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曖昧な関係 - あとがき -

Category : SS( 曖昧な関係 )
ずーとぐだぐだと後回しにしていたよ、という二人のお話です。

事故から入院までの様子は昔、実際に私が体験した事を書いています。
いやー、死ぬかと思いました。
ちょっと自転車と接触してこんな大怪我になるとは。でも意外にこの手の
事故で亡くなる方も多いそうです。お医者さんがそう言ってました。

今はすっかり元気です。

私事でつらまない余談ですが、この事故に遭った年は(だいぶ前ですが)運が無く
春に当時巷で流行っていた病気(あれ、なんだったかな)にあたり、
夏に食中毒(軽度なものでしたが)にあたり、
秋に交通事故に遭ったので…、
「こりゃあ冬は年末ジャンボ買ったらもしかして当たるんじゃね」と人生初
宝くじを退院後いそいそと買いに行ったのに、1枚も当たらんとはどういう事だ!
ビギナーズラックすらないし!
当たり年だと思ったのにー。(いろいろ間違ってますね)
治りが早かったのも本当の話であまりに早かったので先生に驚かれました。
懐かしい。すいません、余談でした。

一応ですがもちろん退院後、律ちゃんのようなロマンスは私には欠片もございません。
あしからず。

「曖昧な関係」を読んで頂きありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

曖昧な関係 - 09 -

Category : SS( 曖昧な関係 )
「来年こそ二人で紅葉を観に行こう」
さっきまで居た駐車場を出て律の家に帰る途中、不意に律がそう言ってきた。

「私の運転でいいのか」
「もちろん」
「とゆうか、私以外が運転する車に乗るな」
「へいへい。わかっておりますよーと。あ、澪もー私以外のやつ助手席に座らせるなよ」
「唯は座らせたくせに」
「…知ってたんだ」
黙ってろって言ったのに…。呟くように言う律にちょっとおかしくなる。
「とにかく澪は乗せるな」
「はいはい」
もう律のマンションが見えてきた。

一緒に住むなら新しいマンションを探さなくては。私も律の部屋も二人で住むには少し狭いだろう。いろいろと決めなくてはいけない。
それは決して嫌でも面倒な事でもなくて、私はワクワクするような気持ちが抑えられない。
律とよく相談して決めようと思いながら、そうだ。まず先にとりあえず聞いておかなきゃいけない事があったと思い出す。
「…で、律。今度病院に行くのはいつなんだ?」
こうして私たちは長年の曖昧な関係を終わらせた。

***

それからしばらく律は家で療養してたけど、体もだいぶ良くなって今では元気に仕事に復帰している。部屋も見つけて今は二人で暮らしている。
元気にと言っても、律はまだ時々軽い眩暈がおこしたりしていた。
一緒に住むようになって、前よりずっと側にいて注意深く彼女の体を気遣う事が出来て、本当に良かったと思う。それ以外は前もお互いよく家に行き来してたから、一緒に住んでもあんまり変わりないような日常だけど。その日常がどれだけ大事な事か。

どうして人はその事に -とても大事な事なのに- 気付くのに時間が掛かるんだろう。

でもいい。だって私たちは時間がかかっても気付いたのだから。
いろいろな問題や困難が間違いなくこれから私たちに降りかかってくるだろう。
未来がどうなるかなんてわからないけど、私だって律がもしあのまま亡くなっていたらずっと後悔していたに決まっている。
やっぱり後悔して生きていくのはとても辛いことだ。それはもう止めよう。
私たちはもう気付いてしまったから。

今日は二人とも早く仕事が終わるので、街で待ち合わせをして食事を取って帰る約束をしていた。朝は曇り空だったのが会社を出る頃には少し雪が降っていた。
雪の中を彼女と待ち合わせしている場所へ向かうため私は歩く。

