スポンサーサイト

Category : スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

追憶の紋章【6】 -あとがき-

Category : 追憶の紋章【6】
本格的ドラゴン退治は次回になってしまいました。
愛する騎士を心配する姫君は、王家の秘宝を騎士に託します。
騎士はその使い方をまったくわからぬままに、姫の想いに勇気をもらって戦う。

ああ、なんだかどんどん話はベタなファンタジー物語に入ってきましたよ。
そういうの書きたかったんですけどねw

しかし戦闘シーンが続きますけど、読まれてておもしろいすかね?
書いててちょっと心配。個人的には楽しく書いてますが。アハハ。
しかしドラゴンとの戦いも、次が佳境です。

それではそれはまた次のお話で。ではー。

「追憶の紋章【6】 王家の伝説」を読んで頂きありがとうございました。
スポンサーサイト

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

追憶の紋章 【6】 王家の伝説 -08-

Category : 追憶の紋章【6】
洞窟の中心地に入ろうとした途端、私はひどい眩暈に襲われた。
必死に意識を保ちながら周囲を見てみると、他の皆も同様に苦しそうな表情を浮かべ胸を抑えていた。ぼんやりとする視界の中、ユイの姿が映る。彼女は私にさっきの葉をひらひらと揺らして見せた。
私はハッとして、先程ユイにもらった葉っぱを口元に当てる。
途端に息が楽になりさっきまでの気分の悪さがなくなった。
これは、まさか…毒!?

「下がって!皆さん、下がって下さい!」
アズサの声がはっきりと聞こえてくる。
彼女は私達を洞窟の中心地から離れるように指示していた。
私と同様、ユイにもらった葉を口に当て正気を取り戻した第二隊の皆は、一旦洞窟から出ようと後退した。ユイやアズサも私と同じように、葉を口元に当てながら徐々に後退していく。

「た、たす…」
洞窟を出ようと後退する中、不意に後ろから小さな助けを呼ぶ声が聞こえてきた。
振り返るとそこには一人の騎士が、ふらふらになりながらこちらへ歩いてくる。
「大丈夫か!」
私は葉を口元に当てながら騎士に近づいた。
倒れそうになる騎士の口に葉をしばらく当てた後、仲間に彼を託す。
彼に当てていた葉を返してもらい、私は自分の口元へ持っていくと、そのまま奥へと向かう。

「リッちゃん!?」
「先に戻ってて。私は奥の様子を見てくる」
止めようとするユイの手を振り切って、私は葉を口に挟みながら洞窟の中心地へと向かった。
毒を受けてもここまで戻ってこれた者がいるなら、先に奥へと向かった第一隊の中に、まだ生きている者がいるかもしれない。
私はそう推測して、奥の中へと急いだ。
だが奥へ行く程毒の効力が強くなるのか、また気分が悪くなってくる。
それでも歩くのを止めはしなかった。

洞窟の中心地に近づくと、慎重に岩陰に隠れ顔だけ出して覗いてみる。
すると中は、胸を抑えて倒れている騎士や兵士たちで溢れていた。
全員毒にやられている。
昨日と同じように洞窟の奥にドラゴン居る。
その巨体な体を丸めて、どうやら眠っているようだった。
一度毒のブレスを吐いた後、そのまま眠ってしまったのだろうか?

私は静かに音を立てないように、近くに倒れている仲間に近寄った。
顔面蒼白になり、体は小刻みに痙攣していたがまだ生きていた。
周囲を見渡すと呻き声もいくつか聞こえてくる。まだ生きている者も多い!
「しっかりしろ!今、助けるから!」
私は一人を背負い、洞窟の中心地から離れて狭い通路を歩いて行く。
途中第二隊の仲間がこちらに向かって来た。
「大丈夫か!?」
背中に苦しそうな騎士を抱える私を見て、全員が顔を見合わせている。

中は毒のブレスで充満しているけど、まだ何人か生きていると私が簡単に説明すると、彼らはまだ生きている者を一人でも助けようと奥へと入っていった。
私も一度外へ出て、背負っていた兵士を救護兵に渡すと、また洞窟の中に戻っていった。
洞窟の外で残っていた他の隊も、第二隊からの報告によって現状を理解すると、すぐに第一隊の生き残りを洞窟から救い出すことに協力し始めた。

結局討伐隊の二日目もなんら成果を上げる処か、毒によって多数の負傷者が出ただけで終わってしまった。唯一の救いと言えば、毒をブレスをまともに受けたのに、死者の数が思ったよりずっと少なかったことだけが、僅かな慰めとなった。

昨日の突撃による失敗。
さらに今日の毒の攻撃を受けた討伐軍の戦力は、どんどん削られていく形となっていた…。

To be continued…

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

追憶の紋章 【6】 王家の伝説 -07-

Category : 追憶の紋章【6】
ドラゴンとの初戦を終えた次の日。
朝には突入する、と鼻息高くそう宣言していた副隊長も、他の近衛騎士達多数からの進言もあり、一旦作戦を練るため本陣に隊長クラスの騎士たちを集めた。会議では昨日の反省点も含めて、いくつかの事が決められた。

