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月が見える夜には - あとがき -

Category : 月が見える夜には
憂ちゃんも魔法使いで純ちゃんはその使い魔。
憂ちゃんは一族の中でも天才的な魔法使いですが、ほとんど魔法を使いません。
今回も結局自分では魔法を使いませんでした。
純も梓もそれぞれのやり方でご主人を支える、頼りになる使い魔さん。

このお話はちょっとだけ昔のアニメ名作劇場「ペリーヌ物語」に影響されています。
あれ大好きなんす。
ハイジとかフランダースも名作だけど、個人的には「ペリーヌ物語」が一番。
どんだけアニメ見て号泣した事か。感動です。

CPとしては律澪がジャスティスですが、キャラとしては2年生トリオも大好きです。

「月が見える夜には」読んでいただきありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

月が見える夜には - 10 -

Category : 月が見える夜には
ペンダントは「真実を照らす」魔力を封印していたものの、ほんの少しだけヒビが入っていて完全には封印できず、長い年月をかけて時々だけど少しずつもれていたようで。
それが私やジュンちゃんがこの家で最初に気付いた原因だった。もれていたあの微量な魔力では私達がなかなか気付けなかったように、さほど人に影響は与えていなかったと思う。

でも、もしかして…。
この部屋でずっと過ごしていた旦那様は本当は勘当した息子に会いたかったのに本当の事は言えず、ずっと頑なに閉ざしていた心を「真実を照らす」魔力が少しずつ長い時をかけてほぐしていってくれたのかも。
だから何十年かたって弁護士に息子を探させて、自分の孫がいる可能性を知る事ができたのかもしれない…。
「いやいやいや。そりゃないっしょ。てゆうか不良品を押し付ける魔法使い…」
「何、ジュンちゃん?」ニコリ
「いえ」
でも漏れていた魔力はちゃんと残っていて、ノドカちゃんに素直な告白をさせる結果となった。

はあ。お姉ちゃんはやっぱりすごい魔法使い!
今もどこかで魔法を使って困った人を助けているのかな。…お腹空かしていないかなあ。
「ウイ」
ポンと音を立ててジュンちゃんが人間に変化した。耳と尻尾が残っているけれど。
「どうしたの?」
「ウイもさ。たまには我慢しないで本当の事を言った方がいいよ」
「え」
ちょっと寂しいのが顔に出てたのかな。でも私は…。
「大丈夫…」
ジュンちゃんが私の言葉を遮って、両手の手の平を自分の口元にあてて「ふっ」と私に向かって息をふきかけるような動きをした。しばらくして本当に少しだけだけど、あのペンダントに封じられていた魔力の光が私の体に纏わりはじめた。
「へへ。あの魔法ちょっともらっちゃったんだ」
「あ」
真実を知る光。…本当の事を言いたくなる魔法。
「グス。お姉ちゃん…」
「ウイ」
「グスグス。う、うえーん。お姉ちゃんに会いたいよー」
そう言って泣き出す私をジュンちゃんは抱きしめ「よしよし」と言いながら、ポンポンといつまでも背中を優しく叩いてくれた。

end

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

月が見える夜には - 9 -

Category : 月が見える夜には
「けーきょく、ずーとお互い聞いてみようか言おうか悩んでた訳だ。あの二人」
私の部屋で猫の姿したジュンちゃんが呆れたようにそう言った。

あれから一ヶ月たった。
ノドカちゃんが正式に旦那様の孫と認められ、この家にいる使用人たちも彼女を後継者として扱うようになった。もちろん私もだけど、あいかわらず二人の時は気楽に呼んでよと頼まれたのでこっそりノドカちゃんと呼んでる。
人気のなかった旦那様の甥御さんたちよりノドカちゃんが本当の孫と聞いて、執事さんや私のメイド仲間さんたちみんな喜んでいた。