少しだけ動悸が早くなって頬が紅くなっているのを感じながら。

end

テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

曖昧な関係 - 08 -

Category : SS( 曖昧な関係 )
「許されないことだけど、せめて言わせて欲しい。でないと一生後悔する」
「り…」
「泣かないで。ごめん」
律。どうして私は今泣いてるのか、自分自身さっきまでわからなかったけど。
たった今わかったよ。

「…ど、どう、して謝るん、だ。グス」
「…だって、澪、泣いてるし」
私は悲しくて泣いてるんじゃあないんだ。
「だから、澪はもう私の世話なんてしなくていいんだ」
律の話の展開に私は付いていけない。どうしてそうなる?
「グス。なんで、グス。そんな、事、言うんだ」
「だ、だって澪は、私を親友だと思って世話してくれてるわけで…」
「わ、私は」
ああ、涙が止まらない。とても大事な所なのに。どうか止まって。
「悪かった。ほら、泣き止んで」
「ち、違うっては」グス。
「帰ろう、澪」
律が手が私の手から離れようとする瞬間、私は律に抱きついた。
「み、みおー!?」
「ちょ、グス、ちょっと、待て、ウウ、バカ律」
泣きながら私は律の体を離さない。ああ。生きている。彼女は生きてる。
だってこんなにもあたたかい。
律はおずおずとしながらも私の背中に手を回してくれた

しばらくしてようやく泣き止んだ私は、体を起こして律の目の前に顔を持ってくる。
「ちょ、澪しゃん!?」
「勝手に話を進めるな!…私の返事くらい聞け」
「…」
「今度の病院の送り迎えも絶対するから」
「…」
「それから土日は必ず泊まりに行くし、毎日だって律の家に行く」
「澪」
「ずっと一緒にいたいよ、律」
そう言って律を抱きしめる。
「澪、それって…」
「バカ律」
ずーと、ずーと曖昧な関係を続けていた私達。
いつかはどこかではっきりさせなければいけないと思いながら、今までお互い何ひとつそれには触れてこなかった。もしかしてって。ずーと思ってたのにね。
一度死にそうな目に遭わないとわからないなんて、バカ律。
バカは死ななきゃ治らないって本当だな。でも私もだけど。私もバカだ。

「澪」
「ん」
抱き締められていた律が、少し私から体を離して私を見つめる。
「一緒に住もうか」
「…」
さっきから驚かされてばかりの私。
「しばらくは迷惑かけちゃうけど」
「律」
でもとても嬉しいけれど。
「そ、そしたら澪もうちの家にわざわざ来る手間がはぶけるし、体がちゃんと治ったら仕事にも戻るし。それでお金の事だってちゃんと返していくし、だから、その…」
「律、好き。愛してる」
私がそう言うと律はさっきまでは少し青ざめた顔をしていたのに、急に顔を真っ赤にしたので私はちょっとおかしくなった。
もうあの時の、集中治療室で見たあの真っ白な律の顔なんて見たくない。

「澪」
今度は律が私を抱き締めながら、私の名前を呼ぶ。
「…何?」
「事故しちゃってさ」
「うん」
「仕事はうまくいかなかったし、入院中は暇だったし、お金は無くなるし、しばらくは通院しなくちゃいけないし。もう散々だと思ってたけど…」
「…うん」
「こんな逆転満塁ホームランがあるなら、事故も悪くないかもね」
「バカ」
私がどんだけ心配して、どんだけ怖かったか。わかってるのか。
律の体をギュと抱き締めてちょっと怒った口調で言うと、律は「ごめん、ごめん」と笑って謝る。

「もう、絶対嫌だよ」
こんな思いするのは。
「ごめん。…澪」
律はそっと私の体を離した。律はとても穏やかな顔で私を見る。
「今後は絶対気をつける。もちろんさっきも言ったけど、今後いきなり何があるかなんてわからないよ。でも。…いやだからこそ、澪」