あの狭い洞窟内では多数の人間が入っても、混雑するだけで効果ない。
そこでまずは騎士、兵士、弓隊、魔法士たちと役割毎に数人単位で分隊を編成する。
それぞれ分隊が決められた順に、静かにドラゴンが眠る奥へと入って行く事等だ。

編成された分隊の中で、私は第二隊に配属された。
ただ配属されただけではなく、私は第二隊の隊長に選ばれた。
隊には同じ近衛騎士数人と数十人の兵士。
さらに弓隊、神官であるサワコさんと、魔法使いのユイとアズサで隊を組んでいる。
同じチームの近衛騎士は全員私と同じ平民出か下級騎士だし、領主から推薦を得ているとはいえ、王家直属の魔法士ではないユイやアズサが選ばれていた。
人数もやや他の隊よりは少ない。

「やれやれ、これじゃあ赤枝の紋章を持つ、お前さんの腕の見せ処がないな」
同じチームの男性の騎士がやや皮肉をこめてそう言った。彼とは以前にも軍で仕事を共にしたことがあった。皮肉は私にではなく、大した実力もないくせに功を焦る副隊長を中心に組まれた、貴族中心の第一隊に言っているのだ。
それでもドラゴンと相対することを避け続け、王都や街に残っている他の貴族出身の騎士たちよりは、まだ戦う意欲がある分、その勇気を認めるべきかもしれないが…。

「あのご大層な鎧を着込んでいる連中じゃあ、ドラゴンを倒す前に、鎧の重量で疲れて倒れるのがオチだね」
女性の弓使いが先に洞窟の中に入って行く第一隊を見て、苦笑まじりにそう言う。
「ま、とりあえず我々は高みの見物と行きましょうか」
騎士がそう言うと、残っていたものがどっと笑い出す。
私も少し笑いながら、内心ではイレギュラー揃いではあっても、もしかしてこの第二隊が実力的に一番かもしれない…と思い始めていた。

第一隊が洞窟内に入ってからしばらくした後。
私達第二隊も、予定通り洞窟の中へと突入した。
洞窟前は不気味なほど静まり返っていた。最初に向かった第一隊はすでにドラゴンが居る場所へと到達しているはずだが、奥から物音一つ聞こえてこない。
「おかしいな…」
「そうだね」
ポツリと呟いた言葉に、ユイがいつもより真剣な口ぶりで相槌を打った。
「…ユイさん」
「うん、これはちょっとマズイかも」
アズサもいつもの余裕はなく、険しい表情でユイの方を見ていた。

「リッちゃん、リッちゃん」
「ん?」
「これ持っておいて」
「何これ…葉っぱ?」
「そう。もし何かあったら、これを口元に覆って」
こんな風に、とユイは私に渡したと同じ葉っぱで口元を隠すように覆う。
「え、なぜ、そんな?」
「用心」
ユイはそう言うと第二隊に所属する全員に、葉っぱを分けていた。
もらった方の頭の上に「?」マークが浮かんでいるだろうことは、想像に難くない。
全員に葉を渡したユイとアズサの二人は、困惑する私達を尻目に何か小声で話している。
そんな二人の様子を不思議に思いながらも、私たちは洞窟の奥へと歩き続けた。

だがこの後すぐに、この葉っぱに何の意味があるのか。
ユイから葉をもらった全員が、その身をもって理解することになる。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

追憶の紋章 【6】 王家の伝説 -06-

Category : 追憶の紋章【6】
「私にはこれがあればいい」
そう言ってベットに添えつけられいた小さな引き出しから、ミオが私の目の前に出した物。
それはついさっき、ミオから渡された伝説の石と同じくらいの大きさで、さらに同じ青い石が先についてあるペンダントだった。
「それ…」
「覚えてる?」
ミオがそう言って見せたそれは、私が子供の頃に彼女の誕生日に贈ったものだった。

同じ青い石でも王家の秘宝とは比べ物にならない、当時子供だった私が精一杯背伸びして買った安物のペンダント。ミオが施設から無理矢理連れて行かれた時に無くしてしまった物だ。持っていてくれたのか…。
「これだけは、誰にも取られないように必死だった」
ミオも私と同じように、突然引き離されたあの日のことを思い出しているのだろうか。
僅かな月明かりで見える彼女の横顔は、少し悲しそうだった。

「でも、それとこれじゃあさすがに…」
露店で買った安物の石と、王家の秘宝であるこの石を一緒になんて出来るはずがない。
私はミオにすぐに返そうとしたが、ミオはただ首を振るばかり。
「私にとってはこっちのほうがずっと価値があるの」
「…ミオ」
ミオは私が幼い頃に渡したペンダントを胸の前に持ってきて、両手でギュッと握っていた。