…その昔大喧嘩して飛び出していって、そのまま仲直りすることもなく死んだ息子に子供がいるかもしれないと数年前に知った旦那様は、以前から弁護士に調べてもらっていたらしい。
調査の結果自分の秘書であるノドカちゃんがもしかして…という所まではたどりついていた。
しかし決定的な証拠がなく、長引く調査をジリジリした気持ちで待っていた旦那様はいっそはっきり聞いてみようかと思ったが、もし違っていたらとてもショックを受けるだろうと自分で分っていた。もうそれくらいその頃にはノドカちゃんの事がとても気に入ってしまっていたらしい。
ノドカちゃんも言いたいような気持ちはあったけれど、財産目当てなどと思われては悲しい。
結局黙っていようと決めていたそうだ。
「面倒くさいよねー、人って」
「クス。そうかもね」
遺産の問題もノドカちゃんが本当の孫だと知って、遺産の総額がかなり減るとパニックになっていた親族に旦那様が、「ノドカを含め全員に平等に遺産を残す」と宣言したおかげで一時収まった。半分以上は別の誰かに渡るかもとあせっていたみなさんは「とりあえず平等にもらえるなら」と納得したみたい。

…もしかして旦那様は最初からそれを狙っていたのかも。
誰か見知らぬ人間に半分渡すと言われて納得いかない親戚のみなさんも、一人増えたとしても「平等」に分けると言えば、一人分減るのは半分よりましだろう…そう思えるかも。
だとしたらさすがは旦那様。優秀な経営者。
「まだ、わかんないよー。後でまたモメるかも」
私の推測を聞いたジュンちゃんが意地悪そうな顔で笑ってそう言った。
ちなみにノドカちゃんは遺産に関しては、何度か放棄すると「お爺様」に言っても却下されたとか。

孫が出来てよっぽど嬉しかったのか旦那様は最近はとてもニコニコしていて、あれだけ怖がっていたメイドたちもボーイも今ではのびのび仕事をしている。
これなら今後この家で働く人が増えても、そうすぐに辞めることはなくなると思う。
ずっと悩んでいた二人がうまくいってとっても嬉しいし、何より…、
「やっぱりお姉ちゃんってすごいよね~」
「またそれ…」
「うん!」
だってお姉ちゃんがあげたペンダントが二人を幸せにしたんだよ~。
やっぱりすごいなー、お姉ちゃんは。
「…貧乏な若者からガツガツガツガツ食物を奪って食べたお礼にだけどね。おまけにペンダントにはちょっとヒビ入ってたしさ」

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

月が見える夜には - 8 -

Category : 月が見える夜には
「真実か…。今のわしにどうしても知りたいことが一つある」
私は旦那様にペンダントを見せてもらう。でも魔力は感じない…。
「ダーメなんじゃない」
魔力を感じないせいかジュンちゃんは半信半疑。
「このペンダントはロケット型ですね。今まで開いた事はあるんですか?」
「ん、いや。本当に知りたい真実ができたら開けるようにその娘は言っておった。今まで使おうという気にはなれなかった。というより忘れておったな」
忘却の魔法。もしかして…。

「開けてみましょう、旦那様」
私はそう提案する。
思い出したという事は今、本当に知りたい「何か」を旦那様が望んでいるから。
「む、ううん」
旦那様は少し悩んでいたようだけど、しばらくして恐る恐るペンダントを開いた。
「あ」
ジュンちゃんが声をあげた。これは…。
「ど、どうしたの?」
ノドカちゃんが驚いてジュンちゃんに聞いてくる。うん、ジュンちゃんが声をあげるのも無理ない。普通の人にはわからない魔力が部屋の中に満ちていく。やっぱりペンダントそのものが魔力を封じ込めていたんだ。だから私たちも最初気付かなかった。
魔力がノドカちゃんの周りに纏わり始めた。だんだんと光を放つようになり、私達魔法使い以外の人の目にも映るようになってきた。

「え、な、何これ?」
「こ、これは…」
自分の周りに纏う光の粒のようなものをみて驚いていたノドカちゃんが急に立ち上がり、旦那様を見て口をパクパクさせた。
「ど、どうした、ノドカ」
「いえ、あの、く、口が勝手に…」
ノドカちゃんは言うまいと口を閉じようとするが、どうしても閉じれない。
「あの、あの私。…私貴女の孫なんです!」
突然の告白にジュンちゃんが飲んでいた紅茶をブッと噴出した。
「信じてもらえないかもしれませんけど、私の父はあなたの亡くなった息子さんです。私は母が死ぬ前にその事を聞いて知ったんです。両親は小さい頃かけおちしたって」
ノドカちゃんは慌てたように上着のポケットから古びた紙と写真を取り出す。
「おお」
後ろからジュンちゃんと一緒に覗き込むとそれは「婚姻証明書」と書かれた紙と赤ちゃんを抱いて笑っている二人の男女が立っている写真。赤ちゃんを抱いているお母さんの方はノドカちゃんにそっくりだった。

