し訳ない気分で一杯になった。
嫌なんて少しも思ってない。私の方こそごめん。ただ小学校の時よくからかわれて、その度に律が喧嘩して怪我したから。律にもう喧嘩して怪我して欲しくなかったから…。
泣きながらそう言うと、律は珍しく顔を真っ赤にしながらも「ありがと」と言って澪の大好きな笑顔を見せてくれた。その笑顔を見て澪はもう隠す事はしないと心に誓った。

あの後すぐに学校中に律が宣言した二人の関係が知れ渡り、それからしばらくは澪への告白は無くなり、卒業式の時に中学最後の呼び出しを受けた澪は始めて「いいなずけがいるので…」と言って断った。
高校に入ってからまたもや学校の内外で告白される場面が出てきたが、中学時代より澪はずっと楽な気持ちでいられた。理由もなく相手の想いをお断りするのにとても気が引けていたし、相手もなかなか納得しない。

「とりあえず付き合っている人も、好きな人もいないなら友達から…」
今日の件も含め何度言われた事か。
その度に澪はあせりながらも何とか断ってきたが、それは大変骨が折れることだった。
しかし今ははっきりとしたお断りの理由があるので、澪は前よりはずっと冷静に対処できるようになった。時々クラスメイトや唯達に仲の良さを冷やかされたりする事があっても、澪はもう律との関係を隠そうとは少しも思わない。

澪ーちょっと手伝ってー。
母親が下から呼びかける。
少し昔の事を思い出してクスクス笑っていた澪は母親の呼び声に「はーい」と返事をしながら部屋を出て階段を下りていく。
お手伝いが終わったら、私の幼馴染兼親友兼『いいなずけ』」にメールしようと澪は思った。
生徒会室で和に迷惑をかけなかったか確認しなきゃな。

…秋山澪は田井中律の『いいなずけ』である事になんの問題も感じてはいない。

たぶんこれからもずっと。

end

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

「いいなづけ -03- 2年1組 秋山澪の場合」

Category : SS( いいなづけ 【1】 )
澪は小学校高学年くらいから下駄箱にラブレターや、男の子達からの(まれに女の子からも)「告白」なるものをよく受けるようになった。
中学に入るとその回数は格段に増えた。

中学時代、澪は律と『いいなずけ』である事を隠していた。やはり多感な時期で恥ずかしい気持ちもあったし、小学生の頃クラスの男子によくその件でからかわれたので、中学生になった時は誰にも言う気になれなかったのだ。律もさして他の誰かに言う事もなかったので二人はとても仲の良い幼馴染の親友同士くらいにしか周囲には見られていなかった。

学校内のあらゆる場所でお呼び出しなるものをうけて、澪は泣きたい気分なのをいつもこらえていたものだ。澪が困ってオロオロしていると律はいつもすぐかけつけてくれた。
一緒に告白の指定場所に行って澪に代わって断ったり、ラブレターの返事を一緒に考えたり、上手な断り方を練習したり。

そんな感じで1、2年を何とか乗り切っていたが、3年生の時学校中でとても人気のあった男子に告白されてそれを断った時(律と練習したかいあってこの頃には澪は一人でも断れるようになっていた)男子生徒は納得してくれたが、後から複数の女生徒に呼び出しをくらい散々文句を言われた。

泣きそうになるのを一生懸命堪えて彼女達の文句に耐えていると、何も言わない澪にますます苛立ったのか、目の前にいる女生徒が澪の肩に手をかけようとしたその時、律の大きな声が聞こえた。
「なにしてんだよ!!」
澪をかばうように前に立つと今度は律に文句が集中したが、自分の幼馴染は彼女達に一歩も引かずに言い返す。しばらく言い合いが続いたがとうとう痺れを切らしたように律が大声で言い放った。

「澪は私のいいなずけだ!親も認めてる!だから誰の告白も受けない!わかったか!」

さっきまでの喧騒な雰囲気が嘘のように静まった。
ずっと俯いて律の背中を見ていた澪がおそるおそる顔を上げると、澪に代わって律に文句をつけていた女生徒達が、ポカーンと大きな口を空けている姿が澪の目に映った。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

「いいなづけ -02- 2年1組 秋山澪の場合」

Category : SS( いいなづけ 【1】 )
田井中律と秋山澪が親同士が決めた『許嫁』である事は学校中が知っている。

別段吹聴してまわった訳ではないが、なぜか皆それを知っているし事実でもあった。
別に今更隠そうという気はないけれど、たまに教師ですら澪の事を冗談で「田井中の嫁ー」などと呼ぶので、澪はそのたびに恥ずかしくて穴があったら入りたい気分になる。

澪は学内では「秋山澪ファンクラブ」まで結成された人気者なので、年中ファンレターやプレゼントをもらったりしているが、子供の頃からの人見知りはそうそう変えられるものではない。
相手の気持ちを嬉しく思う反面、正直できれば遠慮したいというのが本音だ。

それでも学校内では澪が律の『いいなずけ』である事が知れ渡ったおかげで?
放課後校舎裏、もしくは屋上に呼び出されて真剣に告白される…等のベタな場面は中学時代から比べれば激減した。澪はその点に関しては学校中が知っている事に感謝している。
ただし日常のたまにある悪意はないけれど、冷やかしや軽いからかいには困っているけれど。

