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文芸部からの助っ人【後編】 -あとがき-

Category : SS( 文芸部からの助っ人 【後編】 )
とりあえず澪ちゃんに歌詞を書いてもらえることになった軽音部。
紬君や唯君は「おもしろくなってきた(本音)」とばかりに大喜び。

しかし律君自身は、澪ちゃんとの接点が出来たことは嬉しい反面。
小さい頃の記憶+文芸部の同人誌を読んで、ちょっと微妙な気分です。

とりあえず一旦私情(恋愛感情とも言う)は脇に置いといて。
部長として、澪ちゃんが書いてくる詩を見て判断しようかと考え中。

しかし律ちゃんのそんな思いはともかく。
事はそう簡単に進みません。
澪ちゃんを含め、軽音部三人が予想もしなかった思わぬ事態が起こります。

それはまた今度のお話で。ではー。

「文芸部からの助っ人【後編】」を読んで頂きありがとうございました。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

文芸部からの助っ人【後編】 - 07 -

Category : SS( 文芸部からの助っ人 【後編】 )
「まあ、そうだね」と紬。
「てゆうか律君、先輩のこと忘れてない?」と唯。
「先輩はもう卒業だろう。てか先輩入れたとしても、男ばかりはかわらねえし」
「そうだけど。…それが何か?」
そう言った唯は、不思議そうに首を傾げていた。

「だから!そんな男ばかりのバンドにだなぁー」
俺は先程紬から手渡された、文芸部発行の同人誌を手に取った。
そしてどこかきょとんとした顔を見せる二人の目の前に、俺は見開きした同人誌を突きつけるように見せると、二人に見開きにしたページのある部分を指でさした。
そこには彼女が書いた、それはもうメルヘン溢れた女の子らしい詩が印刷されていた。

「男ばかりのロックバンドに、こんなメルヘンチックな詩が合うと思ってんのかよ!」

二人に向けてそう叫びながら、俺は過去の記憶をリアルに思い出していた。
その昔。彼女が作文コンクールに入賞して、全校生徒の前で朗読した時のことを…。

***

「みおちゃん、どうしたの?」
「りっちゃん…」
公園のブランコに座り、途方に暮れた様子で目には涙を浮かべている女の子。
また泣いてたのかな、とその時も俺はそう思った。本当によく泣くなあ、と。

話を聞いてみると、明日の全校生徒の前でコンクールに入賞した詩を読むのが、嫌で嫌で仕方ないのだとか。
「どうして、すごいじゃんか。俺なら皆に自慢するな」
「なら、りっちゃんが発表すればいいじゃない!」
俺が何気なくそう言ってみると、いつもは大人しいみおちゃんが珍しく大きな声を上げてそう言ったのだ。
「みおちゃん…」
「あ、ごめんなさい」
みおちゃんは一度俺にそう言って謝ると、またぐずぐずと泣き始めた。
本当に、泣き虫な奴。でも…。

「よし、ならうちで練習しようぜ!」
「え?練習…?」
「そうだよ。ほら、行くぞ」
俺はそう言って強引に彼女の手を取って歩きだした。
「あ、り、りっちゃん」
「大丈夫、大丈夫。練習すれば恥ずかしくなくなるって!」
驚いた様子の彼女を無視して、俺はそう言って笑ったっけ…。
きっとあの時くらいからだろうな。
泣かないで、笑って欲しいなぁ…なんて俺が思うようになったのは。

そうだ、きっとあの頃くらいから…。

end

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文芸部からの助っ人【後編】 - 06 -

Category : SS( 文芸部からの助っ人 【後編】 )
二人からの視線にややたじろぐ俺に気付くこともなく。
彼女は一つ顔を頷かせた後、ドアを開けて部室を出ていこうとした。

じゃあ、またね。…りっちゃん。

「え?」
「失礼しました」
軽く頭を下げながらそう言った彼女は、少し慌てた様子でドアを閉めた。
俺は慌ててドアの方を振り返ったが、もうそこには誰にも居なかった。
部室を出る前、彼女が近くに居た俺だけに聞こえるくらいの小さな声で呟いたそれは…。

「りーつ君、何やってんだよ」
「へ?」
俺がドア前で少し呆けていると、唯がちょっぴり呆れたような顔をして俺を見ていた。
「何が?」
「そうだね、律君。せっかく彼女がここに来てくれたのに」
もっと積極的にさ、今日も家まで送るよとか言わないと。
紬も唯同様、なんだか呆れたような感じ苦笑している。

「な、なんだよ、それ。なんでそんな…。今日は部の問題で」
「そんなの建前、建前。まあもちろんそれも大事だけどさ、せっかくのチャンスなんだよー」
「そうだよ、律君。今後も彼女がここに来やすくするためにも、大事な処なんだ」
畳み掛けるように二人は俺にそう言ってくる。
ぐぐ、お前ら、そんな理由で彼女に歌詞を頼んだのかよ。
「あのなー」
その友情には痛み入りますがね。