それまでずっと側に、一緒にいよう。

そう言って彼女は私にキスをした。

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曖昧な関係 - 07 -

Category : SS( 曖昧な関係 )
「……親友、だろう」
「この世の中の親友は、そこまでしてくれるもんなんだ」
「なにが、言いたいんだ律」
そう尋ねながらも、私は耳をふさぎたい気持ちになっていた。
なんだかこれ以上は聞きたくない、話していてはいけない気がする。
ずっとずっとずーと二人してごまかし、ぼやかしていた何かに律は触れようとしている。
ずっと曖昧にしていた何か。

「…」
「べ、別にいいだろ。それとも律は嫌なのか。そんなの「澪」」
今度は律が私の言葉を遮った。
「私は事故にあった時の事覚えてない」
「…」
「気付いたらもう集中治療室だった。ドラマみたいにピコーン、ピコーンって鳴ってるあの心電図だっけ?あれが横にあって。あれ、なんかドラマみたいって思ってた」
「…それで」
「痛みとか全然無かったからなんでこんなトコいるんだろー、てかここどこだと思って立ち上がろうとしたら口元にあれだ、あの手術とかでよく見るやつ。なんて言うんだあれ。まあ、とにかくそれがついてあって驚いた」
「私は部屋の外からそれを見て驚いた」
今、思い出してもあの時の恐怖ははっきり覚えてる。
「そっか」
心配かけたな、と相変わらず視線は前に向けたまま律はそう言った。

「なんだーって思ってたら急にお医者さんが近くにやってきてさ」
君は事故に遭って今非常に危険な状態です。絶対にじっとして!動かないように!
「え、事故?って思ったよ。全然記憶ないし」
でもその後すぐにすごく気分が悪くなって少し血を吐いたなー。
「ヒイイ」
「あ、ごめんごめん。怖がらせるつもりじゃなかった」
両手で耳をふさいだ私に律は謝ってきた。私はこの手の話にいつまでたっても慣れない。
「そいで。それで頭がボーとしだして、あれもしかして私死ぬのかな?って思った」
「律」
「もう少し聞いてよ、澪」
律が一瞬私を見て少し笑ったが、また前に視線を戻した。
右手はあいかわらず私の手を握っている。

「不思議とあんまし怖くなかったよ。ああ、そうか。死んじゃうのかなって。そうか、なら子供の頃に死んだじーちゃんに会えるのかなーとか思ってたりして。なんかイマイチ最初は死にたくなーいとか、そういう未練みたいなのが無かったなあ。しょーがないかってあっさりした感じで…。もしかして結構仕事に疲れてたのかも。」
事故を起こす前、律はまだ入社して三年程だったけど仕事ぶりが認められて、ある大きな仕事の選ばれてはりきっていた。でもやっぱりそれは気疲れをする原因でもあり、連日遅くまで残業していたし体の疲れもあったろう。

「でも…」
そこで律は一旦口を閉じて俯いた。
私は静かに彼女の言葉を待つ。
「でも、死んだら、死んじゃったら…」
律の手がちょっと震えている。私は律の手の震えが私に伝わってきて心が震えてくる。
「もう澪に会えないなあって思った」
「律…」
「それは嫌だなって思った。そんなの嫌だって」
すごくすごく思った。
律はまだ顔を俯かせたままだ。私はすぐ側にいる律の顔を見た。
ほの明るいカーライトだけでは俯いている彼女の顔がよく見えない。

「そう思ってやっと、このまま死んだら私は絶対に後悔して成仏できないってそう思えた」
だから生きたいって思った。まだ死にたくないって。
「ねえ、澪」
「…なに」
「こんな死ぬか生きるかの瀬戸際に思い出して会いたいと思う澪はいったい私の何?」
私はなぜか泣きたくなってきた。悲しいのか嬉しいのかわからない。
「人っていつどうなるかわからない。だから後悔しない様に生きないとってさ。よく本とかドラマとかでも言うじゃん」
あれは本当の事だよ。でもなかなかそうはできないよ。
わかってたって人は後回しにしちゃうんだ。また今度でいい、明日でいいって。
だから人は後悔するんだ。
律の声は何だか苦しそうだった。