「これまでずっと親戚はいないと聞かされていたから」
母が亡くなってから一人で働きながら大学に行って勉強していたけれど、この家の秘書の募集があって、どうしてもおじいさんに会ってみたくなって…。
幸い合格したのでこの家に来ることができた、とノドカちゃんは一気に話し終えた。
「ずっと言わないつもりでした…」
顔を俯かせるノドカちゃん。
「そうか。やはり、やはりそうだったか…」
「え」
旦那様は嬉しそうにノドカちゃんの手を両手で握った。
「ずっと弁護士に調べてもらっていたのだよ。お前が私の孫ではないだろうかと…」

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

月が見える夜には - 7 -

Category : 月が見える夜には
「本当に魔法使いだったの、ウイは…」
あれからようやく旦那様の笑いが収まって。
私とノドカちゃん、ジュンちゃんにもソファに座るように勧めた旦那様はボーイさんが持ってきてくれた紅茶を4人(3人と1匹?)で飲んでくつろいでいた。
ノドカちゃんはまだ信じられないみたい。

「そですよー」モグモグ。
紅茶以外にも運ばれてきたお菓子をばくばく食べながら、私に代わってジュンちゃんが答えた。
「いや、おもしろかったよ。こんなに笑ったのは久しぶりだ」
旦那様はなんだかご機嫌だ。ジュンちゃんにこれも食べなさいとお菓子をあげていた。
「それにしても旦那様、いったいどうして急に遺産の半分をご親族以外の方へ…、いえ、私が口を出すことではありませんが…」
「えー、あるよー。そのせいでノドカさん、疑われちゃってあーんな怖い親族たちにギャーギャー言われるはめになったんだからさー」
「ジュンちゃん」
モグモグ。
「…その通りだ。」
ノドカには申し訳ないことをしたな。すまん。
「いえ、そんな」
素直に謝罪される旦那様にノドカちゃんは焦ってる。
「しかし今は言えん。もう少し調べなければ、いや、調べる事ができるかどうか…」
旦那様はそうつぶやいてなにか考えているご様子だった。
「…そういえば」
急に何かを思い出したような旦那様は、私の顔をマジマジと見始めた。
「な、なにか?」
「そうだ。思い出したぞ。お前さんとはどこかで会ったような気がしていたが」
うん。そうだ。
旦那様はうんうん頷きながら杖をついて、部屋の隅にある本棚の引き出しを開けた。
ノドカちゃんがそっと立ち上がって旦那様の体を支えてあげている。
「昔、ウイと同じくらいの年の女の子にお礼としてこれをもらった。」
引き出しから取り出したのはロケット型のペンダントだった。

旦那様の話ではまだ若い頃、貴族の出といってもすっかり没落していた家はとても貧しく、事業で会社を大きくして必ず家を再興しようと思って仕事に明け暮れていた。
そんな時、町でお腹が空いて動けないと言って倒れていた女の子を家に連れて帰りごはんをたべさせた事があった。
「いやー、若い女の子だったが食うわ、食うわ」
その日の自分の分の食事まで食べられ、あげくにデザートまで平らげてからお礼を言う女の子に(ちょっと頬を引きつりながらも)笑って構わない、と言うとさすがに気がひけたのかこれをくれたという。
「ねえ、ウイ、それって…」
「ん、何?ジュンちゃん」ニコリ
「いえ…」

私はこれでも代々由緒ある魔法使いの家系に生まれた魔女です。んだからこれは魔法のアイテム。今はこれしか持ってないのでせめてこれを差し上げます。

「あの娘はこれは真実を見抜くペンダントだと言っていた。本当にわからなくて困った時、これを使えば真実が一つだけわかると」
ペンダントを見つめる旦那様。
しかし渡した本人も「たぶん使えますよー」といまいち自信なさげだったし、次の日には家からいなくなっていた。
「わし自身もさして信じていなかったが、なんとも不思議な感じがしてなんとなく捨てる事もできずこの年まで持っていたのだが…」
「一種の食い逃げみたいなものですね」
ノドカちゃんが冷静な顔で酷評する。
「ねえ、ウイ、やっぱり…」
「ん、何?ジュンちゃん」ニコリ
「いえ、何も…」

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
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ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

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