「…それに最初はただの騎士だった王家の始祖も、祈りの乙女からこれを渡されてドラゴンを退治したのなら…」
どうか持って行って欲しい、そしてドラゴンを倒して無事に帰って来て欲しい。
そう言いながらミオは両手を胸の前で握り、祈りを捧げるように目を閉じた。
「私も祈りの乙女と同じように、リツが無事にドラゴンを倒して帰って来てくれる事を」
…ずっと、ずっと祈ってる。
目を閉じながら話すミオの声は、祈りの言葉を唱える神官のように神聖な響きがあった。

「…でも本当は、本当は私はドラゴンなんかどうでもいいんだ!」
本当はリツに戦いになんて行って欲しくない!ずっとここに居て欲しい!
胸の前で握っていた両手を離し、ミオは頭を何度か振って、叫ぶように言ったその声は震えていた。
「ミオ…」
私は彼女の体を包みこむように、強く抱きしめた。

私は今日までずっと戦ってきた。
ミオの体を抱きしめながら、私は今までの戦いの記憶を思い出していた。
何度も死にそうな目にあった。けれど、その度になんとか危機を乗り越えここまで来たのだ。
「大丈夫、絶対に帰ってくる」
「リツ…」
私たちは一度互いの目を合わせると、そのまま抱きあいながら体をゆっくりと倒していき、またシーツの中に埋もれていく。

月の光が弱まり空が白く染まり始めるまで、ずっと私たちは抱き合っていた。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

追憶の紋章 【6】 王家の伝説 -05-

Category : 追憶の紋章【6】
「そ、それは…?」
「…王家に代々伝わる青い輝石」
代々王家の血を引く王女だけが、特別な魔法によって出すことができる不思議な石。
「リツは王家の伝説を知ってる?」
「え、あ、もちろん」
王家に仕える騎士となる者なら、最初に覚えさせられる現王家の誕生伝説。

今の王家の始祖は勇敢なる騎士で、ドラゴンを倒した英雄でもあった。
その功績によって、この地に住む人々から王になってくれと望まれ王国が誕生した。
初代の王がドラゴンと戦う前に、一人の乙女が彼をお護り下さいと神に祈りを捧げると、老いた魔法使いが現れこの石を彼女に渡した。
ドラゴンと戦う時にこれを使えば、きっと彼は勝利するだろう…と告げて。
「だが彼が勝利した暁には、この石を彼から返してもらいなさい。祈りの乙女よ、貴女がその身の中でこの石を今後隠しておくのです」
魔法使いはそう言って、彼女に青い輝石を渡した。

彼女は言われた通り、騎士に石を渡した。
乙女から石を借りた騎士は、魔法使いの予言通り見事にドラゴンを打ち倒した。
騎士は約束通り、祈りの乙女に石を返そうと彼女の元へと戻ったが、彼が戻った時すでに乙女は病気で亡くなってしまっていた。
仕方なく王となった後、王妃を迎えて王女と王子をそれぞれ一人設けた彼は、王女にこの石は今後は国の宝とするので、大事に持っておくようにと言って渡した。
祈りの乙女に託された物だから、同じ女性である王女が持っていた方がいいだろうと王は判断したのだ。

以後この石は王家の大事な宝となった…とされているのだが、しかしその後誰もその石を見たことがないので、それがどのような石なのかははっきりとわからなかった。
ドラゴンを倒したという話も、どのように倒したかなどの記述や口述が一切に残っていないので、始祖の伝説が本当かどうかは今まで随分論議されてきた。
もちろん公には伝説は本当のものとされていて、今の王家は「ドラゴンを倒した勇者の子孫」となっているのだけれど。

「あれは本当だったんだ…」
「この石が本当に、ドラゴンを倒した伝説の石かどうかはわからないけれど…」
王宮に来たばかりの頃、父に呼ばれたミオは先程の魔法の詠唱を教えられた。
意味もわからぬまま言われた通り唱えてみると、青い石が光と共にミオの手の中に現れた。
「やはりお前は、正当な王家の血を引く娘だ」
そう言った父の顔は嬉しそうだった、とミオは言う。
王家の秘宝であるこの石は、代々王女が不思議な力によって受け継がれてきた、と王はミオに説明した。それは石をその身に隠す王女と、王位を継承したものだけが知る秘密。

「…この石が伝説通りなら、きっと何か役に立つと思うから」
持って行って、とミオは驚いた様子のリツにそっと手渡した。
「いや、こんな大事なもの…」
さすがに王家に伝わる秘宝を、一介の騎士である自分が持つわけにはいかない、
それに秘密である石の事を、私に話してしまっただけでも。
それが王にばれたら、ミオが罰せられるかもしれない。
そう思った私は慌ててミオにそれを返したが、彼女は受け取らなかった。
「リツが無事に帰ってくれば済むことだ」と言って、ミオは頑なにそれを受け取る事を拒否した。

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

当サイトはリンクフリーですのでリンクをしていただけると嬉しいです。相互リンクもよろしければ大希望です。

当サイトはまんがタイムきらら原作、アニメ「けいおん!」中心の非公式サイトです。
原作者様、出版会社様、制作会社様とは一切関係ありません。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
けいおん時計
リンク
ランキング

FC2Blog Ranking

RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。