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君の側にある旋律 【25】 -あとがき-

Category : SS( 君の側にある旋律 【25】 )
いやー、今回は長いなー。でもやっと終わりが見えてきました。
あと二章で終わる予定です。タブン

普段は冷静沈着な「護衛」さん。
でも今回は我が「主」に迫られてタジタジでした。
まあ、それは実際は澪ちゃん本人ではありませんでしたが。

ちょっと惜しかったかな…。
などという邪な気持ちは、姫の護衛たる彼女は断じて思ってません。
ええ、それはもうもちろん。ええ、きっと、多分。

律ちゃんは視えぬ霊体を捕えることができるでしょうか。
それはまた第六章で。ではー。

「君の側にある旋律 【25】 西からの転校生/第五章」を読んで頂きありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

君の側にある旋律 【25】 西からの転校生/第五章 -09-

Category : SS( 君の側にある旋律 【25】 )
「くそ!」
姿が見えないのは仕方ないとしても、僅かな気配すら感じられないとは。
子供の頃から鍛練した「気」を持ってしても、まるで捉えらることが出来ない霊体に、律は苛立ちを隠せなかった。

「澪」
床に倒れたままの我が「主」を、律は急いで抱きあげた。
気を失っているようだが、どこにも怪我した様子のない澪を見て律はホッとする。
彼女をベットに運んだ後、律ははずしたカチューシャで再度前髪を上げると、すぐに部屋を飛び出した。すでに消灯時間を過ぎた寮の廊下は暗かった。
ほんのりと淡い蛍光灯だけが周囲を照らしている。

無駄だろうと思いつつも、律は寮の各地に配備している式神たちに探索を命じてみる。
だが式神たちが見つけられるのなら、当の昔に報告があっただろう。
「なんて隠密性の高い霊だ」
あの唯すら気付かないのだからなかなかのものだな、と律は内心で感心したが、今はそれどころじゃないと思い直す。

律は慎重に周囲を見渡しながら廊下を歩く。
しばらくして少し離れた場所から、誰かの叫び声が聞こえてきた。
「あっちか!」
暗闇の中、慌てて声のした方へ向かう。
しばらくすると律のクラスメイトを含む数人が、興奮した様子でそれぞれ何か話しているのが見えた。

「あれ、律?」
チーム毎に分かれて幽霊探しをしているクラスメイトの一人が、律に気づいて声を掛ける。
「あんたも参加してたっけ?」
「いや、そうじゃないけど。何かあったの?」
「あった、あった!さっきさ、私らの前をスーと何か白いもんが横きったんだよ!」
横から別の子が、律にまだ興奮した様子でそう言った。

「どっちに行った?」
「あっちの方にスーとさぁー、もうびっくり!」
参加しといてなんだけど、絶対居ないと思ってからさー。
そう言うクラスメイトに軽く礼を言うと、律はまた急ぎ足で廊下を歩く。
歩く途中で、そこらかしらから悲鳴が聞こえてきた。
- 見た見たー!
- マジー!?写真!、写真撮れたー!?
断片的に聞こえてくる話の内容を耳にして、律は小さく舌打ちした。

「あの霊体へ。わざと姿を見せているんじゃないだろうな」
退魔師である律自身、気配すら感じる事ができなかったのだ。
なのに一般人である皆が見えているということは、霊体自ら姿を見せているに違いない。
「一体、何が目的なんだ?」
律は首を傾げつつ、寮内を早足で歩いて行く。

見えぬ何者の存在を、追いかけながら…。

To be continued…

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君の側にある旋律 【25】 西からの転校生/第五章 -08-

Category : SS( 君の側にある旋律 【25】 )
「お前…」
「あ、でも誰でもいいと思って抱きついた訳じゃないんですよ」
ほら、やっぱりこの体の持ち主は彼女ですから。
そう言うと澪の姿を借りた何者かが、どこか愛おしそうな表情を浮かべながら、両手を胸の上にそっと重ねる。
「…彼女の意志に反して、適当な誰かに抱きついたりしたら失礼ですし」
そう言って少し微笑む澪…ではない誰か。

「はぁ?何を言ってるんだ」
律は澪でない誰かの話す内容が、さっぱり理解できなかった。
「そんなことより、澪はどうし」
「だって彼女はずっと貴女を…て、これは私が言うのは反則というか野暮ですよねぇ」
そう言うとまた澪…ではない誰かは一つクスリと笑う。
「でもご心配なく、彼女は」
「…澪をどうした」
先程までの律の声とはまったく違う深みのある低く重い声に、澪ではない誰かは思わずビクッと肩を震わせた。その恐怖はさっき感じた比ではない。

「あの、彼女はだいじょう…」
「…お前は誰だ、澪に何をした」
そう言ってカチューシャをはずした律の姿は、何か呪縛から解けたように、美しい金色に髪を染め上げていく。
「あ、あの、あの…」
「澪はどうした、もし澪に何かしたのなら…」

ただじゃおかない!!

髪と同じように金色に染まった二つの瞳が、澪の姿を借りた何者かを睨みつける。
律の体は髪や瞳同様に、強い光を放ち始めた。

「キャー!ごめんなさーい!」
その声はまさしく澪の声だったが、その悲鳴は彼女自身ではない。
律の獣が咆哮しているかのような気迫こもった叫びを聞くなり、澪の体から一瞬何かが飛び出るのを律は見逃さなかった。魔や鬼は類ではない、…霊体か?

