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追憶の紋章【5】 -あとがき-

Category : 追憶の紋章【5】
いきなりドラゴンとの対決でスタートしました。
戦闘シーンは難しいなあ…。

そしてユイちゃんとアズサちゃんもいきなり登場。テヘヘ。
能天気な二人はドラゴン退治でも臆する事はありません。
一宿三飯の恩義を返すため、ユイちゃんはりっちゃんと共に戦います。

次回も戦いは続きます。
ユイちゃんやアズサちゃん、他の皆とも協力して。
「赤枝の騎士」リッちゃんの、本格的ドラゴン退治がスタート!

それではそれはまた次のお話で。ではー。

「追憶の紋章【5】 迷走する討伐軍」を読んで頂きありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

追憶の紋章 【5】 迷走する討伐軍 -08-

Category : 追憶の紋章【5】
「で、その助手さんとやらはどこに?」
「うーんと、どこだったっけ?」
「おいおい」
「なんか用事があるから、ここでしばらく待っていて下さい…とか言われてたような」
「…」
それは逃げられたんじゃないだろうか、財布を持って。

「やれやれ。おたく名前…は覚えてるか」
「あー、それは今は大丈夫。ユイだよー」
「ユイか。私は…」
「王都の近衛騎士さんだね」
「え、わかるのか」
「その服着てれば誰だってわかるよ」
「そう?」
「始めまして、騎士殿。私は魔法使いのユイと申します」
いきなり丁寧な口調になったユイは、スカートの端を持って軽くお辞儀する。
「これはどうもご丁寧に。私は王国の近衛騎士の一人、リツ」
「リツ…リッちゃんでいい?」
「え、…まあ、いいけど」
なんどか気さくな性格だ。ムギに似ている。

「王都を守護する近衛騎士さんがどうしてこの町に?」
「ん?噂を聞いていないのか、ドラゴンのこと」
「ドラゴン?」
私はユイに、この先にある街にドラゴンが出たことを教えた。
「私はそのドラゴンの討伐軍の一人」
「あー、そうなんだ。だからかぁ、人が少ないような気がしてた」
確かにこの町でも、ドラゴンの襲ってくるかもしれないと住人が脅え、別の町へと避難し始めていた。
「ま、とにかくその助手さんとやら戻ってくるかどうかは怪しいもんだし…。ユイはどこかへ行くつもりだったのか?」
忘れっぽい彼女のことだから、聞いても無駄かもしれないけど。
「えーと、確か私もそのドラゴンさんが襲った街へ行く予定だったんだ」
「え?何しに?」
「忘れた」
「…」
「でも行かなきゃいけないような気はするんだよねえ」
少しぼうっとしたような表情でそう言うユイを、私はなんとなく放っておくことが出来なかった。

「今行ったら危険だぞ」
「大丈夫だよ」
どういう根拠でそんな自信が。とにかく行かなきゃいけないんだ、とユイは言うばかり。
「…なら私と一緒に行くか」
「いいの?」
「なんか心配だしな」
でも本当に危険だぞ、何があっても知らないぞ。
私はもう一度念を押して言っておく。

「大丈夫。それにリッちゃんは私の恩人だし」
ついていって一緒にドラゴン退治を手伝うよ。
「はぁ?いや、そんなのはいいから」
「いやいや、恩義を受けたら返すのが魔法使いのお約束!」
「…とにかく街までは一緒に行こう」
妙にやる気が漲っている様子のユイには構わず、私は彼女を街まで送り届けることにした。

これが私と「健忘症の魔法使い」ユイとの始めての出会いだった。

To be continued…

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追憶の紋章 【5】 迷走する討伐軍 -07-

Category : 追憶の紋章【5】
「…何を調べるかはわからないけど。ユイ、お前は別に国で雇われている魔法士じゃないんだから。何もわざわざ危険な目に遭う必要はないだろう」
「え?でも私は街で雇われた魔法使いだよ」
「それはそうだけど…」
「それにリッちゃんは恩人だからねえ。そのリッちゃんがドラゴンを退治するのがお仕事ならお手伝いしないと」
「恩人ねえ…」
そんな大げさな事した覚えはないんだけど。
「いやいや、あの時は本当に助かったよ~」
ユイは嬉しそうにそう言いながら、ちょっと舌を出してテヘと言いながら誤魔化すように笑った。

***

ユイと初めて会ったのは、王都から選抜された討伐軍が街へ向かう途中のことだ。
王都から街までは二日程かかる。街へと向かう途中にある小さな町近くで、討伐軍は一日駐留する事が決まっていた。
町のはずれに古びた食堂があったのだが、私が偶然その店の横を通り過ぎようとして、中から大きな怒声が響いてきたかと思ったら人が外に飛び出てきた。
一人はこの店の店主のようで、かなり怒っている様子だった。
そしてその怒っている店主に怒鳴られているのが…ユイだった。

