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ぽんぽこりっちゃん -あとがき-

Category : SS( ぽんぽこりっちゃん )
律…たぬき
唯…ナマケモノ
紬…やぎ
梓…猫(これは王道ですね)
澪…狼(…もしかして犬だったかもしれない。お話上狼に)

イラストがとても可愛かったんです。
勝手に配役に使わせてもらったら駄目だったかな…。
とっても可愛かったもので。スンマセン。
うさぎの憂ちゃんはなんとなくイメージで。

基本当ブログは律澪派ですが、…澪律もいいすね。
でもやっぱりうちのブログでは律ちゃんをおっとこまえーにしたいので。
澪ちゃんを守る律ちゃんが好き。
でも澪ちゃんがいないと駄目な律ちゃんとかも…。
妄想が尽きない。

「ぽんぽこりっちゃん」を読んで頂きありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

ぽんぽこりっちゃん - 08 -

Category : SS( ぽんぽこりっちゃん )
ライブ終了後。
「まったく抜け目のない…」
「まあまあ、そう怒るなよ、澪」
澪の頭に乗って、さして反省の様子もないりっちゃん。
山の動物たちから誤解が解けた草食系ならぬ菜食主義な狼の澪は、山奥の洞窟から出てきて今はりっちゃんの家で一緒に暮らしています。
「うちの家からなら演奏の練習場所にも近いし、一緒に住もうぜ、澪!」
「…律」
あっけらかんと言うりっちゃんに、なんだか今までいろいろ悩んでいた澪も力が抜けて、一緒に住むことを承諾しました。

「本当にいろいろしてやってくれるよ、律は」
楽しい事でも、困った事でも。子供の頃からもう慣れっこになってはいましたが。
「へへ。皆を楽しませるのも山のリーダーの務め!」
自称リーダーのりっちゃんですが、澪ちゃんは本当に律はリーダーかもしれないなと最近では思うのでした。狼である自分がこうして山の仲間に受け入れてもらえたのも、ある意味りっちゃんのおかげです。とはいえ、毎度ハラハラさせられてばかりいるような。

「…人間たちに捕まった時だって本当に心配したんだぞ」
「へん!あんなの、なんとでも逃げれるつもりだったさ」
「へー。縄でぐるぐる巻きにされてつるされてたって唯に聞いたぞ」
「うっ…、あ、あんなの。葉っぱの一枚もあればなんとかできたんだ」
「葉っぱ?」
りっちゃんの負け惜しみだろう言葉の中に疑問が湧く澪。
「そうさ。葉っぱがあれば変化の術を解けるし」
「え、変化の術なんか使ってたのか、律?」
この二等身で大きな頭と尻尾を持つ、ある意味可愛いと言える体型から変化するのか?
「違うくて。もともと今が変化中なの」
「えー!?」
小さい頃から一緒に居ましたが、澪は律からそんな話聞いたことがありませんでした。

「まあ、うちの一族の秘伝だからな。でも澪ならいいや、教えてやるよ」
外から葉っぱを一枚取ってきて家に戻ってきたりっちゃん。
頭の上に乗せてなにやら唱えると、ぽんと音がして煙がたちこめました。
「ゴホ。律?」
澪が咳き込みながら部屋の煙を掻き分けます。すると…、
「ええ!?もしかして、り、律!?」
澪が指を指した場所には、自分と同じくらいの年頃の、茶色の髪の上に丸い耳が見える女の子が立っていました。
「そだよ」
澪より少しだけ背は低いのですが、どう見てもさっきの愛くるしい二等身キャラとは別人のりっちゃん。
「な、な!?」
「普段は本当の姿は隠してないといけないって。一族の掟なんだって母さんが」
「はー」
まだ驚いている澪ちゃん。
そうか、あのおばあさんをこの姿になって背負って村へ連れて行ったんだな。
以前感じた疑問が解消されたと思いつつ、りっちゃんの本当の姿を見てなんだか顔が紅くなってきた澪ちゃん。心臓もなんだか急に早く動き始めたような気がします。