***

「じゃあね、澪ちゃん、また明日~」
「澪先輩お疲れ様でした」
「お疲れ。また明日」
いつも交差点で唯と梓に手を振って澪は別れた。
今日はいつも通り部室でティータイムを過ごしていたが、ムギは家の用事でお茶の用意をした後早々に帰宅し、律は生徒会に所属する和に連れて行かれてそのまま帰ってこず。
仕方なく唯、梓と三人で申し訳程度に練習をして部室を後にした。
律から「もうちょい長引く。先帰っててくれ」とメールが来て澪は少し悩んだが、結局先に帰る事にした。

「やっぱり、待っておけば良かったかな」
唯と梓と別れた後ポツリとそう漏らしたが、今更引き返す訳にもいかないので家路に向かう。
「あ、あの…すいません」
ふいに澪は後ろから声をかけられた。
「え」
振り返るとそこには隣町の男子校の制服を来た生徒が立っていた。
緊張したその様子は、澪が過去に何度か経験したある事を思い出させる。

「…な、何でしょうか」
「あの、お、いや僕、突然で驚くと思うんですけど…」
要は告白である。
良ければまず友達から…とベタではあるが王道な台詞を、目の前の赤くなった澪よりは5~6cm程背の高い男子生徒がそう告げた。澪は何度経験してもこの手の事にあまり慣れるという事はないけれども、返す言葉が決まっているのでなんとか対処できる。

「あの、すいません。お気持ちはありがたいんですけど、お受けできません」
「…何でですか。付き合っている人とかいるんですか」
「あの、わ、私。いいなずけがいるので」
「へ?」
学校内では知れ渡っている事実でも、学外でもそうとは限らない。
「あの親同士が決めたいいなずけがいるので…お受けできません」
「あ、いいなずけって…それ本当だったんですか」
単なる噂かと。そう言って驚く男子生徒に澪は「すいません、失礼します」とその場を離れた。
後ろで男子生徒が何か言っているようだが構わず逃げるように歩いた。

家の近くまで来てようやく澪はほっとした。
先程告白してきた男子がついてこないかと心配していたが、どうやら杞憂に終わったようだ。
部屋に入り部屋着に着替えた後、ベットにゴロリと寝転んだ澪は一つため息を吐いた。

「…やっぱり待ってればよかった」
顔を枕に埋めながら、今更ではあるけれど待っていなかった事に後悔していた。
律と一緒に帰っていればさっきみたいに告白される事はなかったかもしれないし、あったとしても律がいれば一人の時よりずっと安心だったろう。
「まあ、ちゃんと断れたしいいかな」
気をとりなおすように澪はそう言って枕を抱えて寝返りをうった。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

「いいなづけ -01- 2年1組 秋山澪の場合」

Category : SS( いいなづけ 【1】 )
「澪、律来てるわよ」
2年1組のHRは他のクラスよりいつも少し長くかかる。
隣の席にいる和のささやくような声には悪気の無い、でも少しからかいを含んだ笑いが入っているのを澪は気付いている。
「…わかってる」
担任の声が静かに響く教室の外で、幼馴染兼親友でもあり…『いいなずけ』でもある律の声が聞こえてくる。それ以外の声も。

田井中ー、今度一緒に遊ばない?
おー、いいよー。いつにする?
律ー。これ返すわー、あんがとー。良かったよこれ。
だろー。私イチ押しのバンドだよん。またドラムがかっこいいんだよなー。

廊下で誰彼なく声をかけられる律は、陽気な声で話している。
澪にはそれが恥ずかしくて仕方ない。クラスメイト達がクスクス笑っているのも聞こえてくる。

「では今日はこれまで」
担任がそう言うと号令係が声をあげ、ようやくHRは終了した。
「やっと終わったかー。澪ー、部活行こうぜー!」
終了したと同時に待ちかねた律が教室に入ってきた。
「田井中ー、秋山を待っているのはいいがもう少し静かに待てー」
先生はまだ教室に居て軽く注意する。
「へーい、てか先生長いよー」律は先生の注意にも気にはしない。
先生もさしてそれ以上は注意せず教室を出て行った。
これが澪ならば先生に注意されれば、それがそんなに大した事でなくても多少気に
病むだろう。

「律!廊下では静かにしろよ、恥ずかしいだろ!」
先程から和やクラスメイトの視線を感じていた澪は律を見るなりそう言った。
「えー、いいじゃん。ちょっと話してるだけじゃーん」
「よ、よくない!」
澪は律がわざわざ自分のクラスにまで迎えに来てくれるが事が嬉しくないわけではないけれど、毎回毎回恥ずかしい思いをするのだ。クラスメイトはクラスメイトで…、

-律、今日も嫁さんのお迎えご苦労さーん。
-愛されてるよねー。秋山さん。

これまた二人を茶かしてくるのだ。目立つ事が嫌いな澪は、いつもそれで顔を真っ赤にして俯いてしまうのだが、律は先程の先生の注意もまるで気にしないように、周囲の冷やかしにもさして動揺はしない。
「まーねー。つーかそれよりもさー、この間言ってた漫画読んだわ。おもしろいけどさー、ちょっーと展開無理なくね」
自分のクラスでもないのに澪以上に1組の生徒達と仲良くなっている律を見てなんとなく澪の気持ちは複雑だった。律が子供の頃から友達がたくさんできる気さくで明るい性格なのは知っているけれど。

「ほら、律行くぞ」
「おう。んじゃ、今度絶対それ貸してな」
頼んだぜーと手を振って律は教室から飛び出す。
澪はやれやれといった気分で律の後追って教室を出た。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

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