ユイの胸倉掴む店主を宥めて訳を聞いてみると、どうやら彼女はお金を持っていないとの事。
いわゆる無銭飲食ってやつ?
「すいませーん、財布を忘れてきちゃいまして~」
「嘘つけ、このやろ!最初から食い逃げする気だったんだろう!」
「ち、違いますよー。だったらおじさんに『財布忘れちゃったみたいなので、この魔法グッズを代わりに』なんて言わないよ~」
「黙れ、コノヤロ!こんなもんいるか!」
「ああ、それ結構値打ちものなのに~」
「こいつ!」
怒り心頭といった感じの店主と、下に落ちた魔法グッズ?を拾おうとして店主の怒りを買う二人の間に私は入る。

「ま、まあ、落ち着いて…」
結局私が彼女の食事代を肩かわりすると言うと、ぶつぶつ呟きながらも金を受け取ると店の中に戻っていった。金額的には大したことはなかったのもあるけど、腰に剣を下げている私に遠慮したのは間違いない。
「あ、ありがとう」
「いや、いいけど。本当に食い逃げする気じゃなかったんだろうな」
私と同じ年くらいの女の子が、大の大人の男に責められているのに少し同情したので肩代わりしたのだけど。
「違うよー。私、すごい忘れっぽいんだよねえ」
ついお腹が減ったんで、いい匂いを漂わせるこのお店に一人でふらふらと入って食べた後、財布を預けていることを思い出したのだとか。

「普通忘れるかね、そんなの?」
「たまーに私、自分の名前も忘れちゃうから」
へへへ、と舌を出して誤魔化すように笑う。
「…財布を預けたって誰に」
少々呆れながらも、私はそう聞いてみた。
「私の助手さんだよ」
「助手?」
「私こう見えても魔法使いなんだよね」
「魔法使い…」
こんな忘れっぽい魔法使いなんているのかねえ…。
私は半信半疑で目の前の、体に黒いローブを羽織った女の子を見つめた。

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追憶の紋章 【5】 迷走する討伐軍 -06-

Category : 追憶の紋章【5】
湖から吹く風が、私の髪を少し揺らす。
少し肌寒いその風を受けながら、私は今日の初戦での戦いを振り返っていた。
結果だけ見れば散々だったと言うしかないが…。

「リッちゃん」
「ユイ」
一人湖の側でぼんやりと立っていた私の処に、ユイがのんびりと歩いてくる。
彼女の後ろに見える僅かな篝火が、ユイの頬を紅く照らしていた。
「どうしたの、こんな処で」
「…ちょっと考え事をね」
よしょ、と言いながらユイは草の上に座り、私と同じようにぼんやりと湖を見つめる。

「もしかしてドラゴン攻略法?」
「正解」
そう言って、私もユイの隣に座る。
「それはなかなか難しい問題だね」
「まったく。なんせさっきから考えてるけど、ちっともいい考えが浮かばないんだ」
王国では近衛騎士の中でも、特に功績にあった者に贈られる「赤枝の紋章」などという大層な肩書きを持つ私だったが、あのドラゴンに正面から戦って勝てる自信など、体の中のどこか探しても見つからなかった。
思案顔の私に、ユイは少しおかしそうな顔をしながら話をしてくる。

「今日ね」
「ん?」
「あのドラゴンに話かけようと思ったんだけど」
「…は?」
ドラゴンと話す?
「なんか聞いてくれてないというか、何にも答えてくれなくて」
…あれ?もしかしてドラゴンと話すなんて無理だとか思ってる、リッちゃん。
不思議そうな顔をする私に気付いて、ユイはそう聞いてきた。
「え、いや…」
そういう発想はなかったので。
「あはは。ドラゴンはそれぞれ差はあるけど、知性だけなら人間よりずっと上だよ」
「…そうなんだ」
「うん。だからとりあえず最初はちょっとご挨拶でもー、と思ったんだけど」
ドラゴンが本当に居た、とわかった途端、皆が有無をも言わず攻撃しちゃったからねえ。
ユイは少し残念そうな表情を浮かべていた。