「ま、今日は処はしょうがないとして。今後はちゃんとこのチャンスを物にしなよ、律君」
「いや、だから紬。それとこれとは」
「部としては今まで悩みのタネだった歌詞を作ることが解消されて。さらに律君は片思いの彼女と急接近できて、と。いいことづくめじゃん」
「だから唯。それとこれとは…」
「とにかく僕も新曲を作らないとね。彼女ばかりに頑張ってもらっちゃ申し訳ないし」
「おおー。紬君、頼もしい」
「ふふ。まあ、頑張るよ」
「あの、お二人さん…」
なんだかテンションの高い二人を前に、俺は言うべき言葉がどんどん失われそうになる。
だが部長としてこれだけは言っておく、というか聞いておきたいわ。

「あのさ、一応再確認しておくけど。俺たちは男三人のバンドだったよな」
俺がそう言うと、二人は何を今更といわんばかりの表情になっている。

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文芸部からの助っ人【後編】 - 05 -

Category : SS( 文芸部からの助っ人 【後編】 )
そんな彼女の姿を見ると、俺はまた少しポーとなってしまった。
やっぱ可愛いなあ、おい!

「あれ、秋山さんに見蕩れてるの、律くん」
脳内がお花畑になりつつあった俺は、唯の言葉にハッと現実に立ち戻る。
「え!?バ、バカちげーよ!その、承諾してもらえてよかったなと思ってただけだよ!」
「そっかなー」
「そうだよ!ったく。よし、話もまとまったことだし、そろそろ練習しようぜ」
俺はそう言うと、紅茶を一気に飲み干して立ち上がる。

「あはは、律君が練習しようだなんて珍しい」
「本当だね」
「え?…そう、なの?」
「そうだよ、秋山さん。うちの部は大概練習するより、こうやってだらだらとお茶を飲んだりして過ごす方が…」
「よ、余計な事言ってんじゃねーよ、唯!」
ほら、練習だ、練習するぞ!
俺は慌てて唯の言葉を遮ると、スティック持ってドラムの方へと歩いていった。

「へいへーい」
「あ、じゃあ、私はこれで…」
「あ、はい。今日はわざわざ来てくれてありがとう、秋山さん」
「いえ、こちらこそ美味しいケーキと紅茶をありがとう、琴吹君」
とってもおいしかった、と嬉しそうに言う彼女。
「いえいえ。これくらいだったらいつでも用意するから、また気軽に来てください」
「ありがとう」
「じゃあ、またね。秋山さん」
唯は彼女にひらひらと手を振る。
「うん」
彼女も唯に軽く手を振ると、ドアの方へと歩いていく。

「あー、…今日はどうもな」
ドアノブに手をかける彼女に、俺はとりあえずそう言ってみる。
くそ、なんかもっと気の利いたことが言えればいいんだけど。
「うん。歌詞が出来たら持ってくるから」
「おう。まあ、気長に待ってるから。そう、無理するなよ」
文芸部の活動だってあるんだろうし…と言いながら、俺はなんとなく視線を彼女から逸らすと、ふと部屋の奥から唯や紬が、俺を睨みつけるように見ているのに気付いた。

…ああ、余計な発言でしたか、これ?

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文芸部からの助っ人【後編】 - 04 -

Category : SS( 文芸部からの助っ人 【後編】 )
「そう、ですね…」
だが紬の言葉にも、彼女はまだ少し思案顔だった。
顔を俯かせ紅茶の底を見詰めているようだった彼女は、ふと顔をあげる。
彼女が顔をあげれば、当然視線は目の前の俺と合ってしまう。
彼女の黒い瞳が俺の目に映る。なんだろう、何か言いたそうな…。

「あの、田井中君…部長さんもそうなんですか」
「え」
「軽音部の部長である田井中君も、私の書いた歌詞でいいと思ってる…のかな?」
「はい?」
突然名指しでの彼女の質問に、俺はちょっと間抜けな声を出してしまった。
え、俺?えと、俺は、その…、えーと。

「いや、その…。あ、秋山が良ければでいいんだけど。あ、無理なら別に…ツッ!」
話の途中で、隣に座る唯が俺の足を思いっきり踏んづけたきたせいで、俺は変な声を上げてしまった。
「え?」
「あー、何でもないよ、秋山さん。部長も是非お願いしたいそうです」
ね、そうだよね、律君。
笑ってそう言いながら、テーブルの下では俺の足をぎりぎりと踏みつける唯。イテーよ!

「あ、まあ、そう。もちろん、お願いしたい」
足の痛みで額に微妙な汗を浮かべながらも、俺はなんとかそう言うと痛みが止まった。
「軽音部の部長からのお願いつーことで。是非歌詞を書いてもらいたいんだ」
ようやく痛みから解放された俺は、なんとか落ち着いてそう言うことができた。

確かに今のうちの部では、歌詞を書ける奴がいない。
どちらにしろ、いずれは誰かに依頼するつもりだったし。
「よろしく」
俺は彼女に向けて軽く頭を下げる。
「じゃあ、…とりあえずいくつか書けたら、持ってきます」
その書いてきた歌詞を見て、それで良いと思えるなら…。
少し顔を紅くしながらも、彼女はそう言ってくれた。

「やったね」
「うん」
唯と紬が嬉しそうに互いに頷きあっている。
「ありがと」と俺も軽く礼を言う。
「ううん、あの、こちらこそ」

私の詩を気に入ってくれてありがとう。

御礼を言う俺に、彼女は照れくさそうにしながらそう返した。

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書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
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ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

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