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君の側にある旋律 【19】 -あとがき-

Category : SS( 君の側にある旋律 【19】 )
今回の番外編は、澪ちゃんのお誕生日SSでした。
て、もう前編を読まれた時点で、皆様お気づきだったと思われますが。
律ちゃんのお誕生日の際も、このシリーズで書いてますがそれと同じ感じで。

澪ちゃんの誕生日に、なんとか滑り込みセーフを果たした律ちゃん。
「鬼」や「魔物」退治を終えた後、大慌てで学園に帰ってきました。
しかし雪のせいで帰りが遅れてしまって…。

「主」の誕生日にいなかった、などどいう事は護衛として許されない。
…てゆうかそんな事になったらきっと拗ねるだろうなぁ。
そう思った律ちゃんに焦りが生まれ、退魔のお仕事にも若干影響が。
律ちゃんは今回、あらゆる意味でピーンチ!…でした。

退魔のお仕事といえば、はずせないのが唯ちゃんです。
律ちゃんの危機を救った彼女は、律ちゃん同様裏では名の知れた封魔師。
今はまだ学園に所属していない彼女は、結構いろんな処に顔を出してたりします。
そんな唯ちゃんと数ヵ月後には、同じ部屋に住むことになる。
そんな未来が待っていることを、今はまだ知る由もない律ちゃんです。

後編はまた近々UPします。ではー。

「君の側にある旋律【19】黒と白の世界の合間に(中編)」
読んで頂きありがとうございました。
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ジャンル : 小説・文学

君の側にある旋律 【19】黒と白の世界の合間に (中編)-08-

Category : SS( 君の側にある旋律 【19】 )
「え…?」
律から急にお祝いの言葉を掛けられて、澪は戸惑う。
「よし、なんとか間に合ったな」
しかし律自身は目の前澪の戸惑いなど気にしていないかのように、「セーフ、セーフ」と言いながら壁の方を指で示す。
律の指を示す先に澪が顔を向けると、そこには丸いアナログ時計。
「まだ、今は十五日だろ」
彼女の言う通り、確かに時計の針はまだ一つにはなっていなかった。

「いやー、ぎりぎりセーフだよな、澪!」
律は片手を胸の上にあてて、ホッとしているようだった。
「え、ああ…」
「はー、もう間に合わないかなぁと思ってたけど」
澪がここに居てくれて良かったよ、と言って律は嬉しそうに笑った。
「律…」
「遅くなったけど誕生日おめでとう、澪」
もう一度、澪にお祝いの言葉を言う律の表情は、とても嬉しそうだった。

「…あ、そうだ」
律は不意に何かを思い出したように、下に降ろしていたリュックを開け、中に手を突っ込む。ガサゴソと音を立てながら、リュックの中から紙袋を取り出した律は、澪に押し付けるようにそれを前に突き出した。
「あー、大したもんじゃないけどさ。一応誕生日プレゼント」
「え?」
「だから、誕生日プレゼントだよ。なんだよ、欲しくないのか」
「え、違う…」
「あ、これは雪で濡れたりしてないから。ちゃんと濡れないようにリュックの奥に入れてさ。で、こうして体で隠すようにして…」
「律!」
リュックを手に持つ律の言葉を遮って、澪は雪も気にせず思いっきり彼女に抱きついた。

「え、え!?」
急に抱きつかれて、驚く律。澪の腕の中であたふたしてしまう。
「あ、あの澪しゃん!?」
「律、お帰り!」
誰も居ないロビーの中で、澪の嬉しそうな声が響く。
「え?あー、はい、ただいま…」
まだ自分に抱きついたままの澪に、とりあえず律はそう返答する。
澪はまだ律に抱きついたままで、ぎゅっと自分の体を抱きしめてくる。
律は澪の突然の行動にどうしてよいかわからず、多少狼狽しながらも。

とりあえず「主」のされるがままになる護衛だった…。

To be continued…

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君の側にある旋律 【19】黒と白の世界の合間に (中編)-07-

Category : SS( 君の側にある旋律 【19】 )
「…ひどいな、澪しゃん」
「ふぇ!」
不意に後ろから声を掛けられたので、澪は驚いてと肩を揺らしながら声を上げた。
歩くのを止め、慌てて後ろを振り返ると、そこにはさっきまで澪がぶつぶつと文句を言っていた相手が、体中に雪まみれになりながら立っていた。
「り、律!?」
「ういっす」
律が軽く手を上げると、肩に残っている雪がロビーの床にはらはらと落ちた。