「待て!」
はっきりとした確信はないが、相手の正体をある程度律は見極めた。
すぐさま「気」で気配を手繰るが、容易には見つけられない。

- ごめんなさーい。

今度はあきらかに澪と違う別の誰かの声が、律の耳にかすかに聞こえてきた。
声の様子から、この場を走り去って逃げて行く様子だけはわかるが。

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君の側にある旋律 【25】 西からの転校生/第五章 -07-

Category : SS( 君の側にある旋律 【25】 )
「誰かと触れ合えるのなんて、久しぶり…」
「そ、そ、そうなんだ。あー、でもさ澪さん、これはそのー」
不意に澪は顔を上げ、律の口を封じこめるように彼女の唇に人差し指をそっと当てる。
「本当に」
そう言いながら、律の唇に自分の唇を近づける澪。

み、み、み、澪しゃん!?

突然の事態に頭ではまずいとわかっていても、蛇に睨まれた蛙のように体が動かない律。
「律…」
わー、もう駄目!
頭の片隅に一瞬長の顔を瞬時に思い浮かびながらも。
律は覚悟を決めたか、眼を閉じようとしたその刹那。
澪の体が僅かに揺れるのを、律は目の端でしっかり捉えた。

否、正確には彼女の体が揺れたのではなく、何かの残像みたいな影が律の目に映り揺れたようにみえたのだ。瞬間、律は素晴らしい速さで体を後ろに逸らすと、そのまま澪から離れた。
僅かに残る澪の体温を感じながら、さっきまでの激しい心臓の音が嘘のように、頭と胸がスッと冷めていくの律は感じた。

魔や鬼が放つ邪気は感じない。式神からの警告もない。
封魔師であるルームメイトの唯ですら、今回は何もないと思うよーと笑って言っていた。
それがわかってて幽霊騒ぎには行くんだから、変な奴と律は思っていた訳だが。
だが、これはおかしい。こんなのは…。

「お前は」
「何、律?」
「お前は澪じゃないな」
先程一瞬見えたのは人の残像。澪とは別の人影が目に映ったのを律は見逃さなかった。
律にそう言われて無言のまま立つ彼女は、確かに澪そのものだった。しかし。

「何を言ってるんだ、り」
「お前は誰だ!」
律の声に、「ひゃ」と小さな悲鳴を上げる澪ではない、彼女の内部に居る何か。
正体不明のそれは、律の鋭い瞳に怯えた様子を見せる。
私と今話をしていたのは澪じゃない。澪の体を借りた誰かだ。
澪の脅える声にも動揺することなく、律は冷静にそう判断する。

「ご、ごめんなさい。人と触れ合うのが久しぶりだから嬉しくて」
それでつい彼女の体だとはわかってんだけど、思わず抱きついちゃいました。
そう言って少し舌を出して誤魔化すように笑う澪…ではない誰か。

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君の側にある旋律 【25】 西からの転校生/第五章 -06-

Category : SS( 君の側にある旋律 【25】 )
「澪?」
「こんな時間に、私にわざわざ会いに来てくれたの?」
「え、…まあ、そうだけど」
「嬉しい」
「…へ?」
「来てくれて嬉しい」
ずっと話したかったんだ。
澪はそう言うと、律の腕に自分の腕を絡めて体を密着させてくる。

「み、澪しゃん?」
澪の突然の行動に律は慌ててしまう。
「こっちから、会いに行こうと思ってたんだけど」
「そ、そうなんだ。何か用でもあった?」
腕に当たる何か柔らかいものに意識を奪われそうになりながらも、律はそう聞き返す。
「うん、あるの。大事な、大事な話が」
そう言って腕だけでなくますます澪は体を密着させてきた。
澪のちょっと大胆な行動に、律の心臓が先程から激しいリズムを刻み始める。

ああ、駄目だ。リズムをキープしろっていつも澪に言われてるのに…。
そう思い落ち着こうとするものの、なにせ今現在律のリズムを狂わしているのは、誰あろういつも彼女にそう言って注意する澪自身だ。
「そ、そうか。あー、それはともかく、ちょ、ちょっと離れないか、澪?」
何となく、いやものすごく惜しい気持ちもあるけれど、これでは話がしにくい。
そう思い律は澪の肩に手を触れて少し押してみたが、我が主はまったく離れる様子もない。
それどころか両手を律の首の後ろに回したかと思うと、顎を律の肩に乗せてますます密着させてくる。

「み、澪さん、澪さん」
キャー、と内心では先ほどの澪と同じように悲鳴を上げる律。
だが何とか声に出すのを堪え、平静を装って主の名前を呼ぶ。
「律…」
「ど、どうしたんだ、澪。何かあったのか」
「何かって?」
「いや、だって…」
「何にもないよ。ただずっと前から、…触れたかった」
話をしながらも、己の護衛との距離があと数cmといった処まで近づいてくる澪。

近い、近いです!澪さん!

澪の僅かな吐息をすぐ側で、自分の肌で感じた律の心中は、「魔」や「鬼」と対峙した時とは比べ物にならないくらいの動揺をみせていた。体を密着させ妖艶な瞳で自分を見つめる澪に、律の心臓はますます激しくなるばかり。

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書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
ようこそお越しいただきました。
こちらはけいおん二次創作SSサイトです。

ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

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