「そ、そうなんだ…てゆうか、ユイってドラゴンと話せるの?」
「私がドラゴン語を知ってる、て訳じゃなくて、ドラゴンはその気になればどんな言語だって話す知性があるんだよ」
でも人間はいろんな固定観念があるから、たまにドラゴンから話かけられても、その声が耳じゃなくて「心」に届かないんだよね。
出来の悪い生徒に理解してもらう講師のように、ユイはゆっくりと私に説明してくれた。
「…へぇ」
「でもあのドラゴンは…」
「え?」
顎に指を当ててユイは少し何かを考えているようだった。
「ううん、まあ、まだちょっとわかんないけど」
明日また洞窟内に入った時に、ちょっと調べて見るよ。
そう言ってユイはニコっと笑った。

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追憶の紋章 【5】 迷走する討伐軍 -05-

Category : 追憶の紋章【5】
戦力を減らしながらも、選ばれた近衛騎士を中心とした討伐軍は、早速ドラゴンが占拠している炭鉱跡へと向かった。ドラゴンが根城にする炭鉱の洞窟前に、私達討伐軍がやって来たのはつい一昨日の事だった。

深い森の中をいくと、急に周りの木々が少なくなってくる。木々を抜けると目の間には炭鉱跡が見えた。入り口は人が五人横に並べば一杯といったくらいの広さで、天井はそこそこに高い。以前炭鉱で使われていたのだろう、草が茫々に生えている線路と片方の車輪が取れたトロッコが一つ、二つ倒れていた。

「騎士たちよ、奮い立て!今こそ戦いの時ぞ!」
甲高い声を上げてやたら戦意だけは旺盛な討伐隊副隊長は、気弱な現在の王弟殿下の子息である隊長を押しのけ、一人功を焦るように気を吐いている。
サワコさん曰く「頭がお花畑の貴族」と評される副隊長は、近衛騎士の称号を有していても、ほとんど訓練になど参加した事はなかったはずだ。
気弱な王弟の息子と騎士の実績等何一つない上級貴族が、討伐隊の隊長や副隊長に選ばれたのは、もちろん実力からではなかった。
そこにはどうやら、王宮内の政治的駆け引きがあるようだが、私には関係のないことだ。
但し副隊長の無鉄砲さには、私以下討伐軍全員が迷惑を蒙っているのも事実だ。

副隊長は今日の突入でも一の一番に騎士たちの先頭に立って突入したものの、ドラゴンに一睨みされると、すぐさま周りの部下達に警護されながら逃げ帰った。
隊長は逃げはしなかったものの、ドラゴンを見た途端恐怖で体が硬直したのか、呆然としている処を逃げ惑う他の騎士とぶつかって倒れ少し怪我をした。
私は蹲って震えていた隊長を起こし、肩を貸して共に洞窟の中から出てきた。

「あ、ありがとう…」
私に助けてくれた御礼を言う隊長の顔は真っ青だった。私はそんな彼を笑う気にはなれない。
私とてあのドラゴンを最初に見た時は、すっかり固まってしまったのだから。
ユイに呼ばれて正気を取り戻した後は、近くに居た傷ついた仲間を起こし、肩を貸しながら徐々に洞窟を後にした。隊長もその一人だ。
部下に守られて真っ先に逃げ帰っておいて彼らに礼の一つも言わず、洞窟内から命からがら逃げてきた騎士たちに文句を言っている副隊長より、はるかにマシと言うものだ。
もちろん隊長としてはどうかと思うけれど。

「ドラゴンは中に居るぞ!行け、行け!」
隊長を置き去りにし、慌てて逃げ帰った副隊長は洞窟前で待機していた他の騎士たちを、咳きたてるように叫びながらまた中へと向かわせた。
しかしこれがますますいけなかった。
入ってすぐに逃げ帰った副隊長とは違い、果敢にドラゴンに向かい戦おうとして洞窟内に残っていた騎士たちが、しばらくしてこれは駄目だと判断して一旦洞窟から出ようとした。
しかしその時ちょうど洞窟内に入ってきた騎士達と狭い洞窟内で鉢合わせし、逃げようにもすぐには逃げれない混乱状態になってしまった。

討伐軍に選ばれた騎士達は、なにも最初から弱腰で危険から逃げようとばかりする、騎士とは名ばかりの貴族出身者だけではない。
騎士以外にも選ばれた一般の兵士も、そのほとんどが実践経験豊富な勇者たちばかりだ。
なのにその彼ら、彼女らが目の前のドラゴンと滅茶苦茶な指示系統に振り回され、充分に剣を振るう事も弓を引く事もままならない。
「落ち着け!整然と退却するのだ!」
実践経験豊富な初老の男性が、途中から指揮を取りようやく混乱が収まってきた。
楯をもちドラゴンの炎を楯で防ぎながら、声を張り上げ混乱した騎士や兵士たちに秩序を取り戻させ、整然と後退したのだった。

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書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
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ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

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