「り、つ…」
「なかなかできないけど…。けど今度いつまた死にそうになるかもしれないなんて誰にもわからないよ。その時またあの集中治療室の中で後悔するような真似はしたくないよ。だから!」
「後、悔…?」
もう涙が瞳に溜まっているのを感じていた。私はどうして泣きたいのか。
「澪」
律が顔を上げて私を見た。その瞳は私と同じように少しだけ泣いているようだった。
私の頬に流れた涙に気付いて指でそっと拭ってくれる。

「澪、好きだ。愛してる」

私は息を呑んだ。

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曖昧な関係 - 06 -

Category : SS( 曖昧な関係 )
「み、澪?」
「ちょっと待って」
空いているスペースに車を止めた私は、そのまま少し顔を下に向け沈黙した。
「あー、ご、ごめん、怒った?」
べ、別に迷惑してるとか言ってるじゃあないよ、申し訳ないからでー。
隣で律が焦っているのを分っていたけれど、私は何も答えない。

「澪ー」
「…律、私に毎日部屋に来られるのは嫌か?」
顔を俯かせたままそう聞いてみる。
「違うよ!なんでそうなるんだよ!来てくれて嬉しいよ」
慌てたように言う律。
「そうじゃなくて、澪だって仕事で疲れてるのに毎日来るの大変だろ。それに休みの日まで私の世話してもらってるし…。私はもう大丈夫だよ。今だって御飯食べてこうやって普通に話してるじゃあないか」
来月からは仕事にだって戻ろうと思ってるし。
その一言を聞いて私は俯かせていた顔を上げて律を見た。

「何、言ってるだ、律!?」
「だから仕事に復帰しようと…」
「馬鹿!お医者さんに退院しても、二ヶ月程度は様子をみて休むように言われてるの忘れたのか!」
まだ一月もたっていないのに!
「それは覚えてるけど…。でももう体も大丈夫だし。いつまでも休んでいられないよ。生活の事だってあるし。これ以上母さん達に迷惑はかけられないよ」
入院費や治療費は、たまたま小額の保険に入っていたのでそのお金が多少入ってくる事になっているが、それでもかなりの出費であった事は間違いない。
律の持っていた貯金だけでは足りなかった。

「だからって…。まだ早い、もう少し休んで…」
「大丈夫だって。お医者さんも言ってたろー。驚異的に治りが早いって」
それに家にずーといても暇だからなー。太っちゃうぜ。
そう言って律はケラケラと笑った。
「仕事を再開したら、私は時々休んで病院行くけどそれはしょうがない。だけどそれに澪が付き合う事は…」
「律」
私は律の言葉を遮る。いつのまにか車内に掛かっていた音楽が止まっていた。
CDに入っていた曲がすべて終わったのだろう。

「なんて言われても私は律を病院に車で連れて行く」
「みーおー」
「そして仕事も行かせない。まだ家に居て休め」
「…」
「お金が足りないなら私が貸してあげるよ。返すのはいつでもいいし」
「…」
「これで話は終わり。わかったか」
私は律の方を見ずに言いたい事を言うと、車を再び動かすためにキーを掴んで回そうとしたが、掴む前に私の手を律の手が握って動きを止めた。
「律?」
「なあ、澪」
律の右手は私の左手を掴んだままだ。私もそのままに律の言葉を待つ。

音楽が消えた車内はとても静かだった。外はもう夜で駐車場にあるわずかな外套と、ほんの少しだけ明るいカーライトだけが私たちを照らしている。
「私たちは何?」
「え」
「澪はなんでそんなにしてくれるんだ?」
「…」
律は手は私の手を握ったまま、視線はずっとフロントガラスの先を見ている。
その先には別の車があるだけ。
「毎日家に来てくれて、週末は泊まって世話してくれて、お金まで貸してくれるんだ」
「…」
「ねえ、今さらだけどさ。…私たちはいったいどんな関係なんだ」

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プロフィール

書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
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ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

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