驚いている澪ちゃんを見て、りっちゃんはとびきりのいたずらが成功した、といわんばかりに楽しそうに笑いだしました。
「あはははは、驚いたろー、澪!!」
「…」
笑いこけるりっちゃんとは反対に反応の無い澪。
「あはは、あー、澪、どした?」
「…律」
顔を俯かせている澪の表情はりっちゃんにはわかりません。
「ん?どした、澪。なんか腹でも痛いのか?」
突然静かになった幼馴染の狼にそう言って近づくりっちゃん。
「…律、私は菜食主義だけど」
「うん、知ってる」
「…でもやっぱり狼でもあるわけで」
「はあ。それも知ってる」
何を今さらと言わんばかりの八頭身、スレンダー体型のたぬき。

いや、わかってないよ、律。

心の中でそう呟く澪。狼の本能が別の意味で発揮しそうな満月の夜。
「みーおー?」
「律が悪い」
「は?」
そうです。
一緒に住もうと誘ったのもりっちゃんから。
変化を解いて自分から正体を見せたのもりっちゃんから。
これはもうOKだよね。自分の都合のいい解釈をする狼さん。

「律」
それはもうにっこりと笑って、ぽんぽこからスレンダー体型に変化した幼馴染のたぬきの名前を呼ぶおおかみおさん。
「なに?」
「とりあえずベットに行こう」
「ああ、もう寝るのか、澪?」
「まあ、そう、かな。律、一緒に行こう」
「えー、まだ眠くないよ。ゲームしたいし…」
「大丈夫、大丈夫。まだ寝なくていいから。てゆうか寝れないと思うし…」
「は?」
「まあまあ」
りっちゃんの手を取って寝室へと向かう二人。
この後は言うまでもないのだけど。
いたずらたぬきは急に本能が目覚めたおおかみさんに、おいしく食べられちゃいました。

次の日の朝。
「みおのばかー!!!このおおかみー!!隠れ肉食系ー!!」
「……だって、おおかみだもん」
二人の喧嘩?している声が周りの動物たちにも聞こえてきましたが、さして誰も気にはしませんでした。ただやぎのムギだけがその話を聞いて「うふふ」と笑うばかり。

…満月の夜。
夜の闇を照らす月の光の下、これからもぽんぽこたぬきのりっちゃんや狼の澪ちゃん、やぎのムギ、ナマケモノの唯と猫の梓たちが楽しく演奏して、いつまでも山の仲間たち皆を楽しませていくことでしょう。

end

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

ぽんぽこりっちゃん - 07 -

Category : SS( ぽんぽこりっちゃん )
「懐かしいね、りっちゃん」
「おお、ばあちゃんますますばばあになったな」
「ほほほ」と、笑いながらもりっちゃんの尻尾を強く握るおばあさん。
「イタイイタイ!あいからず綺麗ですね、お婆様!」
「りっちゃんも相変わらず口がうまいねえ」
この人間恐い…とか思う澪。

おばあさんはりっちゃんに事の経緯を聞きました。
「ちょっとくらいの薬、くれたっていいじゃないか」
「律!」
まったく反省のないりっちゃんに、澪がたしなめるように怒ります。
「りっちゃん。仲間のためだったといはいえ、どんなものでも盗みはいけないよ」
薬は村人たちがとつぜん病気になったりしたときに大変必要なものだよ。
こんな山の中の村ではそうそう医者も呼べないし、薬も買いにいけないしねえ。
「りっちゃんだって仲間の動物たちが苦しんでいるのになんにもできなかったら悲しくないかね」
「ん、うーん…」
腕を組んで考え込むりっちゃん。
確かにそんなに深く考えずに盗ってしまったの、はまずかったかもしれない。
りっちゃんはそう思いました。

「わかったよ、ばーちゃん!反省した!もうしない!」
「本当かい」
「おお!山のリーダーりっちゃんに二言はないぜ!」
「やれやれ」
澪がほっとしたような声を出しました。その顔は少し笑っています。
「でも澪は何もしてないぞ!澪は人間を食べたりしないからな。今、流行の草食系ってやつだ!」
「…菜食主義です」
一応訂正しておこうと思う澪。
「わかったよ。さあもう山にお帰り。村の人たちには私から言っておくから」
もう二度と悪さをしてはいけないよ。
おばあさんに念を押されて、りっちゃんはうんうんと頷きました。
「澪、帰ろ!」
「うん!」
りっちゃんは澪ちゃんの背中に乗って、二人は飛ぶように山に帰っていきました。

「…それにしても律はあのおばあさんを助けたことでもあるのか?」
山に帰る途中、背中に乗せている律にそう聞いてみる澪。
「ああ。谷に落ちてぎっくり腰おこして倒れてたのを村まで連れてってやった」
あれ、いつだったかなー。忘れた。能天気にりっちゃんはそう答えました。
「…?」
こんな小さな体でどうやってあのおばあさんを村まで連れて行ったんだろう?
澪はそう疑問に思いながらも山の奥深くに入っていくのでした。