「なんだよ、澪。せっかくこーんな雪の中、慌てて帰ってきた私にひどいお言葉だなぁ」
と、そう言ってよよよ…と泣き真似をする律。
「い、いや、それは…」
「まあ、澪のご要望通り。確かにちょっと雪に埋もれそうになったけどな」
服に付く雪を払いながら、律はニッと笑う。
「そ、それより律、どうしたんだ、こんな時間に。しかもそんな雪まみれで」
今日はもう帰ってこないだろうと思っていた幼馴染がこんな夜遅くに、さらに雪まみれで現れるとは思っていなかった澪は少し困惑してしまう。

「いやー、終電でなんとか帰ってこれたんだけどさ。こっちも随分雪降ってたんだな」
うっかり傘も忘れちゃってさ。まあ、いいかって寮まで歩いたんだけど、全然よくなかったよ。
そう言って、苦笑いする律。
「だんだん雪がひどくなるしさー。時間も遅いからか寮母さんに連絡しても、なかなか玄関開けてもらえなくてー…」
背中に背負っていたリュックを下ろしながら、律は寮に戻ってくるまでの苦労を簡単に澪に説明した。

今日の夕方頃「お手伝い」を済ませ、秋山の本家を出た律。
すぐに寮に戻ろうと、急ぎ新幹線に飛び乗ったのだけれども。
「…いやー、雪で交通機関がちょっと遅れてさ。もうちょい早く戻ってこれると思ってたのに、結局終電ギリギリだよ」
駅に着いたらもう真っ暗だし、雪が降ってるしでちょっと苦労した。
律はそう言いながら、苦笑を浮かべている。

「そうか…」
律から話を聞いた澪は、彼女の体に付いた雪を払ってあげる。
「お、サンキュ」
「これくらいいいけど。でも、こんな時間に無理して帰ってこなくても良かったのに…」
もう時刻も遅いし、さらにんな寒い雪の中。
駅からそこそこに離れたこの寮に戻ってくるのは大変だったろう。
澪はそう思い、明日の朝帰ってくれば良かったのに…と律に言ってみる。

「まあ、そのほうが良かったんだろうけど…、おっと」
律はロビーに掛かっている時計を見ると、何かに気付いたように雪を払う手を止めた。
一度コホンとわざとらしい咳を一つした後。
律は澪の目をまっすぐに見詰めて、彼女の名前を呼んだ。
「澪…」

お誕生日おめでとう。

とても穏やかな優しい声で、律ははっきりとそう言った。

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君の側にある旋律 【19】黒と白の世界の合間に (中編)-06-

Category : SS( 君の側にある旋律 【19】 )
十五歳の誕生日を迎えた今日。
ムギを含むクラスの友人たち数名が、誕生パーティーを開いてくれたことが澪はとても嬉しく、そして感謝していた。パーティーの間、澪はずっと笑っていた。
いつもはあまり喜怒哀楽を表面だって出さない澪にしては、それはちょっと珍しいことだった。
とても嬉しくて、素敵な誕生日だった…そう、澪は思う。本当にそう思うのだけど。

「律の奴、やっぱり帰ってこなかったな…」
時計の長針と短針が、あともう数分もたてば交わり一つになり、今日という日が終わろうとする少し前に、澪はポツリとそう呟いた。その時の澪の表情は、今日一日ずっと笑ってばかりいたとは思えないくらい、悲しさに満ちているようだった。

澪は何となく窓を方を見てみた。
暗い闇の中に、ちらほらと白い物が混じっているのが目に映る。
「雪、まだ降ってるんだ…」
パーティーの途中で降ってきた雪に、澪を含む部屋に居た皆はちょっとテンションが上がったけれど。広いロビーに一人窓の外の雪を見る澪にはただただ寒そうで、なぜか心細い気持ちになっていく。

こんなに雪が降ってたら、帰ってこれないよな…。
一週間程前から寮を出ている自分の幼馴染が、今日になっても戻ってこない。
そのことに澪は腹立だしい気持ちと、それ以上に悲しい気持ちがこみあげてくる。
パーティーの間も時折その気持ちが湧き上がってはいたけれど、なんとか澪はそれ押し隠してただ笑った。本当に楽しかったから心から笑えたけれど。
でも、律がいればもっと…。