山ではりっちゃんが無事だったことがすぐに知れ渡り、皆して大喜びしました。
「良かったわー」
「ハラハラしましたよ」
「スースー」
ムギや梓もそれぞれりっちゃんが無事でほっとしていました。
「悪かったなー、って唯は寝てるし」
「まあ、いつもは寝ている時間にりっちゃんを助けに行ってたから」
梓がちょっと苦笑しながら、唯の頭をなでてあげました。
「…それもそうだな。ありがとな、唯。みんなも!」
眠っている唯と皆にお礼を言うりっちゃん。

「あ、それからー」
りっちゃんを助けに行った狼の澪のことを他の動物たちも聞いて、今では皆それほど警戒しなくなりましたが、澪の方が遠慮してちょっと離れた所に居ました。
そんな澪を強引に皆の前に連れてくるりっちゃん。
「ちょっ、ちょっと、律」
「だーいじょうぶだって!」
皆が見つめる中、澪の頭の上に乗るりっちゃん。

「こいつは今度からうちのメンバーになるベースの澪!よろしくなー!」
大きな声でそう言うと一瞬周囲が静かになりましたが、その後すぐにわーと歓声が上がりました。

狼がメンバーなんてかっこいいー!
てゆうか、あの人素敵ね。ほんとほんと。
今度も絶対に観に行くからー!

「早く買わないとチケット売り切れちゃうぞー!」
皆の上々の反応にここぞとばかりに残っているチケットを売ろうとするりっちゃん。
ぽんぽこりっちゃんはけっこう商売上手です。
「…律」
「もう宣言しちゃったもんねー。だから一緒にライブするぞ澪!」
澪はふうと一つ溜息ついて「仕方ないか」と呟きました。でもその顔はなんだか嬉しそうです。
「よーし!次の満月の日を乞うご期待!!」
りっちゃんがそう言うと、またもやわーとした歓声が山にこだましました。

村では始めはおばあさんの頼みとはいえ、たぬきを逃がしたことを何となく村人達は釈然としていませんでしたが、ニ、三日して栗やらまつたけがどっさりと村のはずれに置いてあるのが見つかり、その上に紙が乗っていて「めんご」と書かれていました。おばあさんがたぬきの仕業だと村人に言ったので、村人たちもいたずらたぬきを許してあげることにしました。

そんないろいろあった次の満月の夜。
「いえーい、ライブに来てくれてありがとー!!」
夜の闇に輝くお月様の下。りっちゃんたちのライブが始まりました。
澪ちゃんを加えて始めてしたライブは大いに盛り上がりました。
「ムギー、プロマイド用意できてるかー!」
「問題なしよ、りっちゃん」
ライブ終了後、「狼」澪のプロマイドは飛ぶように売れました。前にりっちゃんが言っていたようなセクシーポーズはしていませんが、それでも充分な売り上げです。
「よし、予想通りだ」
「な・に・が、予想どおりだー!」

ゴン!
自称山のリーダーぽんぽこりっちゃんの頭にまたもや大きなたんこぶが一つできました。

「いつのまにこんなの作ったんだー!」
セクシーポーズでなく、普通の写真でも恥ずかしいものは恥ずかしい澪。
「まあまあまあまあ」
「まあまあじゃない!ムギの仕業かー!」
ぎゃーぎゃー叫ぶ澪をうまく宥めるムギ。
澪に殴られ地面に倒れながらも「今度はもうちょいセクシーショットにしよう。そうすればもっと売れるかも」などとりっちゃんは思っていました。

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ぽんぽこりっちゃん - 06 -

Category : SS( ぽんぽこりっちゃん )
山の中で動物たちが話あっている頃。
山里の村では、ぽんぽこたぬきが納屋の中で体を縄で縛られ宙に吊るされていました。

「こらー!離せ!下ろせ!」
りっちゃんは文句を言いながら、縄を必死に解こうとします。
「私を捕まえて見世物にする気なら取り分は7:3だからなー!」
ぷらーんぷらーんと左右に揺れながらそう叫ぶりっちゃん。
ぽんぽこりっちゃんはいつもポシティブ思考です。

「ったく不覚だったぜ。人間なんかに捕まるとはな!」
やや反省しつつもりっちゃんどうにかして逃げ出す気満々ですが、いかんせんこうもがっちりと縄で絞められると身動きが取れません。
「うーん、頭の上に葉っぱが乗せられたらこんな縄…」
しばらくいろいろ考えていましたがりっちゃんですが、元々あまり長く考えるのが苦手で、だんだんと眠くなってきました。
「ちょっと寝よ」
寝て起きたらもう一度考えよう、と思いうつらうつらと眠ってしまいました。

…ちゃん、りっちゃん。
「ん、ん?」
誰か自分を呼ぶような声がして、まだ寝惚けた頭で目を開けると、目の前に居たのはいつものあのほわほわしたナマケモノの唯。
「ええ!?」
律はびっくりして思わず声を上げました。
「しー!」
納屋の柱に大きな両手をうまく使って律の近くまで来た唯。

「唯」
「待ってて、今縄を解くから」
頭の上でなにやらごそごそと縄をとく音がします。
「唯、よくばれずにここまでこれたな」
「うん、澪ちゃんが人間の目をひきつけて、くれてるから、んしょ」
りっちゃんは体を縛っていた縄が緩むのを感じました。
縄から体をはずしてひょいと下に降りるりっちゃん。
「大丈夫?」
「ああ、それより唯。澪が人間の目を引きつけてるって…」
あの恐がりな澪が、人間の居る里に降りてきたっていうのか?

「うん。今さわちゃんと一緒に外で…」
そこまで聞くとりっちゃんは納屋から飛び出していきました。
「りっちゃん!?」
「澪ー!」
小さな足を懸命に動かし、村のはずれに向かうりっちゃん。
「駄目ですよ、りっちゃん!私達はこの隙に逃げないと…」
家の屋根から飛び降り、りっちゃんに向かって梓がそう言っても、りっちゃんは走るのを止めません。
「バカ!狼が人間の前に出るなんて、どんだけ危険かわかってんのかー!」
ぽんぽこりっちゃんは走ります。

「狼だぞ!」
「下手に近づくな!鉄砲!鉄砲持ってこい!」
澪は村の中央あたりを思いっきり走っていました。派手な行動をして人間の目を引きつけないといけません。人間が鉄砲を持つのが見えました。
「おお、ありゃ山の隣の原っぱに居る犬じゃないか?」
澪の正面にやってきたのはムギの家の番犬。さわちゃんです。
「さわこさん」
「さあ私と戦っているフリをして」
さわちゃんが狼の澪ちゃんに襲い掛かります。もちろんこれは演技。
「おい、鉄砲は!?」
「バカ、今撃ってもし犬のほうに当たってみろ。隣のやぎを管理している地主にどんなに文句言われるかわからねえぞ!」
狼と犬がもつれあっている間は人間も下手に近づけません。
「ムギちゃんのお願いとあらば、これくらいの演技はね」
「…ありがとう」
二人はそれからしばらく争っているふりをしながら、村のはずれまでやってきました。

「そろそろりっちゃん逃げたかしらね」
「…律」
作戦ではもうりっちゃんは唯や梓に助けられているはずなので、澪もそろそろ番犬のさわこに負けて山に逃げるフリをしなくてはいけません。そう考えていた澪の目の前にぽんぽこたぬきが走ってくるのが見えました。
「え!?」
「律!?」
「おい、たぬきが逃げ出しているぞ!」
「狼はいいからたぬきを捕まえろ!」
犬と狼の戦いを固唾を呑んで見ていた人間たちが慌ててりっちゃんの方へ行きます。
「あのバカ!」
「だ、駄目よ、澪ちゃん!」
澪がさわちゃんから離れて素晴らしいスピードでりっちゃんの側に来ました。

「澪!」
「バカ律!なんで逃げてないんだ!」
「バカは澪だ!狼が人里にくるなんてなんて危ない真似するんだ!」
二人が文句を言っている間にも、人間たちが周囲を囲み始めました。
「早く行けよ、澪!」
「駄目だ!」
澪ちゃんがりっちゃんを守るようにうーと低い声を人間に浴びせます。
緊迫した状況でりっちゃんの後ろでガタンと戸が開く音がしました。
「なんだい、さっきからうるさいね」
「ああ、ばあさん」
澪とりっちゃんが後ろを振り向くとちいさな年寄りのおばあさんが立っていました。
ここは村から少しはずれた一人暮らしのおばあさんの家の前でした。