「いいもん、別に律なんかいなくてもさ」
不意に澪はちょっぴり吐き出すようにそう呟いた。
「皆にお祝いしてもらえて、すっごく嬉しかったし。そ、それにあいつ、どうせ私の誕生日の事なんて忘れてるんだろうし」
バイトだかお手伝いだかなんだか知らないけど、ほいほい行っちゃってさ。
自分の誕生日が間近に迫ったこの時期に、あっさりと行ってしまった律に、澪は本当は内心ちょっと不満だった。…いや、嘘。本当はすごく不満だ。
澪は内心でそう呟いてしまう。
今回ばかりは断って欲しかった…というのが澪の本音だった。

「ふう、まあいいけど」
どうせあいつ学校サボれてラッキーくらいに思って、あっちで暢気にやってるんじゃないかな。
帰ってきたら休んでた分、みっちり勉強させなきゃな。
澪はうんうんと顔を頷かせながらそう思っていると、足元で冷たい風が通り過ぎて行った。
「寒…」
いくら寮の中とはいえ、こんな処にいつまでボウと立っていたら風邪を引いてしまう。
僅かに体を震わせた澪はそう思い、そろそろ部屋に戻ろうと体を翻した。

「律のバーカ。もう雪に埋もれちゃえ」
何となく一つそんな悪態を吐いたあと、澪は足早に歩き出した。

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君の側にある旋律 【19】黒と白の世界の合間に (中編)-05-

Category : SS( 君の側にある旋律 【19】 )
己の幼馴染兼護衛が、学園から遠く離れた場所に居た頃。
桜ヶ丘学園中等部寮内「643」号室では。
本日誕生日を迎えた秋山澪の「誕生パーティー」が開催されていた。

- おめでとう、澪ちゃん。
- おめでとー、秋山さん。

部屋の隅々から上がる、お祝いの声。
「ありがとう、皆」
友人たちの祝福の声に、澪は嬉しそうに御礼を返していた。
「はい、ではケーキの登場でーす」
「わ、すごいな、ムギ」
ムギが用意したケーキは、澪の想像をはるかに超えた大きさがあった。
その巨大なケーキの上には、十五本の蝋燭が立てられている。

「澪ちゃん、消して」
「一気、一気!」
友人たちの声に応えて、澪は勢いよく蝋燭に息を吹きかける。
数度息を吹きかけると、十五本の蝋燭が全て消えた。
おめでとー、とまた友人たちからの楽しそうな声。
「ありがとう、本当にありがとう」
皆のお祝いの声を聞いて、少し照れているのか頬を少し紅く染める澪は、嬉しそうに何度も御礼を言った。

***

寮の消灯時間ギリギリまで、澪の誕生日パーティーは続けられた。
だが明日も普通に学校があることもあり、パーティーに参加した友人たちは消灯時間を過ぎる頃には、それぞれ自分の部屋へと戻っていった。

「…澪ちゃん?」
パーティーの後片付けをしていたムギが、不意に部屋のドアを開けて出て行こうとするムールメイトに声を掛けた。
「どうしたの?」
「あの、…ちょっと喉が渇いたから自販機でジュース買ってくる」
「え?…そう」
「うん。あ、ごめんね、ムギ」
部屋の片づけをしてくれているムギに、澪は申し訳なさそうにしながらそう言った。

自分も手伝うといったのだが、本日の主役がそんな事しちゃ駄目よ、と言って断られたのだ。
澪の言葉にムギは「気にしないで。それより今の時間は寮内でも寒いと思うから気をつけてね」とだけ言うと、また片づけを始めた。
澪は「わかった」と短く答えると、ドアを開け部屋を出て行った。

寮の玄関近く、吹き抜けのロビーに設置されている数台の自販機の前。
澪は温かいココアを買った後、それを飲むこともせず、しばらくその場に留まっていた。
「はぁ…」
温かいと言うより、まだ熱いと言えるココアの缶を手で弄びながら、澪は一つ大きな溜め息を吐いた。

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書き人知らず知らず

Author:書き人知らず知らず
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ジャンルは『けいおん!』律澪
律澪はジャスティス。
いい言葉ですね。

百合的要素を含みますので嫌いな方や都合の悪い方は見ないことをお勧めします。

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