「おや」
目の前の二等身たぬきを見ておばあさんは懐かしそうに笑いました。
「りっちゃんじゃないか。久しぶりだねえ」
「あ、ばーちゃん」
「ば、ばあさん、そのいたずらたぬき知ってるのか?」
村人たちはりっちゃんを優しく抱き上げたおばあさんにそう聞いてみました。
「ああ。昔ねえ。命を助けてもらった事があるんだよ」
はあ?村人たちが不思議そうな顔をしています。

「なにがあったかは知らんけど、ちょっとだけこの子と話をさせておくれ」
「話って、たぬきと…」
「少しだけだよ」
「ばーちゃん、澪も一緒じゃなきゃ話なんかしないぜ!」
「ほー、狼さんかね。珍しい」
わけもわからぬ村人たちでしたが、そのおばあさんは村で一番の年寄りでいつも山で薬草を取って煎じてくれたり、子供の出産に立ち会ったりと。何かと頼りにしているのでおばあさんに「すまないがお願いだよ」と頭を下げられては無下に断ることもできず、村人たちも渋々一旦は家に帰ることにしました。

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ジャンル : 小説・文学

ぽんぽこりっちゃん - 05 -

Category : SS( ぽんぽこりっちゃん )
ぽんぽこりっちゃんが人間たちに捕まったという噂は、すぐに山の隅々に伝わりました。
山でいつもコンサート場所にしている開けた場所に皆が集まっています。

「どうしよう~ムギちゃん」
りっちゃんの危機に、さすがの唯もちゃんと起きてます。
「う、うーん」
ムギが困ったように思案顔で考えていると、梓がやってきました。
りっちゃんは村の一軒に縄で縛られて閉じ込められている、と皆に教えてくれました。
猫の梓は村の中を自由に行き来できます。

「とにかく助けにいかなきゃ」
このままではたぬき汁にされてしまうでしょう。
しかし具体的にどうやってとなると皆すぐにはいい案も出ずうーんと唸っていると、急に誰かが驚いたように声を上げました。
「おおかみだー!」
えー!!その場に居た動物たちのほとんどが一斉に逃げ出しました。
「あ…」
姿をあらわしたのは狼の澪でした。その場にはムギと唯、梓とあと数匹の動物たち。
「貴女が澪ちゃんね」
「グス…うん。グスグス」
「どうして泣いてるの~?」
唯が澪にそう聞いてみました。
泣きながら澪が言うには、律が自分のせいで人間たちに捕まったのに、私は恐くて逃げ出してしまったとのことでした。

「うう」
ぽろぽろと泣く澪。
「泣かないで、澪ちゃん」
ヤギのムギがハンカチを出して澪の涙をふいてあげました。
もちろんハンカチは上質のウール製品。
「りっちゃんが捕まったのは澪ちゃんのせいじゃないわ」
たぶん自業自得よ、と内心ではそう思っていましたがムギはそれは言いませんでした。

「うう、グス。あ、あなたは私が恐くないの…?」
狼である自分を恐れずハンカチを貸してくれるムギ。
普通ヤギといったら、狼は最も恐るべき天敵の動物。
「貴女のことはりっちゃんに聞いているから…」
「律に…?」
「ええ、一緒にバンドしたいっていつも言ってたわ」
「…」
私も~、と唯。
聞いてましたから、と梓。
他にもうさぎやりすの何匹かの動物たちも、澪を恐れず残っています。
みんなりっちゃんから、大人しくて優しい狼の話を聞いていました。

「律…」
「とにかく今はりっちゃんを助ける方法を考えなきゃ」
ムギがそう言うと澪はやっと泣くのを止めて何事か決意した顔をしました。
「私が村に行って律を助けてくる」
狼だけど生来臆病な澪とは思えぬきっぱりと覚悟した言い方でした。
「駄目ですよ。そんな一匹でいっても」
梓が即座に反対します。
「でも!」
「とにかく作戦を立てましょ、まだ時間はあるわ」
ムギの一言に皆は円になって、あれこれと意見を出し合いました。

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プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

当サイトはリンクフリーですのでリンクをしていただけると嬉しいです。相互リンクもよろしければ大希望です。

当サイトはまんがタイムきらら原作、アニメ「けいおん!」中心の非公式サイトです。
原作者様、出版会社様、制作会社様とは一切関係ありません。

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